ドニー・イェンvsニコラス・ツェー！
漢の色気がほとばしってます！！！
どこで一時停止しても額に飾れる美しさ。香港ノワールの王道を突き進む、新たな大傑作です。
ショッピングモールやスラムなどバトルフィールドの豊富さ、『ヒート』オマージュの銃撃戦から立体感ある谷垣アクションの真骨頂まで、画的な見どころは勿論のこと、裏切りと復讐の悲痛な物語のカタルシスは、香港映画に求めてるもの全てが入ってる感じで大満足できます。
ところで本作には昨今の政治的動向と照らし合わせた、組織腐敗への批判精神が希薄になってるという指摘もあります。
しかしドニー・イェンが上層部を説得する演説は素晴らしく、近頃の中国エンタメにありがちな「嫌味な上司に苦しんでたけど、もっと上のお方が意趣返しをしてくれた」都合のよい水戸黄門スタイルじゃないだけ、まだ希望があるように思います。
噂によれば、当初は3時間の長尺でもっとンゴウにフォーカスした内容のバージョンもあったとか……。観てみたいですね。
