マリオがしっかりマリオ。
これだけで少年期のワクワクが蘇ってくる。
映画のテキストの外の個人的な思い出も相まってものすごく感動しました。
評論家の中には「観客の求めるものだけを詰め込んで、これはアートではない。」的な批評をしている人も多いです。
しかし「マリオを観に行ってちゃんとマリオが観られた。」それだけで満点です。
これができている作品ってあまり無いです。
監督のク◯みたいな意訳やオリジナル要素なんて観たくないんですよ。
そういう意味でマリオを知っている人だけに向けた究極のファンムービーではあると思います。
しかしそのファンというのが世界中にいるというのが恐ろしい所です。
そういう勘所を外さないのはさすがイルミネーションです。
カメが攻めてくる?
土管の先が異世界?
浮かぶ足場?
キノコでパワーアップ?タヌキ?ネコ?
このトンチキな世界観に一切説明は無く「みなさんご存知のアレですよ〜」で押し切るパワープレイ。
またそれが通じるのが世界的なキャラクターであるマリオの強さです。
もうあの音楽が流れるだけで一発で感動してしまうほど少年時代はファミコンとスーマリに飼い慣らされているので至福の映画体験でした。
加えてa-haやボニー・タイラーの懐メロ洋楽で一気に1980年代中盤に戻されました。
意外にも負け犬達のワンスアゲイン物としてストーリー的にグッときました。
イタリア系アメリカ人としてのマリオとルイージやピーチ姫の設定は中々良かったと思います。
今作はピーチも積極的に戦う代わりにルイージがヒロイン枠です。
現代的なアップデート……と思いましたがピーチ姫は割と昔から戦っていましたね。
また今作のルイージが超キュートで良い奴です。
画面の中の情報量がものすごく、イースターエッグも大量にあると思うので配信などでゆっくり見直したいと思いました。
子供と一緒に吹き替え版を見ましたがよくできていると思います。
欲を言えばEDロールのNESは日本版はファミコンにして欲しかったですかね。
これほどまでの超ヒットをカマしたんだから確実に続編はあると思いますが、スマブラ的なユニバース展開も観てみたいと思います。