ぜにげば

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのぜにげばのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

おーん?

前評判で批評家とライト層で意見が真っ二つに割れてるってのを聞いてて、自分は映画なんかよりもはるかにゲームが好きで映画はにわかだからライト層側だと思ってて、いざ見てみたらあんまおもんない…。
いやおもろいけど期待よりは…。

色んな小ネタがあるのは分かるんだけど、その小ネタに嬉しいって気持ちがわかないというか、だから何?って感じだった。
うーん…どう言えばいいのか…。
うーん…確認作業?笑
「umtちゃんと溜めてるなぁ…」とか。
知ってるし、ゲーム遊べばいいし…。
そもそも気づく気づかないみたいなマニアマウント精神を携えて臨むコンテンツじゃないからなマリオって。
自慢するしないは人間性だけど、心の中で「俺は気づいたぜ」って思う優越感すら抱かない。

映画化のいい所って色々あると思うけど、そのうちの一つのゲームの映像を超えた映像美があるかと言われるとなかった。
モンハンは駄作だったけど、モンスターの動きには目を見張るものがあった。
ただマリオは今のグラフィックで十分ってのもあるし、映画化しても代わり映えしないから、そういう良さはない。

ゲームにストーリーは全く求めてないし、映画化にあたってストーリーがついても特に何も感じなかった。
展開そのものに「そうなってそうなってそうなるの!?」みたいなワクワクも感じなかったし。「なるほどな」で終わる。
マリオってこうだよねみたいなアイデンティティ知らないし、強いて言うなら亜空の使者のマリオが俺の中のマリオかな。
そのマリオと解釈一致のマリオが出てきたら喜んでたと思うけど、見た感想としては「この作品におけるマリオは、そういう奴なんだな、ふーん」だった。
マルチバース的な概念に理解がありすぎて「お前はそうなんだね」としか思わない体質になっちゃったかも。

あとは予告編見てるかどうかでも変わりそう。
予告編前見た時に見れるだろうと思ってたものは100%見れたけど、それ以上はなかったから、予告編見ない方がいい。
どの映画でも言えることかな。

冒頭に関してはめっちゃワクワクはした。
マリオを人間とし、この世界における人間は頭がでかいってことにするところからはじまる。
全員が「おもろい!」って思ったと思う。
横スクロール再現も目配せしすぎ感はすごいけど、ちゃんとやってくれるんだなっていう信頼の掴みとしてよかった。
そしてピーチ城がBGMと共に映るシーンが個人的ピーク。

酷評みたいになってるけど、マリオの映画化という観点では100点満点中100点だったと思う。
マリオの映画化としての100点が、面白さとしては65点くらいなだけ。

ていうか、自分は映画はライト層だけどゲームはコア層なんだろうな。
今作を楽しめる人は、マリオガチ勢か、マリオを通ったゲームをちょっとやる人たち。
楽しめない人は、ゲームをやらない人とマリオガチ勢では無いゲームコア層。

マリオ知らん人はまじで蚊帳の外だ笑

最後にちゃんとした不満を書いておくと要所の笑いどころが全部おもんない。
ちゃんと子ども向けに作ってて任天堂流石だなと思うけど、ソニックにこの印象は抱かなかったから、ちょっと期待して損したかな。そこに関しては。

その割になんか「亀の皮が一枚向ける」みたいなガチでおもんないくそキモイ吐き気するギャグ入れてるし。
吹き替えが実は大ハズレ?
擦ってたのもキモイ。何回も言うようなことじゃないだろ。

まあ、任天堂信者なのでヒットしてくれて嬉しいです。

2023/06/27追記
最後土管の向こう側に住んでたから、これマリオのオリジンの話なんだな多分。
現実の大した事ない人間マリオが、マリオワールドの住人スーパーマリオになる話。
冒頭でマリオを人間って設定にしたことに上手さを感じてたけど、同時に寂しさもあったから良かった。
ここからスーパーマリオブラザーズが始まるんだ。
なら観てて感じた「この作品におけるマリオはそういう奴なんだ」って感覚も正しかった。
俺らが知らない頃のマリオなんだからそう思うのは当然だ。
そうなると、次回作がめっちゃ楽しみになってきた。
やってないこともまだまだ沢山あるし、スーパーになったマリオがドクターになったりギャラクシーに行ったりする最高の映画が待ってそう。

2023/06/28追記
ゲームをやっている感覚になるって言ってる人が多くて全く理解ができない。
ゲームをプレイした時の感覚と似てる部分なんて一切なかった。
めっちゃ過激なこと言うけど、そんなこと言うやつ、絶対ストーリークリアしたらやり込まずにやめるライト層だ。
そしてそんなに上手くない。

多分だけど、その人がゲームを理解してないんじゃなくて、面白かったけど今作をまだ観てないゲームあんまりやらない人に向けてすすめる時に適当に「ゲームやってる感覚で楽しいよ!」って言っちゃってるだけだと思う。
あとは、勝手にゲームをプレイした時の感覚を当てはめて、自分で洗脳して思い込んでるか。

俺がズレてる可能性も大いにある。
自分のことコア層だと思ったこと無かったけど、1000時間以上プレイしたゲームが複数本(マリオ関連のゲーム含む)ある時点でコア層なんだろうし。

あと、ゲームをプレイしたことがない人ほど、「やり直せる」って考えがちだけど、仕方ないことではあるんだけど、“ゲーム”を雑に捉えすぎというか括りすぎ。
ドラゴンボールがあるわけじゃない。
「ゲームオーバー」って表記も出るし、ゲームをちゃんとやってる人ならやり直せないって思うはず。
まあマリオの場合は1upキノコがあるからやり直せる場合もあるけど、ドラゴンボールみたいにあとから集めて復活なんてできないし、逆に言えば今作では1upを取ってないから、より一層1回きりの命だ。
ワールドトリガーで修がトリガーオフした時の怖さがずっと薄らある感じ。
デフォで3機あるのが普通だからやり直せると思うかもしれないけど、今作のマリオは人間って設定がそこに活きてる。
最初からキノコ王国の住人だったら3機あるつもりで見ることになってたかも。

リスポーンって概念があるゲームなら別かな。
スプラはやり直せるタイプだ。
リスポーンできるシステムではあるけどキャラの見た目が変わってて一応別人として復活する体裁のゲームもあったりする。
ローグライクの実写化なら「復活できるしなぁ」って思うのはまあ分かるけど。

ゲームをやってない人ほどゲーム=やり直しって結びつけて、そこまでは正しい。
けど、実写映画化したら、その特性は引き継がれない。
分かるけど、ゲームをやってれば、少なくとも今作を見てやり直せるって感覚にはならないはず。
この差はやってるやってないで大きく変わるのはしゃーない。
ゲームって没入感がえぐいから差が激しくて、やってない人は「もっかいプレイすればいんでしょ?」って思っちゃう。
やってる側からすればそうじゃねぇよ!って話なんだけど。
誰か影響力のある人がゲーム遊ばない人にこの感覚広めてやってくれ。
ぜにげば

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