あきかず

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのあきかずのレビュー・感想・評価

3.0
マリオシリーズの色んなエッセンスが感じられ、アレだ!コレだ!という発見する楽しみがある。
それも映像、キャラ、SEと実に様々。
映像美とファンサービスを押さえた演出や展開に満足度が高い。

▶キノコ王国とピーチ姫の改変が非常に残念。
私の中でキノコ王国は、弱いキノピオたちが弱いながらも大好きなピーチ姫を守っているような国なんだよ。
勇猛果敢な国家元首ピーチ姫がナルシストで臆病なキノピオを単身守護する国じゃないよ。

そのピーチ姫の改変の余波か、マリオが特訓ステージをクリアできないのもおかしい。
あのシーンは、初仕事に向かうマリオとルイージが工事現場を横断するシーンに繋がるもので、マリオが多少難儀しながらでも突破してポテンシャルを見せつけるべきシーンであるべき。

▶ルイージの描写が不足しすぎてて「兄弟の絆」が機能していない。
クライマックスでルイージが活躍するが、それまでのルイージの描写があまりにも少なく、兄弟の絆が大して感じられないのが問題。
ルイージがクッパに捕まったというのもマリオ視点ではずっと推測の域を出ないのでそもそもマリオとクッパに因縁も生まれていない。
実際にルイージがクッパに捕まっていたのは結果論であり、何の証拠もなくクッパはマリオに悪者として認定されるのはどうなの?
ついでにクライマックスでは兄弟の絆よりも圧倒的な武力が物事の解決には一番効果的という結果に…


総合的にいい作品ではあるんだけど、マリオシリーズの映画化として追加された要素がほぼ全て無駄に感じる。
別に深い話や複雑な話を求めて観たわけじゃないんだけど、無難な話にもまとめ上がっていないのはどうして…
あきかず

あきかず