ちろる

この夏の先にはのちろるのレビュー・感想・評価

この夏の先には(2021年製作の映画)
3.7
思わずついた嘘
一人歩きして、いつのまにか本当になった。

どうか私たちが自分の気持ちと向き合えますように
勇敢になれますように。

かつて深く愛したDJに会いにいくためになりゆき任せの旅に出るユーシンと、そんなユーシンを見つめるチェン。

先生に隠れてワイヤレスイヤホンをシェア
TikTokで家出を報告

まさしく今どきの2人。

始まりが嘘であとから本当になってしまう恋もあるけど、これはそれとはちょっと違う。
ある意味残酷なリアリティ。

途中まで、なんでここまで仲のいい2人が結ばれてくれないのか、そのもどかしさで歯痒くなるこのラブストーリーにはひとつの大きなミスリードがある。

ユーシンがずっと片思いしていた相手が男性だったということにずっと後になってから気がつくのだ。
作品の中ではその描写は非常にわかりにくく、それは中国政府が2、3年ほど前からその手のラブストーリーを規制してしまってることに要因があるのだろう。
このミスリードに気がつかないままだとまた違う印象の作品になりそう。
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