おみ

ゴッドファーザーPART IIIのおみのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

 終着点が哀しすぎる。第1、第2章の明るい時間は全て第3章の悲劇のために用意されたと思ってしまう。。
 マフィアによって家族を一気に失ったドンが、決断力と厚い人望で五代ファミリーの長に登り詰め、最期は孫と戯れながら亡くなる第一章。
 そんなドンの息子として大切にされ、ドンの姿を見つつも「表」の世界への進出を図るマイケルの壮年期までが第2章。表の世界を目指すも結局はどこにいっても上層部は真っ黒で、大切な人を守るために起こす一挙一動がうまくいかない。映画はマイケルに寄った視点で描かれているので、視聴者としてはマイケルが清廉を求めながら/近くの人の安心を確保するために数々の悪事を犯してるんだな、と共感してしまう。道理やルールを重んじすぎてか、実の兄弟を殺してしまうところで第2章が終わる。(小舟のシルエットにスッと現れる銃の影、こわすぎ)
 ここまで、何もかも上手くいった父/全てを持っていたはずなのに、気付くと自分の手で自分を絞めて孤独のなかにいるマイケル の違いが際立つ描写がされてきて、だからこそ第3章で光を見せてくれるだろうと期待してしまった😢
 第3章では妻との散歩、告解の後の神父さんの言葉で一瞬明るくなるものの、最悪の結末、孤独な最期で締めくくられる。
 赦しを与えずとことん罪の意識を味わわせる、酷な最終章だった。ひきずる。。。
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