映画『復讐』
@東京国際映画祭
フィリピン
監督はフィリピンのブリランテ・メンドーサ。
ドンドン闇にハマっていく主人公。ハラハラドキドキ見せてくれる犯罪劇。
ラップ・バトル、ネズミ駆除で小さな米袋、大量のゴキブリ。マニラのスラムを舞台に展開するフィリピン版『シティ・オブ・ゴッド』的な作品。
バイク泥棒の組織。青年議員の選挙、警察の買収、票の改ざん。社会の悪に必然的に巻き込まれていく主人公。
ゴキブリやネズミのシーンは撮影用を用意したとの事だったが、描かれているのは現実。
盛り込まれる要素が多く粗い作りだけど、バイク・チェイスやアクション・シーンも以前よりも増したキレがあって素晴らしい。ゲリラ撮影で映し出される街の風景もリアル。
フィリピンの若者に人気のラップ。決して上手いとは言えないラップ・バトルがいい。
20代の頃は平気でマニラの街を歩けた無防備な自分。夜コンビニに行こうと歩いていると、僕の後ろにストリート・チルドレンの行列が出来ていた思い出。もう行かないと思う。麻薬を売ろうとする男、売春、金を要求する警官・・・遭遇した犯罪行為。気をつけても巻き込まれそうな危うさが今では怖い。