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V/H/S/94(原題)の消費者のレビュー・感想・評価

V/H/S/94(原題)(2021年製作の映画)
4.2
・ジャンル
POVホラー/ファウンドフッテージ/オムニバス

・あらすじ
1. 「Holy Hell」
1本のVHSに収められた若い女性へ謎の薬物を摂取させる実験の様な映像
その現場と目される施設へと麻薬組織の摘発の為、SWAT隊員達が踏み込んでいく
しかしそこには生きた人間は既に誰もおらず、行く先々には無数の無惨な遺体が転がっていた
やがて流れ出す奇妙な音声放送、危険を察知した一行は脱出を謀る中で無数のテレビを発見
そして映像の再生を開始するのだが…

2. 「Storm Drain」
報道番組の元に入った田舎町ウェスターベリーの奇妙な都市伝説の情報
彼の地では夜は下水道に潜み、光を当てると姿を消すという人か否かも不明な“ラット・マン”という者の存在がまことしやかに囁かれていた
キャスターのホーリーとカメラマンのジェフは現地で地元住民に取材後、上司の指示で件の下水道へと踏み込む事に
そしてそこには確かに何者かが生活している痕跡があり…

3. 「The Empty Wake」
舞台はとある葬儀場
若手社員のヘイリーは葬儀の前日、通夜の仕切りを任される
しかし遺族からの依頼は少々異様な物で、夜通しカメラを回しておいて欲しいのだと言う
外では嵐が吹き荒れる中、しばらくは誰も訪ねてくる事もなかったが彼女は異変に気付く
棺がひとりでに動いたのだ
故人はもしや生きているのでは?と恐怖や疑念に駆られるヘイリー
そしてただ1人の弔問客が現れ立ち去った後、事態は急変する…

4. 「The Subject」
インドネシアで密かに人体実験を繰り返してきた医師ジェームス
彼が行なっているのは人間と機械を接続した新人類の開発だった
そして長年の研究が実り、とうとう1人の女性被験者を生まれ変わらせる事に成功
しかしその矢先、彼の犯行は報道によって明るみになり軍隊が研究所へと現れる
間も無くジェームスは射殺され隊員は生存者達の救出を開始しようとするのだが…

5. 「Terror」
ミシガン州デトロイトの人里離れた地域に基地を持つミリシアの集団
白人至上主義者の彼らはアメリカの浄化をモットーとして州政府の建物を襲撃する計画を立てていた
そしてある日、彼らに武器提供を秘密裏に行う警官から1人の捕虜が渡される
彼は吸血鬼であり、その血は日の光を浴びると燃えるのだという
それを知った一行は男を撃ち彼の血を爆弾の材料として来たる襲撃の際に利用する事を画策するのだが…

・感想
POV/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー強化月間DAY-25
POV/ファウンドフッテージ系オムニバスホラーシリーズ「V/H/S」、全体での4作目にしてリブートシリーズ1作目
今作からは米サブスクサービスSHUDDERオリジナル作品となっている

オリジナルシリーズ3作の中では2作目以外が割と微妙だったのでそこまで期待していなかったけど想像以上に良く出来た作品だった!
メインストーリーがラストのビデオと繋がっていたのもオリジナルシリーズでは無かった展開だし何より全体通してゴア描写がこれでもかというほど過激!
加えて話として面白い作品の割合も高めで長尺ながら飽きずに楽しめた

中でも好きだったのが3本目と4本目
3本目は設定もそこそこ面白いけどそれ以上に怪異がしっかりとグロいし欠損の活かし方も印象的、オチも長編作品の導入かラストの様で趣があって良かった
そして最も素晴らしかったのが4本目
分かりやすく言うと「武器人間」、「片腕マシンガール」、「ゾンビ・サステナブル」の3つを組み合わせて悲哀に振った様なストーリー
何が最高って改造された被験者達のビジュアルもさることながら戦闘が観ていてとにかくワクワクさせられる!
POVを活かしたカメラワークも時に悲しく時にかっこよくてたまらなかった…
結末も悲劇的でその後の惨劇を予期させる演出もやり過ぎてなくて丁度いい塩梅
あとメインストーリーのエピローグもPOVホラーでありそうで少ないカメラの活用法をしててそういう所もニクい

惜しかったのは2本目くらい?
ストーリーや展開は王道ながら嫌いじゃなかったんだけど下水道を舞台にするなら「マンホール」くらい不快描写をカマして欲しかったかも

リブートって割と上手く行く事が少ないイメージだったけどこんな期待以上の物を見せてくれる事もあるんだなぁ、と
4本目なんて普通に長編作品として観たい出来だったし…
勿論ゆるい作品もあったけどそこでもゴア描写やクリーチャー造形がちゃんとしてるから一定の満足感は得られた
日本でもU-NEXTとかで公式に配信すれば良いのに…
個人的には現時点ではシリーズ全体の中で一番好きだった
オリジナルシリーズ2作目のカルトのテープが好きな人ならかなり楽しめると思う
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