オッペンハイマーのsuperpeachのネタバレレビュー・内容・結末

非常に難解な上、知識も乏しいため悶絶しながら頭をフル回転させた3時間。それでもノーランのダイナミズムや豪華俳優陣のディスカッションや攻防戦に胸が躍り注力して見続けた。
前半は原子を分解する人類初の研究に没頭する科学者たち。それが時代によって兵器となり人の狂気により正当化されてゆく。実験の成功は青春映画のようにも感じるが、核爆弾の使用の報せにより一変していく。冒頭、プロメテウスの引用。ゼウスに背き人間に火を与えたプロメテウスは崖に縛られ鷲に内臓を啄まれ続ける拷問を受けた。手にしてはならないものを手にし、授けたものはその代償を払い続けなければならない。
後半ではオッペンハイマーとストローズの対立。そして軍縮を訴えるオッペンハイマーに反して加速していく冷戦。複雑に絡む苦悩を思うと彼の精神に思いを重ねることは容易ではない。