うみんちゅ

オッペンハイマーのうみんちゅのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0
観る前に登場人物の把握とオッペンハイマー周辺のワード確認はしておくべきかと思います。めちゃくちゃ人出てくるし、出来事の詳細な説明もなく進んでいくので。ただ、180分以上あるので後半には誰が誰なのか忘れてました。他の方の解説とかレビューも、登場人物リストを見ながらの方がいいかと思います。

時系列がバラバラやからメメントとかテネットみたいな時間系操るクリストファー・ノーランらしさ全開やった。オッペンハイマー自体の外見が年代ごとに違うからわかるんやけど、原爆投下以前以後は会話で読み取る感じかな。それを頭の中で時系列通りに並べる作業が辛いし、いまだにできてないから解説読みます。

ロシアとの冷戦により共産党関係者を追放しようとする"赤狩り"。ストローズ達がオッペンハイマーを快く思わんから国家機密情報へのアクセス可否を判断するために原子力委員会で聴聞会が行われてるのが大きい軸。この中でオッペンハイマーがやってきたことを振り返る形。
ほんで映画内でのカラーはオッペンハイマーの主観的な視点、モノクロは客観的な視点らしいです。

オッペンハイマー的に一番のキーワードは マンハッタン計画 やろう。
マンハッタン計画を映画内の出来事でめっちゃ簡単に書くと
ルーズベルト大統領時代にアインシュタインが原爆開発した方がいいんちゃうかって言うたことをきっかけにロスアラモスにオッペンハイマーがリーダーとして集められて、みんなで原爆を作った
って感じかな。(Wikipediaとかで詳細調べてください)

原爆投下後、オッペンハイマーは自分が作ったモノによって人を殺したことに対しての罪悪感が芽生えてしまった。だから(もちろんそれだけの理由ではないやろうけど)水爆を作ることにも反対した。トルーマン大統領が言うてたけど、原爆を作ったオッペンハイマー自体に怒るのは最初の感情ではないのは確かやと思う。不倫相手の自殺シーンで、自分のせいやとうなだれてたところがあった。そのシーンを入れたのはオッペンハイマーには他人の死へ自責が強くあることを原爆前に表現したかったからやろう。だから原爆による死も自分のせいやと強く思ってしまったんやろう。

トリニティ実験の時、音速と光速の差を視覚と聴覚でリアルに感じれたのは凄かった。
ほんで広島原爆投下成功後のアメリカ人たちが喜んでる姿は、自分の中で怒りがあった。ただ、あの人達にとっては将来のアメリカ人が救われたという喜びと研究成功の喜び。どの目線で見るかによるやろうけど、日本人目線としてはやっぱり辛い。
ほんで"原爆投下場所から京都は綺麗だから外そう"ってラフな会議しながら決めるシーン、当時のアメリカの強さと怖さがめちゃくちゃ出てた。

オッペンハイマーの周りには共産主義者が過去にいて、共産主義者がロシアのスパイというアメリカの考えと水爆に賛成しないことによってトルーマン大統領からも嫌われたり、ストローズから除け者にされたのは可哀想やった。

ラミ・マレックが演じたデヴィッド・L・ヒルの立場は、オッペンハイマーの味方であっねる?マンハッタン計画に参加はしたけど、原爆投下の反対はしてたらしいけど。ストローズのターンでオッペンハイマーを擁護してたように思ったけど、ちゃんと把握できてないのでどなたか教えてください。

途中でオッペンハイマーとアインシュタインと話すシーン(なんて言うたかわからん)があって、最後の最後に「我々は世界を破壊した」っていうオッペンハイマーの言葉に対してアインシュタインはなんであんな怒ってたのかわからんくて調べました。アインシュタインはマンハッタン計画」に関わったことはなく、広島と長崎への原爆投下の計画についても知らなかったと。後に湯川秀樹に対して「原爆で罪もない人たちを傷つけてしまった。どうか許してほしい」と言ってたらしい。っていう背景から、遠回りやけど自分の責任っていう気持ちがあったんやと。怒ってる+なんてことを助言したんや
っていう感情やったんやな。

聴聞会では結果的にオッペンハイマーはスパイの可能性があるとされてた。オッペンハイマー達が原爆作るのに暮らした町にソ連のスパイがおった事実はさすがに怖かった。だからこそオッペンハイマーがスパイやというのをこじつけれたんやろうけど。ほんで最後、ジョン・F・ケネディがオッペンハイマーを無実やとしたからストローズは怒ってたけど、ケネディは後に大統領になってオッペンハイマーの名誉回復に動くと。

映画として面白かったかと言われたら、好みではない。アカデミー賞ぽいなーとは思うけど。

「原爆を作った男への扱い」
次の作品レビューも、また見てくれよな!!
いらん!!!!

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