ぬまざき

オッペンハイマーのぬまざきのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
言語化するのが難しい作品だった。あくまでも史実からのフィクションであることを前提として、舞台の物語だと思ったしちょっと寺山修司の作風を思い出した。嘘もホントも分からなくても舞台の上に立ち続けた人間とそれを見させられているわたしたち。観客のまなざしはストーリーから色んな読み方を許すのに、びしっと分からないところは分からないままでいさせるようなそんな感じ。

オッペンハイマーの周りの人間たちの敵なんだか味方なんだか分かんないような描き方もよかった。法廷劇という意味では、アマデウスや市民ケーンとかを思い出した。あと人間関係が完全にバイスのそれ。

原爆の話に関してはこういう人間きらいだなー、わたし!! で終わりました。描くことがいいとか悪いとかではなくて、ただフィクションとして見るには嫌いだなという感じで。この映画を見てお前たちはなんとも思わないのか? といった怒りやテーマ性やメッセージもなく、事象としてキャラクターウェブの物語のように取り扱うのは嫌いだなあ。

でもラミ・マレックがとてもよかったです!
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