IMAXで鑑賞。いわゆるアクションシーンは多くない本作だが、結論から言うとIMAXで見てよかった。テーマがテーマであり、人類が手に負えないほどの巨大な力というものを描くにあたり、ノーラン監督が本気で挑んだのが画面からビシビシ伝わってきた。人類は超えてはならない一線を超えてしまっている…。
オッペンハイマーを糾弾するわけでも、擁護するわけでもなく、現在の核保有国たちによる国際政治バランスの発端を描く本作。彼もまた政治の道具であり、駒であった。
どこが爆心地となり、焦土となるか。あんな少人数の話し合いで決められたのかと思うと、被爆者たちの無念がやりきれない。3時間は長いが、教育的にも見る価値のある映画。