Nojedii

オッペンハイマーのNojediiのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
-
大まかな流れは掴めたが、細かいところに着いていけなかった。

詳細を知らない自分からすると時系列の組み替えやストローズのパートをモノクロにすることに必要性を感じなかった。これは多分前提知識がある観客に向けて作られているためだろう。その場合にどのような効果が出るのかは謎。年号とかキャプションとか入れても問題なく思える。かっこつけだったらがっかりする。判断できないけど。


追記:
サイエンスパートはわりと把握できたんだけど、人の名前が顔と一致しなくてついていけない。シュバリエって誰だっけ?ってなる。

そして核兵器と実際の投下というところが大きすぎるので、ここで描かれる個人の事情とか名誉とか悩みとかわりとどうでも良くなり冷める。ものすごい数の人が死んで、すごい数の家族が何十年も苦しんだので。

日本が国家単位で一方的な被害者であるような言い方はすべきではないが、民間人の頭に2回も落とすのは最低の行為。かつそこにレイシズムがなかったかの振り返りが必要だ。その辺りもより克明に描かないと今の映画としてはバランスが悪い。ノーランは「この世界の片隅に」とか見てなさそうだもんな。知らんけど。

追追記:
忘れてたが、面白いかどうかでいうと面白い。映像はすごい。音響は入れすぎかも。背景を調べたり考えたりすることもできてそこもよい。TENETはちょっとバカな映画だったのに。落差がすごい。
ノーランは本質的にはカッコいいもの大好きバカ男子だと思ってるんだけどストレートに芸術的みたいな扱いになってる事が多いので世間とのズレをいつも感じる。この映画からは変わったのかな。
Nojedii

Nojedii