このレビューはネタバレを含みます
なかなかにエグい。現実にも人や社会はこれくらいには壊れているなぁと思いました。羅生門構造での興味の持続が素晴らしく機能していて飽きる瞬間は全くなかったです。個人的には、意図したバランスだとは思うのですが登場人物それぞれの物語としての結末感は欲しかったです。脇役含めて。
蛇足の追記 :
基本的に観てよかったとは思うのだが、正直なところを追記。
是枝監督の作品の美醜の描き分けには、いつもなんか違和感が残る。もやもやする。今回だと少年2人のキャスティングと撮り方。絵的な美さを志向してしまっているように見える。作品が突きつけてくるテーマ的にそこはそれで良いのか？ルッキズムセンサーが立ちすぎな私がおかしいのかもしれないけど。
坂元さんの脚本はそもそも肌に合うので好きだ。味が濃い。今回新たな面が見られてうれしい。次は楽しいヤツを頼みたい。（本人の自由だけど）
坂本さんの音楽は残念だけどかなり気が抜けているように感じた。（hibariは世界観があって構造的にもオモロい好きな曲だけど）普通でした。もしくはハイセンスすぎて私には気付けないような何かが込められていたのかも。唯一物語にからみ吹奏楽器を使った部分は最高のアイディアだった。
撮影、役者は全体的に素晴らしかった。
さらに追記：
子供達からの大人達への自己開示がなく終わってしまっているところが一番のもやもやポイント。登場人物はいずれも解決や挽回、反省の機会を与えられない。ここでもステレオタイプを避けているのはわかるけれど。残酷。
さらにさらに追記：
シナリオが届いたので読んだ。映画は映画として私としてはシナリオは非常に読んでよかった。カットした。もしくはせざるを得なかった部分が少しだけあって、そこは重要な部分だったので腑に落ちた。
さらにさらにさらに追記：
右往左往した挙句、北丸さんの評でかなり納得しました。もっと子供達を応援する内容だったら良かったなと（頭悪い）
https://www.youtube.com/live/Xdq22TCTicY?feature=share
