いろいろあったけど、とにかく日本で公開されて良かった！
大画面で観られて良かった！
オッペンハイマーは原子爆弾の開発者として知ってはいたけど、戦後の苦難は全く知らなかったので、どんなエンディングを迎えるのかわからず緊張の3時間でした。
ノーラン監督は相変わらず時間の魔術師なので、行ったり来たりしてよくわかんないという感想もあるようですが、ファンにしてみたらコレコレ！こういうの待ってたのよという感じでしたね。
要所要所ではさまれる核融合のイメージなのか、天才の頭の中なのか、という映像も緊迫感を増してて良かったです。
CG嫌いの監督なのでもちろん何らかを反応させて撮ったんだと思うけど、実験のシーンなどもどこまで本物なのかなーという迫力でした。
初めての本格実験では、研究者たちですら実際の威力を把握しきれておらず、もしかしてこれで世界を滅ぼしてしまうかもしれないという危険と隣り合わせだったのがリアルでした。
日本人としては、ここで踏みとどまってくれていたら、と何度も思ってしまいましたが、歴史は変わらないわけで…
実際の被害状況を描いていないことが批判の対象になっているようですが、オッペンハイマー本人の視点から描くとこうなるのかな、とワタシは納得の展開でした。
そしてアメリカは自分たちのやっていることを正当化するのが本当にお上手なので、当時のアメリカ国民はみんなこんなふうに思ってたんでしょうよ。というのがよくわかりました。
俳優さんはみんなすごく良かったのですが、ロバート・ダウニー・Jrはアカデミー賞での態度にがっかりだったので少々マイナスです。
大統領を演じたあの方は、うれしい驚きでした。
