オッペンハイマーのshingoのネタバレレビュー・内容・結末

マンハッタン計画の始まりと、原爆投下、水爆開発、その後の冷戦とその元で行われた赤狩りまで。登場人物が多く初見で関係性の理解が追いつかず。
科学者たちは繊細で二面性を持って描かれるのに対して、政治家と軍人は覚悟がキマっている様子なのが印象に残った。
政治家と軍人は自分の職責と決断の重さをわかった上で引き受けているのに対して、科学者たちは好奇心が動機になって突き進んでいる故の危うさや脆さがあって、まさに「慧眼にして盲目」という一言に凝縮されている。『君たちはどう生きるか』の堀越二郎とも重なった。
原爆投下後のロスアラモスの祝賀シーンが印象的で最大の見せ場。後半は会話劇中心の内容で退屈になりそうなところを緊張感を持続できるのがすごい。