サミュエル

オッペンハイマーのサミュエルのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ダークナイト」「インセプション」のクリストファー・ノーランの最新作であり、第96回アカデミー賞では作品賞を含め7部門を受賞した物理学者オッペンハイマーのマンハッタン計画、戦後、冷戦期での赤狩りによる追及を時間軸をごちゃごちゃにした「何でこんな変な作りにしたんだよ」とノーランに小一時間問い詰めたくなる「知っているつもり?!」映画。

確かに、学生時代は実験が苦手だったとか、他人の奥さんを寝取ったとか、トルーマンにぼろくそに罵倒されたとか、戦後赤狩りの標的になったとか、「知っているつもり?!」のエピソードとしては確かに興味をそそられるエピソードが満載だし、ホイテ・ヴァン・ホイテマの撮影はIMAXでみたら本当に迫力があり感動ものなのだが、原爆を作ったことに対する罪と罰を描きたいということは観ていてそこはかとなく感じるのだが、その罰に当たる部分が小学校の終わりの会みたいな吊し上げだけじゃ全然バランス取れてねえだろとか、「アマデウス」でいうエキセントリックな天才モーツァルトと凡人サリエリの対比をこの映画ではオッペンハイマーとストロークの関係に重ね合わせているのだが、「アマデウス」では凡人サリエリに感情移入できるのだが、この映画ではオッペンハイマーもストロークも寡黙な科学者で何考えているかわからず、感情移入できないとか、そもそも出てくる科学者の登場人物が多いため、トム・コンティ演じるアインシュタイン以外は誰が誰だかよくわからなく、モヤモヤに感じる箇所も多々ある映画だなあ
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