わりばし丸

オッペンハイマーのわりばし丸のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
「原爆の父」と呼ばれる物理学者オッペンハイマーの伝記的ドラマ。

ノーラン監督、アカデミー賞、そして3時間。
難しそうだしエネルギー消費の激しそうな映画だと覚悟して見ました。

実際に難しい部分(多すぎる登場人物が覚えられない、時代が行ったり来たりで何年のことか分からない)もあるはあるけど、シンプルに原爆が開発されるまでの話とその後のオッペンハイマーにかかる圧力はどうなるのかなというところに自分の興味を向けて見てると、他のノーラン監督の難解SF映画よりは付いていけたかなぁとは思います。

まず3時間を眠くもならずに見られた時点で、引きつけられる映画であったことは間違いないので見て良かったです。


自分は広島の人間なので原爆についての関心や習ったこと、思うところはあるけど、別にそこは切り離してドラマを楽しみました。
(フィクションの部分も多かろう、と)
ただアメリカ側の知識が無いのでどの部分が史実でどこが創作部分かは判断できないけど…。



何かを生み出す技術開発の映画としてはワクワクした部分もある。
不倫の話とかはピンと来ない。

見終わって感動したとか怒ったとか心揺さぶられたかというと、そうでもなくて「へー」と思っただけというか、後を引く何かがあればもう少し残るんだろうけど…うーむ。



結局オッペンハイマーがいようがいまいが、やってようがやってなかろうが誰かが生んでしまう技術でしょうね…。

破滅の技術。
虚しい。
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