Salamet

イニシェリン島の精霊のSalametのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
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息が詰まる小さな島のコミュニティ。
そんなちっさいとこなんだから、なるべく穏やかにやってりゃいいのに、退屈すぎるから、くだらない噂話とかが好き。
田舎あるある。
あーー絶対むり。

パードリックが悪いとかじゃないけど、否定も肯定もできない退屈な人w
コルムの心境の変化も分からなくはないけどやり方極端。

もうそんな島出ちゃえばいいのにと思うけど、彼らの中ではできないのでしょう!
同じパブにどうしても来ちゃうくらい、どうしようもないんだな……

シボーンの黄色いコートだけが鮮やかで。人生には彩りが必要だよな。とつくづく思った。
ただ生きているだけなんて寂しい。

内戦のメタファーだということだけど、
こんな季節だからなのか……
小学生の頃友人関係に苦悩した。そこしかないと思って必死だったし、永遠に続く気がして絶望感しかなかった。
何か変えたいと思っても1人の力じゃどうしようもなく、変わり者扱いもされたくないから、ただ日々を過ごすしかない。
でも環境が変わると、新しい出会いがあって、視野が広がって、くだらないことに時間と気持ちを使うこともなく、何もかもが明るく輝き出す。
そんなこと想像もできなかったあの頃。
そんなグレーな毎日をちょっと思い出した。

何せ重いのだが、退屈は一切しない。
Salamet

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