RYUYA

BLUE GIANTのRYUYAのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
5.0
新宿3丁目。バルト9。観て、すぐにパンフ買って、紀伊國屋で原作も買おうと8階まで階段駆け上がるも4巻くらいまで売り切れ。周り見たら、俺と同じパンフの紙袋持ってる同じ考えの息切らしたおじさんが3人くらいウロウロしてて笑った。のが2日前。今日、気づいたら夢遊病者みたいにまた観に行ってて、帰りに全巻ポチッてた。こんなの初めてっすよ。漫画の存在は知ってたけど、仙台・東京が舞台だったなんて、聞いてないよ〜、これは私の物語だよ〜。私は天の邪鬼なので「絶対に泣ける映画」と聞いた瞬間『ほこ×たて』開始して、「絶対に泣かない男」として立ちはだかる傾向があるのだが...だがだった。まぁ、ギリで耐えましたけどね...っ!!

2回目でようやく気付いたのは、サックスの大がピアノの雪祈(今思うと、名前よ...)と出会うライブで、雪祈は「片手だけ」だったのと、ドラムの玉田が「ソロ」の話に惹き込まれている表情が伏線になっていた点。明日届く原作で確認したい箇所が山ほどあるけど、未読の人でもまぁ遜色なく話が入ってくるように練られた“2時間アニメ用”の脚本だったことには違いない。演奏中に差し込まれる回想や「インタビュー映像」で、省略された時間や"その先"までもを補填しようとする発想、素晴らしいと思う。

5点満点をつけたけど、「=完璧な映画」ってことではなく、実際、CG・ロトスコの違和感はかなりあった。ドラムソロ(圧巻)なんかは手描きでいけてたワケだから、単純に制作側の都合でやりきれなくなってしまったんだろうなと推測。あと、エンドロール後の映像も正直、余計だったと思う。紙だけで完璧に拭けたケツに、わざわざウォシュレットするかね...商業の悪いとこが最後にブリッと出てしまった感...。でもそんなの関係ない。シンプルに、死ぬほど、死ぬほど、死ぬほど感動したから。

メモ
・影線の端を青く縁取ってる作画、初めて見たけど発明?
・白髪&同フォルムのじいさん、何人かいたけど誰が誰?
・サックス吹くと同時に漏れる“ブー音”を消さない演出鳥肌
・石若さん、“ヘタクソなドラム”の再現がうますぎて鳥肌
・子どもの俺とクレしん観て以来映画館行っていないというジャズマニアの父に、ここは意を決して薦めて、感想聞いてみたい
・「アニメならではの表現」と言われるが、思うに、実写の演出が置きにいっちゃってるだけ説(技術発展してんだから何でもできるハズなのに)
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