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やがて海へと届くのkamekichi313のレビュー・感想・評価

やがて海へと届く(2022年製作の映画)
3.5
⭐︎人がいなくなることのありえない近さに葛藤するテーマ。少女から大人になる狭間の、友情と愛情のせめぎ合いもリアルに丁寧に描かれている作品。孤独と癒やされない傷について考えさせる。
⭐︎特に事件が起こるわけでもなく、何となく身近な人が居なくなって喪失感に浸る、ゆっくりとした時間の流れが程よく心地よい。
⭐︎ただ俳優のリアルな芝居の才能によって、物語を面白くしている。
⭐︎主演の2人が表情も幼く、身体も小さく、ときおり小学生に見えるのもある意味凄い。
⭐︎深みがあり、青みがかった透明感のある映像が綺麗。
⭐︎後半に入るまで震災についてのワードがほとんど出てこないところが、かえって感情的リアリティがある。
⭐︎津波が来て、命が消える瞬間は、シンプルなアニメーションで、象徴的に綺麗に描いていてスッと心まで入ってくる。
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