ハヤメソソ

デリシュ!のハヤメソソのレビュー・感想・評価

デリシュ!(2021年製作の映画)
4.5
なかなかの佳作だと思います。
ストーリーがよくできていたと感じました。
ここでの評価がそうでもない?のがなぜだろう?と思っているとこです。

正直、私は全然食に関心のない人間ですが、主人公マンスロンの貴族お付きの料理人でありながらも自分の創意工夫を表現したい、という芸術家の想いの部分に心惹かれました。
この点は「何か」を志したことのある人間なら胸打たれる部分ではないでしょうか。

また、当時王族や貴族などの特権階級の人々しか食すことのできなかった、コース料理を庶民へも「レストラン」という初めての形を取り提供する展開が、本当に興味深く前のめりに見られました。

この作品を見るまで、この時代にジャガイモなどの地中に出来る野菜や植物が「悪魔の食べ物」とされていたことも知りませんでした。

マンスロンに弟子入りする訳アリ風のルイーズや、息子、その祖父などのキャラクターと役割も的確で無駄がありませんでした。

史実に基づきながらのフィクションではありますが、全体的に良くできていて勉強にもなり、個人的にはかなりの高評価になりました。