このレビューはネタバレを含みます
山本さんはちゃんと、帰ってきたよ。
戦争は人間ではなくする。収容所も同じだ。と言われた中、人間であり続けた人。
たった1人を診てもらうの為に、死ぬかも知らない、作業の拒否を収容所全体的にまで広げた人望は凄い。
収容所の中でみんなが絶望してる中、希望を持ち続け、みんなにも笑顔と希望をもたらした。
持ち物検査で遺書を没収されるのを分かっていながら書いてもらい、4人それぞれ、内容を覚え、没収されても記憶として遺書を届けていくラストは凄かった。
家族の為に生きて帰ると頑張っていた人に家族への遺書を
徴兵後、母を亡くした人に母への遺書を
障碍によって学校へ行くことも、徴兵されることもなく、文字も書けなかった人に子ども達への遺書を
妻とお腹の中にいた子を亡くした人には妻への遺書を
それぞれ、山本さんの遺書を届ける人にも意味があって、心にきた。
しかも、子どもへの遺書を持ってきた人は山本さんに教わった文字で遺書書き起こし、「僕の字は読めましたか?」って…
ニノが出てる戦争映画はただ戦争が悪いものだと伝えるのではなく、その戦争の中奮闘した様子を伝えるものが多く、その上を二度とこのような状況を招いてはいけないと伝えられているものが多いように感じる。
泣くのは分かっていた。
けど、想像の何倍もの涙が出た。
今、決して平和な世の中では無い。
北の国でも同じことが怒るかもしれない。もしかしたら、もう起きてるのかもしれない。
それを知るために、想像出来るようになる為に、是非1度は観てほしい作品だった。