大傑作。不幸せな女がピッタリなフロリンダ・ボルカンが儚くて切なくて尊すぎる。
ボケた義母、怪我で寝たきり夫、ニートな義弟、3人の息子と暮らすボルカンは一家を支える大黒柱。OPから暗くて重くて超しんどい。結核により療養生活をおくるも、彼女にとってソレは最大のヴァカンス。友達も出来て年下男子とプラトニックな恋に落ち、次第に笑顔を取り戻す。アルプス山脈を一望できる療養所も素敵。惨めで窮屈なイヤーな日常を離れ、美しい雪景色が全てを浄化してくれる。『離婚』といつ決断ができず、あっさり現実に戻されるというのが中々リアルで良い。