小さな街で起きる連続誘拐事件。巻き込まれた少年フィンが地下室で孤独に闘う物語。
密室脱出劇ですが、美しき兄妹愛のお話でもあるかな。
地下室には電話線が切れている壁掛け黒電話があり、そこからは死者からの電話がかかってきてフィンを手助けしてくれます。
野球で対戦した相手や数少ない友達、街の不良と様々な霊がそれぞれが閉じ込められた時に試みた脱出法をレクチャーしてくれるのですが、それらが最後に意味を成します。あのカタルシスがたまりません。
妹の予知夢もひっかけかと思いきや見事に事件解決へ繋がりましたし。
犯人がマジシャンだから奇抜なやり方でフィンを痛めつけたりするのかと思いきや、そうでもなかったです。
でも残された時間の少なさの緊張感から焦りと不安で目が離せませんでしたよ。
終盤の臆病、弱虫だった少年が霊達の力を借り、そして友達の意思を受け継いで闘う覚悟を決めたあの姿。殻を破った彼ならもう大丈夫。
クラスメートの女の子も良き友、理解者になってくれそうで安堵しました。
