たくみ

デューン 砂の惑星PART2のたくみのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.5
スティルガーにお前はモーフィアスか!ってツッコミたくなる映画。

ついに公開されたヴィルヌーヴ版DUNE PART2!もちろん後編を見逃すわけには行きません!前作も絶対IMAXスクリーンで!と意気込んで地元映画館のIMAXで鑑賞しましたが、今回は特に気合を入れて池袋のグランドシネマサンシャインのIMAXで鑑賞!前回アバター2は最前列のフラットシートで鑑賞しましたが、音響は他のIMAXとは次元が違う迫力だったものの、さすがに観やすい席とは言い難かったので今回は5列目を選択したんですが、音響はやっぱり最前列より随分迫力が落ちますね。次回行く事があったらやっぱり最前列にしよう!

さて前作で砂漠に放り出された主人公ポールの復讐劇が今回のテーマ。自分はリンチ版のDUNEは何度も観てますし、原作も旧約、新訳どちらも読んでいるので、結末を含めストーリーは完全に頭にはいってます。3時間近い上映時間なのでトイレが心配な人も多いでしょうが、個人的にはどうせ1回の鑑賞で済ませる気はさらさらないので、途中でトイレタイムとっても2回目で補完すればいいや!くらいの気持ちで鑑賞。案外トイレ行かずにエンドロールまでたどり着けましたよ!やればできる子!w

正直なところPART3がありそうな終わり方でしたが、どうなんでしょう?もちろん原作のエピソードを全て網羅しているとは言い難いですが、時系列から言うともう「砂の惑星」で描くにはもう1本の映画にする様エピソードは残ってません。制作側はPART3の制作に乗り気の様ですが、もし出来るとしたら「砂の惑星」の次のエピソードにあたる「砂漠の救世主」のお話を描く事になるんでしょうね。因みに原作はこの後「砂漠の救世主」「砂丘の子供たち」「砂漠の神皇帝」「砂漠の異端者」「砂丘の大聖堂」と続きます。自分は砂漠の神皇帝まで読みましたが、正直旧約シリーズは難解すぎて途中から惰性で読んだ記憶しかありません。

まぁいくら時間をお金をかけた作品で超絶クォリティだったとしても、やっぱり原作未読の人は100%楽しめないだろうってのが正直なところ。ベネゲセリットは結局何がしたかったのか?スパイス・メランジとは結局何だったのか?なぜ惑星アラキスでしか採取できないのか?命の水とは何だったのか?アトレイデス、ハルコンネン両家のメンタート(人間コンピュータ)は大して活躍しませんでしたね。

個人的にはリンチ版のDUNEを何度も観すぎているので、ハルコンネン家の面々が今作ではやたらとシリアス過ぎて、リンチ版のバカ丸出しの方がキャラ立ってて面白かったな…とか、ハルコンネン男爵の男色趣味もクローズアップされなかったし、ポールの妹のアリア(エイリア?)の活躍の場もなかったし…といろいろ思うところはありました。もうこれを完全に描くにはホドロフスキーが目指した様な12時間の映画になっちゃうんでしょうねw

とりあえずラストにチャニ(新訳の原作ではチェイニー表記)がちょっと納得いってない様子だったのが気になります。ディズニーや最近の東宝の大作みたいに続きはドラマで!みたいな事にどうかなりませんように!
たくみ

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