今年のアカデミー賞で作品賞と脚本賞にノミネートされた作品。オスカーノミネートだけでも充分注目に値しますからね！せっかく日本で拡大公開してるんだから見逃すわけには行きません。
韓国のソウルに暮らす12歳の女の子ナヨンと同級生の男の子ヘソン。突然ナヨンは家族とともにカナダに移住し、二人は離ればなれ。12年後にSNSで再開した二人は距離を縮めて行くのだが…一組の男女の24年間を描くお話しです。
子供時代に仲良しだった男女が再開し、焼け木杭に火が付いて…みたいな単純な安物恋愛映画ではありません。
離ればなれだった時間がお互いの心に埋めた思いが、圧倒的なリアリティで心に迫ってくる良作になってました。そしてもう一人、出番は少ないけど重要な登場人物の感情のゆらぎも…それが誰なのかは観てのお楽しみ。
監督は韓国出身で12歳でカナダに移住したセリーヌ・ソン。そうこれは監督の自伝でもあります。
韓国人の二人が主人公なので、セリフの殆どは韓国語なのですが…エンドロールを見終わって最後の字幕翻訳者に表示されたのは松浦美奈さん。戸田恵子さんが第一線から退いた感のある昨今では日本の字幕翻訳家の代表格の一人ですが、彼女は韓国語も堪能なんでしょうか？それともすごく苦労して翻訳されたのかな？特に字幕に違和感は感じなかったのできっと韓国語もある程度堪能なのでしょう。バイリンガルでもすごいのにトリリンガルだなんて…ホントすごい！
閑話休題
とにかく行動に出ない二人の心象風景がスクリーンを通すと手に取る様に見えて来る気がして、思いっきり感情移入させられちゃいました。
ところでノラ(ナヨン)を演じたグレタ・リーが髪型もあいまって広瀬香美さんに見えて仕方なかったのは自分だけでしょうか？ｗ
