HAYATO

ボイリング・ポイント/沸騰のHAYATOのレビュー・感想・評価

3.7
2024年41本目 
クリスマス前の金曜日、ロンドンの高級レストランを舞台に、オーナーシェフが体験する沸騰寸前の一夜を、全編90分ワンショットで捉えた人間ドラマ
人気高級レストランのオーナーシェフ・アンディは、妻子との別居や衛生管理検査で評価を下げられるなど、さまざまなトラブルに見舞われて疲れ切っていた。そんな中、アンディは気を取り直して店をオープンさせるが、あまりの予約の多さに、スタッフたちは一触即発の状態となっていた。
フィリップ・バランティーニ監督が2019年に発表した同名の短編映画を自ら長編映画化した作品
主人公・アンディ役を『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』、『アイリッシュマン』のスティーヴン・グレアムが務める。
撮影は4回行われたそうだけど、縦横無尽に動き回るカメラワークとそれに合わせる俳優陣の演技は、圧巻としか言いようがない。
ワンショットで撮影された作品だからこその没入感があり、高級レストランの現場の大変さと緊張感がものすごく伝わってくる。
主人公のアンディだけでなく、多様なキャラクターの人間ドラマが凝縮されていて、それぞれの従業員が抱えたストレスや不満が職場全体に伝染し、一気に破滅へと向かう展開に、健全な労働環境を適正に管理する大切さを思い知らされた。
メニューにステーキがないのにステーキたのむのはやめましょう。
HAYATO

HAYATO