くうさんの映画レビュー・感想・評価

くう

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愚か者の身分(2025年製作の映画)

4.2

裏社会の人たちを明るく可愛く優しく描く作品もたくさんあるので、つい勘違いしてしまいそうになるけれど、こういうものだよね。


優しさも救いもない。抜けようとしても抜けられない。2時間、ずっと怖かった。
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恋に至る病(2025年製作の映画)

3.6

長尾謙杜くんは なにわの中では一番元気に見える人なのに、時々寂しそうな陰のある目をするので、こういう役や「俺ではない炎上」の青江のような役を充てたいと作り手が考えてしまうのがものすごくよく理解できる。>>続きを読む

兄を持ち運べるサイズに(2025年製作の映画)

4.3

TOHO試写会。

「家族」と「死」は、ずっと監督のテーマなのかも知れない。


今まで見てきた中野量太監督の作品の中で一番好きかも。


個人的には実家を呪縛ではないと思えたことがない。ウチの実家に
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死霊館 最後の儀式(2025年製作の映画)

3.8

基本的には面白いのだけれど「あんた本当に能力あるの??」「単独行動すなっっ」「開けるな」「入るな!」っずっとツッコミながら見ている(笑)


今回でシリーズは最終だと聞いた気がするけれど、やはり夫婦の
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おーい、応為(2025年製作の映画)

3.9

葛飾北斎と娘・お栄(応為)の怠惰で自由な生活と人間の死生の儚さを描く。


世は大河『べらぼう』のおかげで浮世絵ブーム。大好きな絵画と大好きな まさみちゃんの映画でテンション上がる。


薄暗い蝋燭の
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秒速5センチメートル(2025年製作の映画)

4.2

泣いてしまったわ。思い出すことが多くて。


原作のアニメ版を見た時はそれほど感銘を受けず、どちらかというと、小学生の恋をそこまでひきずってるの、ちょっとしつこい……などと思っていた(心が汚れてる)
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ワン・バトル・アフター・アナザー(2025年製作の映画)

4.2

上って降りて上って降りて……ラストの魔のドライブ鬼ごっこシーンが絶叫マシーンより怖い。


かの国は人種の坩堝のはずなのに、ナチスのような選民思想。実際にあんなんだよねぇ……。


しかしレジスタンス
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火喰鳥を、喰う(2025年製作の映画)

3.4

エレガーーントって言いそう……。


ホラーとして楽しみにしていたけれど、想像していたのとはだいぶ違った。世にも奇妙的物語。


執念って凄いのね。持ったもん勝ちなのだと学んだわ。そこは良かった。
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アフター・ザ・クエイク(2025年製作の映画)

3.8

岡田将生、堤真一、佐藤浩市……、豪華有名キャストを揃えて原作・村上春樹なのにどうしてこんなに話題にも何にもなっていないの?と不思議に思いつつ観に行ったら上映直後に「あっ、見たやつ……」と気づく。(事前>>続きを読む

俺ではない炎上(2025年製作の映画)

3.9

下手なホラーよりもドキドキしたし、変なサスペンスよりイライラした(笑)なぜ、あんたはそう動く!?警察も下手すぎじゃない?


SNSを全くやっていない人がSNSで炎上していたって実感がなく、「どうせネ
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劇場版 チェンソーマン レゼ篇(2025年製作の映画)

4.1

学校へ行けないデンジくんの青春ストーリー、切な。


コメディとシリアスの緩急澱みなく、戦闘シーンのスピードハンパなく、泣いたわ。


ED、米津玄師×宇多田ヒカル「JANE DOE」の余韻、たまらな
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宝島(2025年製作の映画)

4.0

3時間が長いという評をあちこちで見て行ったけれど、個人的には長さは感じなかった。昭和近代史への関心が元々あるかどうかという志向の問題も大きいかも。


あの島でどれだけ悲惨な地上戦が行われ、民間人がど
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ファンファーレ!ふたつの音(2024年製作の映画)

4.2

久しぶりに劇場で涙が止まらなかったな……。


弱小オケ(バンド)の立て直し物語はよくあるテーマだけれど、指揮者を育てるという話はそれほど多くはない。

そしてそこに付随する兄弟物語の愛しさよ。
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ザ・ザ・コルダのフェニキア計画(2025年製作の映画)

3.6

ウェス・アンダーソン作品は画を愛して観に行くので、それだけでもう満足なの。

今回もハチャメチャなブラック展開だった。


特筆すべきは、こんなカンバーバッチさん見たことないよってカンバーバッチさんだ
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ベートーヴェン捏造(2025年製作の映画)

3.6

バカリズム脚本作品で、もっと笑えるコメディだと思っていたけれど、想像していたよりもブラックだった。

オタクっぽさ丸出しで、尽くしているのにちっとも報われない秘書を山田裕貴さんが『ちょこつみ』のCMの
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ブラック・ショーマン(2025年製作の映画)

3.3

だから……福山×東野圭吾タッグなら『ガリレオ』シリーズでいいのに……。


カードがパラパラ舞い飛ぶシーンがガリレオの数式シーンのようで、とってもテレビドラマ的(ガリレオは劇場版では数式シーンも入れて
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カラダ探し THE LAST NIGHT(2025年製作の映画)

3.2

まず、観に行かれる方は、ED後にガッツリひと幕あるので途中で席を立たないようにお気をつけて。


「赤い人」の設定が全然変わっちゃってますよ。振り返りNGの掟はどうしたかな。(あれ、元々映画版では前作
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遠い山なみの光(2025年製作の映画)

3.8

あの時、そこにいたかどうか。それを隠して生きていくか、堂々と自分の歴史を公開するか。


最初は昭和テイストの若い夫婦ドラマが展開し、どうなっていくのか予想がつかなかったけれど、ラストに向けて明かされ
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ベスト・キッド:レジェンズ(2025年製作の映画)

3.8

いやぁ懐かしかった。過去作を知っているほど楽しめると思います。


先週「懐かしさ」がキモらしい映画で全く懐かしさを感じなかったので、懐かしさの感性が死んだのかと思っていましたが、「亡くなった人にまた
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8番出口(2025年製作の映画)

3.6

世評がイマイチっぽかったので心配したけれど、面白かったよね。壮大な間違い探し。


作りは簡単な繰り返しだけれど、その中で「異変」を見つける。戻るか進むか判断する。

まさに人生の節目節目。


河内
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九龍ジェネリックロマンス(2025年製作の映画)

3.1

原作未読でアニメも未見。予告の雰囲気とキャストや主題歌だけの印象で観に行った。


ストーリーの大筋は面白いので原作は読んでみたい。


ただ、作品全体に郷愁を感じられなくて。


登場人物がセリフで
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近畿地方のある場所について(2025年製作の映画)

3.6

個人的にはこういう「呪い」や宗教に関連するような話は恐いので、前半……70%くらいは、とても怖かった。


菅野ちゃんの久々ホラー作品はとても嬉しかったし、ホラーゲームを進めるようにどんどんとり憑かれ
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雪風 YUKIKAZE(2025年製作の映画)

3.5

人の命を紙のように使っていたあの戦争の中で、命の1つ1つを大事にしようと考える善行(劇中では武士道と呼んでいる)で動いていた人たちの物語。


しごきも虐めも恫喝も無いし、動物は供出されないし、死の描
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ランド・オブ・バッド(2025年製作の映画)

4.0

お前らーー!事件は現場で起きてるんだよぉぉ!


冒頭は割とのんきな会話劇だね?と思っていたけれど、タイトルバックからずっと緊張感、ずっと苦しい、ずっと痛い。


その緊張感が現場とオペレーターにしか
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長崎―閃光の影で―(2025年製作の映画)

4.0

そろそろ上映が終了してしまうので、仕事帰りに駆け込みで見てきた。

80年目の終戦の日に観れて良かったです。

感想はまた追記で。

事故物件ゾク 恐い間取り(2025年製作の映画)

2.9

ダルいくらいストーリーが邪魔だった。モデルのご本人は何十軒も事故物件体験しているのだから、せっかく章で分けるなら各家の体験をオムニバスのようにすればいいのにな……。ラブ、要らない(笑)


スノの「S
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入国審査(2023年製作の映画)

3.8

ラストに「オチ」があってね……「はあっ??」って声が出そうだった(出ていたかも)


「移民」に対する厳しさ。どの国でもそれが現実。


90分という短い上映時間の中、ほぼワンシチュエーションの箱。
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⽊の上の軍隊(2025年製作の映画)

4.0

毎年8月には第二次世界大戦に関する映画をたくさん観ようと決めている。


近年の日本制作映画はファンタジー戦争ドラマばかりで辟易とするのだけど、今作はそうではなかった。

多方面に問題を抱えるこの戦争
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スーパーマン(2025年製作の映画)

4.0

予告を見た段階で、この話はきっともの凄くつらい話に違いないと思い、なかなか腰が上がらなかった……。やっと見に行った。



避ける大地の重々しさや瓦礫の下に回るスピード、拳の重量、高さも痛さも感じられ
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ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025年製作の映画)

3.7

大きい音や瞬間的な衝撃映像で驚かせるお化け屋敷的なホラーではなく、じわじわ考えさせられ、見せるものはちゃんと見せてくる丁寧な作り。


見終わった後味は「恐い」よりも「切ない」。

あの人は一体どうな
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この夏の星を見る(2025年製作の映画)

4.0

何度も泣きそうになってしまった(泣いた!)。

原作は未読。

夏の天文をぼーっと楽しむ青春物語かと思っていたけれど、いつ終わるか分からないコロナ禍の中で精一杯 青春を駆け巡りたい中高生たちの群像劇だ
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BAD GENIUS/バッド・ジーニアス(2024年製作の映画)

3.8

2018年のタイ映画を原作にアメリカンリメイク。

大好きな映画の1本なのに「大好き」なことと大筋(ストーリーモデルは史実)しか覚えていない。


しかしアメリカ版を見ていて色々と思い出した。

描か
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ババンババンバンバンパイア(2025年製作の映画)

3.8

国宝だった人だよ?(爆)

まさかこんなミュージカルを見せられるとは(何を見せられてたんだろ(笑))

板垣李光人くんが演じる李仁くんがピッタリすぎて、なるほどこの子のためなら何でもするよって思えた!
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ハルビン(2024年製作の映画)

3.0

伊藤博文にリリー・フランキーがこんなに似ているなんて思いもしなかった(笑)


日本では伊藤博文がハルビンで暗殺されたという史実は周知でも、その犯人が「安重根」という名前であることはほとんどの人が知ら
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でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男(2025年製作の映画)

4.4

劇場で突然立ち上がってダウトーーダウトーーダウトーーー!!!って叫ぶところだった。家で見ていたらイライラしてテレビ壊しそう(爆)


あまり記憶にないけれど、福岡でこの作品のモデル事件が起きたのが20
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