松井さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

松井

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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.4

祖母に余命3ヶ月を知らせずに親戚一同が仕掛けるやさしい嘘。

物語の進行は病魔に襲われるようにゆっくりしている。派手なアクションなどはなく人の内面を描いた作風なので少し退屈に感じる人もいるだろう。
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羅生門(1950年製作の映画)

3.7

とある夫婦が森の中で盗賊に襲われ、夫は死体で見つかった。検非違使による調査が行われるが、3人の当事者たちの証言は大きく食い違う。


『誰が真実を証言しているのか!あなたは見抜けるだろうか』


台詞
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小さな恋のうた(2019年製作の映画)

3.8

青春バンドムービー。小さな恋のうたが聴きたくて鑑賞。決して歌唱力があるわけではないが歌に対する情熱と若さ溢れる荒々しさがあって良い。それはステージに立つまでの過程が良かったからだと思う。言うなればコト>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

貧困地域に育ったシャロン。いじめやゲイ、ネグレクト等、決して平穏とは言えない環境の中でも悩み葛藤しながら生き抜くシャロンの人生にフォーカスした社会派ムービー。



幼少期、青年期、成人期と3つの章に
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.5

~あらすじ~
ロシア近海で米海軍の原子力潜水艦が遭難。搜索のため派遣された攻撃型原潜「ハンターキラー」は、2国間の戦争勃発を阻止するための驚くべき作戦を実行することになる。1隻の潜水艦は、世界を救える
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抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

3.9

~あらすじ~
フランスのアンリ・ドヴィニ大佐の手記に基き、我が国初登場のロベール・ブレッソンが脚本を書き、自ら監督した異常な物語。ドイツのゲシュタポに捕えられ、死刑の宣告を受けたフランス軍人がモントリ
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ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

3.9

天才的な才能を持つトランペット奏者のチェット・ベイカーが薬物中毒でありながらも悪戦苦闘し、音楽と恋愛に向き合うストーリー。



主人公を演じたイーサン・ホークが渋味のある男性で薬物中毒にもがき苦しむ
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

2.8

世界観とリズムが独特。観る映画というより見る映画だったかな。

ホテルを眺めているのも良かったし色彩も美しくうっとりとしてしまう。

ただ作風がポップな印象でミステリーとしての怖さをあまり感じないのが
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テキサスの五人の仲間(1965年製作の映画)

4.1

95分とサクッと観れる名作。(余談だがジョジョ三部のポーカー対決もオススメ)




~あらすじ~
金持ち五人が集まって、ポーカーの大勝負が行われる。そこへ、ポーカー好きの男がやってきて、勝負に加えて
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オアシス(2002年製作の映画)

2.4

レビューの高評価に釣られて鑑賞。犯罪して出所した29歳の社会不適応者と 脳性麻痺をして体が不自由な女性との純愛。


ムン・ソリの女優魂は称賛に値する。ストーリーよりも演技力に脱帽した。肝心の物語は恋
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バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

4.3

例えば素人が話しても面白くない内容を一流のお笑い芸人が話せばこんなにも面白くできる、そんな感想の映画。

ありふれたような話だがとても惹き付けられてしまう不思議な魔力を秘めた作品。それはキャスティング
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

4.0

戦後のデンマークの砂浜でドイツの少年兵が地雷処理をする話。


年端もいかない無垢な少年兵が黙々と地雷撤去をこなしていく姿は立派だった。まだ人生の楽しみも味わっていないのに……デンマークの鬼軍曹との地
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.2

~あらすじ~
SNSで出会いあっさり結婚した普通の女性が、式の人数合わせに代理出席サービスを使ったことから、何でも屋の思惑に巻き込まれ嵐のような日常に身を置くことになる……



SNSという現代社会
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.6

ワンカット風に撮影された一蓮托生の体験型戦争映画。戦場の緊迫感を味わうことのできる唯一無二の名作になることは間違いない。


撮影に制作側の執念を感じる。どうやって撮影したのか…メイキング映像が気にな
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キングダム(2019年製作の映画)

3.8

人気漫画キングダムの実写映画。舞台は紀元前、戦乱の時代であった春秋戦国時代の中国。秦の始皇帝が中華を統一するまでの物語を描いており、映画では漫画単行本の最初の5巻である王弟反乱編を実写化している。>>続きを読む

しあわせのパン(2011年製作の映画)

3.4

洞爺湖のほとりにある小さな町月浦。ここで水縞夫妻が営むオーベルジュ式のパンカフェ「マーニ」には、それぞれに悩みを抱えたお客様がやってくる。おいしいパンと月浦の自然、人々にほっこりとした余韻が残るヒュー>>続きを読む

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.2

天才ハッカーのベンヤミンは、仲間とハッカー集団を結成し、いたずら程度のハッキングを楽しんでいた。ところが、それが思いがけない事件に発展し、証人保護を求めて警察で自供を始める。彼の話は、果たしてどこまで>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.1

北朝鮮の核開発をめぐり緊迫する1990年代の朝鮮半島を舞台に北への潜入を命じられた韓国のスパイ。命を懸けた工作活動を描いた実話を元にしたフィクションサスペンスドラマ。


スパイ映画の醍醐味である緊迫
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よこがお(2019年製作の映画)

3.8

誘拐事件をきっかけに幸せだった日常が崩壊する………何とも理不尽な物語……


とても気分が悪くなる内容だったが話の構成は魅力的で感心する出来栄え。ヒロインのさまよう復讐の刃が見所な映画。俳優陣の体を張
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8番目の男(2018年製作の映画)

3.6

一般の国民が参加する歴史上初の裁判が開かれ、国民の耳目が集まる中、年齢も職業も性格もバラバラな8人の普通の人々が陪審員に選ばれる。彼らが担当する事件は証拠や証言が揃った殺人事件。会話劇を軸にした法廷サ>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.4

とにかく熱い話だった。主人公が義理人情溢れる熱血漢で現代社会ではまず見当たらないような人柄。ストーリーは単純な印象だけど視覚を楽しませてくれる映画だった。色彩とカメラアングルが特徴的で立体間を上手に表>>続きを読む

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.1

インド映画にしては珍しい99分と短い尺。

夫を亡くし、ファッションデザイナーになる夢を持つ農村出身のメイド・ラトナは、建設会社の御曹司・アシュヴィンの新婚家庭に住み込みで働く……はずだったが、結婚直
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.3

盲目の元警察官が視覚以外の感覚を手掛かりに、女子高生連続殺人事件を追う『見えない目撃者』


吉岡里帆さんの熱演が輝いた。本当に目が見えないような雰囲気。それと刑事役の田口トモロヲさんが素朴な演技で好
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

2.7

団地内で起こる犬殺しの犯人を見つけるブラックコメディ。


愛犬家の人にはオススメできない。犬が苦手な自分でも可愛そうになる場面がある。(犬が苦手なのは子どもの頃、寝てる犬に棒でつついたら噛まれた為)
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.0

~あらすじ~
17歳の女子高生、橘あきらは45歳の中年店長、近藤正己に恋をしていた。あきらから気持ちを伝えられた近藤は、お付き合いはできないと断る。



バイト先の店長と付き合うのはよくある話。自分
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めまい(1958年製作の映画)

3.1

高所恐怖症で警官を辞めてしまう独身のスコッティが友人から頼まれた妻マデリンの尾行をする恋愛ミステリー。


映像は確かに古いが脚本は練り込まれた良作。物語の前半はゆったり進行し後半にギアを上げた印象。
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

3.9

麻薬の密売に関わる大金を手にした男は、最強に冷酷な殺し屋に追われる。しかし男も逃亡を続け、殺し屋の手によって数多くの人が殺害されていく。強烈なバイオレンス映画。


殺人よ、こんにちは。という感じで挨
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裏窓(1954年製作の映画)

4.2

記憶に残るワンシチュエーションのコメディ&ミステリー。


芸術家が集まるアパート。報道カメラマンのジェフは、足を骨折し、退屈な日々を過ごす。しかし、窓から見える様々な人間模様に惹かれ、つい”覗き見感
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ピアニスト(2001年製作の映画)

3.5

~あらすじ~
母親からファッションも恋愛も楽しむことなく抑圧された人生を歩んできた39歳のピアノ女性教師が、魅力的な若い青年との禁断のラブ・ストーリーを経験する。


ピアノの教師の生い立ちがかなり影
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.6

マジシャンたちによる華麗な銀行強盗の話。


会話のテンポと物語の進行がやや早いのでマジックのトリックをじっくり考察できないような思惑を感じたかな。


とは言え、そんな状況下で見せてくれたマジックは
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カイジ2 人生奪回ゲーム(2011年製作の映画)

2.5

パチンコギャンブルを映画化すると動きがあまりなく、地味に進行していた。攻略の糸口もあっさり発見して緊迫感をあまり感じなかったのが率直な感想。


それでも藤原竜也の演技は期待していた芸風で満足できた。
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.7

映画音楽の製作者たちの情熱を描いたドキュメンタリー。



音楽という血液を流さないと映画が生きてこないということを改めて思い知らされた。


映像では伝えられない感覚に訴えかけるのが音楽。音楽は映画
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サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

3.8

元祖ミュージカル映画。パッケージから漂う明るい雰囲気から物語も同様なのかな?と予想したけど案外そうでもなかった。政治的な背景とシリアスな人間ドラマ、恋愛模様と重厚な展開の作品。


まずトラップ大佐が
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.7

ミヒャエル・ハネケ監督の作品を初めて観ることにした。気分が悪くなる作風らしいので気合いを入れて鑑賞。

~あらすじ~
休暇で訪れた別荘で謎の青年にかかわった事から恐怖に巻き込まれていく家族を描いた作品
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

この映画のスタートラインに立たされた時から震えるものがある、込み上げてくるものがある。そんな期待感を抱かせてくれる映画だった。レースシーンまでかなり焦らされるような感じでル・マンに参加した時は熱い気持>>続きを読む

ベイマックス(2014年製作の映画)

3.7

愛くるしい肥満体系ロボットのベイマックスとヒロとのSFヒューマンドラマ。



以下ネタバレ感想★★★★







唯一無二の兄を事故で亡くしたヒロには例えようのない悲しみで胸が痛む。しばらく孤独
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