ロックウェルアイズさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

予告からは全く想像のつかない展開を見せる“すごい”映画だった。
駆け出しの写真家小山田と夢を追って上京してきた読者モデルのユカ。
幸せそうな前半。
ただし、ユカからはなんとなく不信感が漂う。
言葉には
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くれなずめ(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

結婚式披露宴での余興のために久しぶりに集まった高校帰宅部の6人組。
久しぶりの再会に思い出すのは、バカでしょーもない思い出ばかり。
しかも余興は赤フンダンス。
ただ…

予告時点でのネタバレや前半のち
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オレの獲物はビンラディン(2016年製作の映画)

3.7

直球すぎる邦題にまたまた〜。
いや、実話なんだって!
アメリカ大好きな主人公が、なんとかしてパキスタンへ行き、オサマ・ビンラディンを生捕にしようと画策する。
アメリカ至上主義かつ、あらゆる神への冒涜増
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.2

想像以上に深い話だった。
舞台はネイティブアメリカンが追いやられた“ウインド・リバー”
ハンターのコリー・ランバートは雪の中に、かつて亡くした娘の親友ナタリーの遺体を見つける。
FBIの新人捜査官ジェ
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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎(2017年製作の映画)

4.6

※長文を投入します。ご注意ください!

公開当時から少し気になっていた、夢枕獏原作でチェン・カイコー監督の日中合作。
ビジュアルからも伝わってくる大作感の割に評価が低いので、確かめてみることに。
ちな
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.4

先日鑑賞した『街の上で』の中に原作漫画のロケ地巡りのシーンがあったのもあり、前から気になっていたので鑑賞。
ミュージシャンのせいいちと、せいいちにミュージシャンで居続けて欲しい恋人のツチダ。
ツチダに
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.5

B級映画ばかり撮る映画プロデューサーのポンポさんが、新作映画に抜擢したのは新人監督のジーンと新人女優のナタリー。
自信なさげで控えめ、だけど“それ”への情熱は誰にも負けないそんな2人。
大物俳優を主演
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重力ピエロ(2009年製作の映画)

4.3

伊坂幸太郎の原作は未読。
悲しい過去を背負った家族の家族愛の物語。
大学で遺伝子の研究をする兄の泉水と落書き消しの弟の春、今は養蜂を営む父と亡くなった母。
彼らの住む仙台で連続放火事件が発生。
春は自
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わたしは生きていける(2013年製作の映画)

4.1

ニューヨークからひとりイギリスにやってきた思春期ガールデイジー。
幼い頃に母親を亡くし反抗的な彼女は、従兄弟3人とイギリスの田舎でひと夏を過ごすことになる。
はじめこそ反抗していたものの、次第に長兄エ
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胸が鳴るのは君のせい(2021年製作の映画)

3.6

クチコミ良く、空いた時間にパパっと入ってしまったので、前情報はほぼゼロの状態で観ました。

開始早々告って振られる。
そっからは地獄のすれ違いタイム。
本当に登場人物みんな不器用で、それによるすれ違い
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映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット(2021年製作の映画)

3.8

大好きなシリーズ、映画第二弾‼︎
ということで、映画制作発表から一年、これのために頑張ってきた、と言っても過言ではない。
そんな今作。好きだからこそ色々言わせてください。

新キャラ視鬼神真玄が皇伊月
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愛のコリーダ 修復版(1976年製作の映画)

4.6

邦画史に最も影響を与えた(と勝手に思っている)阿部定事件をテーマにした大島渚監督作。
現代を生きる自分でさえ、この事件をはじめて聞いたときにかなりの衝撃を受けた覚えがある。
少し阿部定事件について調べ
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ウィークエンド・シャッフル(1982年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

筒井康隆原作。
冒頭から犬を砂に埋め、子供の前でもOPI丸出し、豚への扱いも酷いし、受け付けない人は受け付けないかもしれない問題作。
誘拐ごっこをする子供、マヨネーズを買いに行っただけの夫、鬼ごっこ大
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ロンドン暗黒街を舞台に、麻薬ビジネスで成り上がったミッキーを取り巻くワルたちの駆け引き。
なるほど、これがガイ・リッチー節ですか。
ただ、自分は正直微妙でした。
登場人物、設定、相関図などがパッと頭に
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ガメラ3 邪神<イリス>覚醒(1999年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

平成ガメラ3部作の完結編。
ガメラに親を殺された過去を持つ少女、綾奈の復讐心が人類を破滅の危機に追いやる。
今までどこかヒーロー的存在だったガメラを、心の底から憎む相手が現れた今作。
渋谷での戦いをは
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ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走(2016年製作の映画)

3.8

新車で家族旅行をしようとしたら、その新車がぶっ壊れて止まれなくなっちゃったっていう高速爆走パニックコメディムービー。
とにかくずっと非常事態!最初から最後まで何かしらトラブルが続く。
コメディなので爆
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街の上で(2019年製作の映画)

4.9

下北沢を舞台に、音楽、演劇、映画、本など様々な文化を通して人々の日常を切り取った、今泉力哉監督作品。

これはまさにお守りにしたい映画だ。
パンフレットで主演の若葉さんがおっしゃっていた「この映画をお
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みかんの丘(2013年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

アブハジア紛争化、みかん農家のマルガスとみかんの木箱作りのイヴォは、周りの多くが戦争の激化によって帰国するなか、この土地に残っていた。
そんなある日、マルガスの家の前でちょっとした戦闘が起き、イヴォと
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.8

ロブスター、聖なる鹿殺しなどのヨルゴス・ランティモス監督のサスペンス映画。
最狂の奇行映画でした。
やることなすことみんなおかしい。
一見普通の家族に見えます……か?見えないですよ。
厳格な父親は家族
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

LGBTを題材とした39分のショートフィルム。
無料配信していたので鑑賞。
保健教師がLGBTについて授業を行ったことで、クラス内にLGBTの人がいるのではないかという波紋が広がっていく。

傑作でし
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(1954年製作の映画)

4.3

死んだ姉が手伝いをしていた大道芸人、ザンパノに買われたジェルソミーナ。
各地を回るものの、ザンパノの女癖の悪さや自分への酷い扱いに、ジェルソミーナはなんだかモヤモヤ。
そんなある日、同じ大道芸人のイル
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.7

大物歌手の彼氏に浮気されたグレタと落ちぶれた音楽プロデューサーダンの物語。
もう最高の音楽映画じゃん!
様々なジャンルの音楽が104分にふんだんに詰まっていて、音楽だけでも心が浄化される。
バーでの出
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

平成ガメラシリーズ第2作目。
1作目を観てから少し時間が経ってしまったので、詳しく比較はできないですが、1の時のワクワクは2でも健在!
ガメラVSギャオスはガメラVSレギオンへ。
再び地球のためにガメ
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きまじめ楽隊のぼんやり戦争(2020年製作の映画)

4.5

津平町は川向こうの太原町と長い間戦争をしている。
朝9時に開戦、夕方5時に休戦、毎日その繰り返し。
街の中では太原町は怖く残酷らしいとの噂、誰も疑わないし、誰もがそうだと決めつけている。
ただ、それは
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バンデットQ(1981年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

初テリー・ギリアムでしたが、なるほど。こういう感じね。大好きです。超タイプです。
現実に満足していない、歴史好き少年ケヴィンの楽しい悪夢。
そして、ケヴィンの部屋に現れた6人の盗賊の小男たち。
追って
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.4

大泉洋にあてがきした塩田武士の同名小説を、吉田大八監督が大泉洋主演で実写映画化。
大泉洋がハマってないわけがない。
個人的には大泉洋出演作品ベストでした。
皆さんおっしゃっていますが、予告などで盛大に
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.7

北イタリアの避暑地、エリオと大学教授の父親が招いたオリヴァーのひと夏の恋。

THE OSHARE映画
風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。
綺麗な映像、北イタリアの豊かな自然、美しい音楽、コン
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.8

ロンドンで暮らす81歳のアンソニーと娘のアンの体験型認知症映画。

これは素晴らしかった。
アンソニー・ホプキンスの主演男優賞も納得の、傑作でした。
予告では感動的な話のように思えますが、ある意味ホラ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

舞台は昭和63年の広島。
暴力団と日々つるみ、違法捜査を行う暴力刑事大上と、広大卒のエリート警察官日岡が、ある失踪事件を発端とした2つの組の抗争に巻き込まれていく、ヤクザ映画。

いや〜、痺れましたね
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.9

マイアミの犯罪多発地域に暮らす少年シャロンの少年時代を3部構成で描いた、第89回アカデミー賞作品賞受賞作品。
周りからはオカマといじめられ、母親はヤク漬け。
そんな彼に手を差し伸べた唯一の友達ケヴィン
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

園子温「家賃3部作」の一作目。
ようやく観ることができました。
実際に起きた事件を基に作られた物語。
熱帯魚店を営む社本は、ある日自分の連れ子の娘が万引きしたことをきっかけに、村田という男に出会う。
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

言わずと知れた名作を今更ながら鑑賞。
とにかく狂気!狂気!少し置いてまた狂気!
みたいな映画でした。
J・K・シモンズの鬼教師っぷりとマイルズ・テラーの陶酔っぷりが何ともいえないノージャンルな映画(ま
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

4.5

先週の『野のなななのか』に続き大林監督作。
『野のなななのか』とは違った難解さ、良さのある反戦映画となっていました。

戦争の影がちらつき始めた1941年の唐津。
アムステルダムから帰国した俊彦を中心
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8 1/2(1963年製作の映画)

3.7

はちとにぶんのいち⇨ようかとにぶんのいち⇨はつかにぶんのいち⇨はっかにぶんのいち

まず読めなかった。
未だに【はっ↘︎か】なのか【はっ↗︎か】なのか…
ずっと気になっていたフェリーニ作品。
高評価の
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イリュージョニスト(2010年製作の映画)

4.3

1950年代のパリが舞台。
すっかり人気を失った老手品師、タチシェフは劇場を追い出され、スコットランドの離島に流れ着く。
そこで出会った少女、アリスはタチシェフを魔法使いと信じて慕い、エジンバラへ。
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.4

酒浸かりの私立探偵マーチとその娘ホリー、そして腕力で解決する示談屋ヒーリーのデコボコトリオ。
アメリアという1人の少女を追う内に、一本の実験映画(ポルノ映画)にまつわる事件に巻き込まれていく、破天荒ア
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