映画ファンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

バットマン:ダークナイト リターンズ Part 1(2012年製作の映画)

3.8

フランク・ミラー原作のダークナイトリターンズをアニメ化
中年になったブルースが10年ぶりにバットマンに復帰するも現役の時のようにはいかないという様をシビアに描いていく

わんわん物語(1955年製作の映画)

4.2

家に赤ちゃんが産まれ自分が忘れ去られてしまうんじゃないんかと不安になってしまうメス犬レディを主人公にしたディズニーオリジナルアニメ映画
温室育ちのレディと野良犬のトランプという組み合わせも後のディズニ
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そして、ひと粒のひかり(2004年製作の映画)

4.3

幼児を抱えた姉と母のために工場を辞めて稼げる麻薬の運び屋を始めてしまった妊婦の少女マリアを描いていく映画
HBO製作ということでフィルムの質感はとても良い
生きていくために犯罪や命を失いかねない危険な
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バッド・エデュケーション(2004年製作の映画)

3.9

1980年代、神学校で一緒だったエンリケとイグナシオが久々に出会い当時を振り返っていく映画
大人になってから気づく子供の時に受けた性的虐待に踏み込んでいたのがとても印象深い
少年期にコンプレックスを抱
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ザ・マペッツ(2011年製作の映画)

3.9

マペットのウォルターと兄弟同然に育ったゲイリーはある日、恋人のメアリーとロスへ旅行する時にウォルターがマペットスタジオに行きたいと頼みこまれ3人で一緒に行くミュージカル映画
マペットが完全に時代遅れに
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.8

ジム・ジャームッシュ商業映画デビュー作!
ニューヨークで暮らしてるウィリーがいとこのエヴァを預かり、友達のエディも加わって3人の日常を描いていく
カット割が細かくワンシーンワンカットで描いていたのが特
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ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

3.7

売れない役者仲間のウィズネイルと僕がウィズネイルの叔父が持っているコテージで一夏を過ごす映画
アメリカンニューシネマとは違う方向性での堕落していく2人が印象深い
男二人、主人公の主観視点、遅れた青春な
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マーサ、あるいはマーシー・メイ(2011年製作の映画)

3.5

カルト宗教に洗脳され2年間身内と音信不通を強要されていたマーサが姉夫婦の家に逃げ込み居候する映画
マーサは完全に正気を失い、常識すら忘れてしまって最初は同情的だった姉夫婦も次第にうんざりして強く当たっ
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山猫(1963年製作の映画)

4.6

イタリア貴族社会を痛烈に描いた山猫を原作にルキノ・ヴィスコンティが手掛けた超大作映画!!
19世紀のイタリア統一戦争を背景に、豊かになっていくのと対照的にファブリツィオが貴族として没落していく様が描か
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クジラの島の少女(2002年製作の映画)

4.0

民を導くクジラ乗りの伝承を守り続けてきた一族だったが男児に恵まれず、少女パイケアのみが残されその伝統を引き継ごうとしていく映画
男社会な古き伝統を打ち破るというのがひとつのテーマとなっていて、ごく一部
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ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

3.6

かつてドン・ファンと称されたジョンストンのもとにあなたの息子がいるという一通の手紙が来る、友達のウィンストンにも、言われ息子を探す旅に出ていく映画
かつて別れた4人の女性たちは新しい家庭を築いている人
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チェイシング・エイミー(1997年製作の映画)

4.2

コミックを描いて暮らしてるホールデンとバンキーがコミックフェアでレズビアンのアリッサという女作家に出会っていくコメディ映画
同性愛者のセックスは普通じゃないから処女のままだというホールデンだがアリッサ
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おかしな二人(1968年製作の映画)

3.4

妻と離婚し失意に暮れるフェリックスが旧友たちとポーカーをしたり競馬をしたりしながら人生を見つめ直していくコメディ映画
ジャック・レモンらしい軽快な動きは本作でも健在
主にシットコムドラマに多大な影響を
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欲望の翼(1990年製作の映画)

3.8

実の母を知らないヨディがスーと恋仲になったことをきっかけに変わっていく映画
ウォン・カーウァイらしい映画全体に広がる細かな青みがかかった色彩、思わず世界観に入り込めてしまう魅力が凄まじい

いま、輝くときに(2013年製作の映画)

3.7

母子家庭で育ったサッターがエイミーとの出会いを経て、そして長年母に会うことを拒絶されてきた父と対面していこうとする青春映画
父性への憧れと幻滅から自分もいずれそういう大人になることへの不安感が表現され
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

3.9

若い小間使いコンチータに惚れた中年男マチューの哀愁を描いていくルイス・ブニュエルの遺作
寝るためにあの手この手でコンチータの思うがままにしていくもついに我慢の限界を迎えるマチューが印象深い
コンチータ
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ジョン・カーペンターの 要塞警察(1976年製作の映画)

4.3

ハワード・ホークスのリオ・ブラボーをジョン・カーペンターが現代に置き換えてリメイク映画化!
署に逃げ込んだ男を少ない戦力でギャングから一夜守り抜いていく
サイレンサーの音がリアルでセリフも少なく一見地
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偉大なるアンバーソン家の人々(1942年製作の映画)

3.5

名作「偉大なるアンバーソン一家」をオーソン・ウェルズが映画化!富豪のアンバーソン一家の栄枯盛衰を描いていく
市民ケーンの翌年に公開ということもあり撮影技法はそのまま引き継いで輝かしい20世紀初頭の裏で
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.7

税関職員で所持品を嗅ぎ分けられる異形の姿をしたティーナが旅行者のヴォーレに惹かれていく映画
ティーナの視点で自分と似ているヴォーレの闇を徐々に触れていくのが特徴的
CGを全く使わないメイクの造形は凄ま
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たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

3.6

山田洋次が初めて手掛けた長編時代劇であり海外でもラストサムライ、リングに次いで真田広之の名を知らしめた1本!
妻を亡くし年老いた母と幼き娘を食わせるために再び刀を振るう平侍の清兵衛を描いていく
大人に
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運命を分けたザイル(2003年製作の映画)

3.9

アンデス山脈で遭難し生還を果たした登山家たちが当時の状況を振り返っていくドキュメンタリー映画
語りと共に再現映像が流れ、ドキュメンタリーというよりもナレーションがある緊迫感の劇映画としても楽しむことが
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ミルドレッド・ピアース(1945年製作の映画)

3.7

今の夫が殺人容疑者がまさかの前夫で困惑しつつも真実を述べていく妻ミルドレッドの語りで展開される映画
娘2人の視点から見たミルドレッドが描かれたのも後のハリウッド映画に爪痕を残したと思う
後にHBOでリ
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

4.0

ソウルの女王アレサ・フランクリンの伝説の72年のライブを撮ったドキュメンタリー映画
編集はあの名匠シドニー・ポラックが務め、とても格調ある作品に仕上がっていた
サマー・オブ・ソウル同様に60年代後半〜
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

一人ぼっちで孤独を抱えた犬が、ある日「友達ロボット」を買って明るい日常を送り始めていくアニメーション映画!!
暗い部屋でテレビ画面に映し出される孤独な自分、つまらなそうに冷凍食品をレンジに入れ賑やかな
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ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.0

年金を引き上げられ、抗議デモに参加する1人の老人ウンベルトを描いていく社会派映画
かつて政府職員だったウンベルトが今日の宿代すら精一杯という悲痛さが強調されていた
50年代の作品だがとても普遍的で、何
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.2

2人のテニスプレイヤーを愛し愛されたとても情熱に満ちた三角関係を描いていく映画
2人のチャレンジャーの試合から展開され、試合の合間に過去を回想していく構成
ゼンデイヤ演じるタシの視点でパトリックとアー
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

4.2

老いた祖母と病気の父の面倒を見ながら牧場で働くジョニーが移民のゲオルゲと恋に落ちていく映画
酒とセックス以外に娯楽のない閉塞感が強い田舎の陰鬱さを見事表現していて、とても長編デビューとは思えないフラン
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素顔のままで(1996年製作の映画)

2.2

娘を取り戻すためにストリップクラブで裁判費用を稼ごうとするエリンを描いていく映画
デミ・ムーアが脱いだことで有名な本作だが映画として見ると一種のポルノ映画的な消費の仕方しかされずそれ以上でもそれ以下に
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望郷(1937年製作の映画)

3.9

フランス領アルジェに逃げてきた強盗のぺぺルがそこで出会ったギャビーに惹かれていく恋愛映画
後のフィルムノワール作品群の先駆けともなり本作で魅せたジャン・ギャバンの所作はハンフリー・ボガードをはじめとし
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.9

チェンソーマンの作者藤本タツキの読み切りを原作に50分の短編として映画化
学校新聞で漫画を描いていた藤野とそれに憧れていた京本を描いていく
原作未読だが映像化したことで水溜まりのシーン等が活き活きと感
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タグ(2018年製作の映画)

3.3

子供の頃からずっと年に一度は鬼ごっこをしている5人の大人を描いていくコメディ映画
ハネムーンを控えて大人が本気でバカをやるという点で言えばハングオーバーシリーズやアメリカンパイシリーズに通底するものが
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さまよう魂たち(1996年製作の映画)

2.6

妻が亡くなってから幽霊が見えるようになった男を描いていくコメディ映画
90年代のCG聡明期ゆえに今見るとかなりチープな画だったが作風には合っていた
フルメタルジャケットのあいつが幽霊として出てきたのは
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ジャングル・フィーバー(1991年製作の映画)

4.1

アフリカ系アメリカ人が職場に自分しかいないことを嘆く建築家のフリッパーとイタリア系である秘書アンジェラを描いていく映画
ポップなオープニングから一気に白人女と少しでも仲良くなった黒人がどういう扱いを受
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サプライズ(2011年製作の映画)

3.4

結婚記念日を祝うパーティーで突如始まった大殺戮を描いていくスプラッタームービー
パニックに陥る中、次々と死んでいき殺しのバリエーションの多さはジョン・ウィックシリーズにも匹敵すると思う
ラストでしっか
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彼女と僕のいた場所(1995年製作の映画)

3.9

恋人のジェーンが留学のためプラハに出ていってしまったため大学時代の友と遊んでばかりいるグローバーを描いていくコメディ映画
ノア・バームバックの処女作ながら大人になりきれない大人というこの後も何作に渡り
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アネット(2021年製作の映画)

3.9

レオス・カラックスが手がけるミュージカル映画
冒頭から息もせず見ろというナレーションが入り、まさに見るのではなく感じる体感型の映画
前作ホーリー・モーターズよりも色調は暗いがより多角的な作品になってい
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