掛谷拓也さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ハンナ(2011年製作の映画)

3.3

主人公がもっと活躍するのかと思えば、そうでもなかった。

ハスラーズ(2019年製作の映画)

3.4

リーマンショック以前と以降のマンハッタンの金融屋相手のストリッパーたちの稼ぎ方の変遷。リーマンショックショック以降は端的にやってることは昏睡強盗。特に前半のダンスシーンの迫力がある。ジャネットジャクソ>>続きを読む

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

このシリーズの教訓はやはり他人の犬を傷つけると復讐されるということだな。英語にときどきラテン語ぽい表現が挟まれてるけど雰囲気で分かる。パラベラムもラテン語で「戦闘準備」とかの意味か。続編も早く頼む。

永遠に美しく…(1992年製作の映画)

2.8

永遠の美しさを求める女優とその夫と女優の友人を巡るコメディ。ゴールディ・ホーンは実際何歳なのか可愛い。当時の特殊撮影技術が評価されたようだけど、今見ると拙い。ありえない方向に体が曲がっても生きていると>>続きを読む

ANNA/アナ(2019年製作の映画)

3.4

90年代モスクワから始まる。結末を見せては少し前の場面を見せて観客の予想を裏切るという手法が何度もあるの面白い。

サスペクト 偽りの事件(2013年製作の映画)

3.0

前半の社会実験的な話は面白かったが、後半のドタバタになってから普通になった。後半がどうだったら面白かったのかを考えてて楽しい。

ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

3.0

セブンの続編として作り始められたという連続殺人物。アンソニー・ホプキンスが特殊能力を持つ元FBIアナリストの医師。なんとなく「羊たちの沈黙」にも似ている。慈悲殺、反出生主義なども思想的に掘り下げた話か>>続きを読む

ブルー・ダイヤモンド(2018年製作の映画)

3.3

キアヌリーブスならどこでもモテるだろうしロシア人現地彼女ともうまくやる。サンクトペテルブルク郊外の田舎町のカフェ店主というのが、東北の田舎町の定食屋の娘という記号と同じと考えていいのかどうか。アメリカ>>続きを読む

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

3.5

「黒い」という邦題に「黒人の」という意味と「酷い」という意味のダブルミーニングを持たせてるんだろうが、「黒」に否定的意味を持たせること自体が批判される。そういうとこやぞ。映画自体は非常に良いのに。原題>>続きを読む

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

3.7

50年代のマンハッタン、ブルックリンを現代の映像で見られるのが良い。街並み、橋、室内、家具、ファッション、事務用品が全部オシャレ。チック症+並外れた記憶力という主人公にエドワードノートン。ハーレムのジ>>続きを読む

慕情(1955年製作の映画)

3.6

昔見たが香港の昔の景色が印象的で、香港に2度行ったときにもうっすらこの映画のことを思い出した記憶がある。50年代以前の映画はアカデミー賞作品でも見ていないものが多くいずれ見直したい。

スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.3

アメリカ政治の映画にはハズレがない。いつどんな気分で見ても面白い。エンディングは風刺はきつくて面白いよ。英語も聞きやすいしぜひ。日本でもイデオロギーに関係なく、もっと政治をテーマにした映画が作られれば>>続きを読む

春を背負って(2014年製作の映画)

2.8

豊川悦司のエセ大阪弁が本当にしんどい。イントネーションは悪くないのに、「本当に何も知らないんだなあ」とか言わへん。セリフもいちいち説教臭い。立山大汝山の景色とカメラは文句なしに美しい。音楽も昭和映画の>>続きを読む

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

3.4

楽しい映画だった。小学生が見ても大人が見ても楽しめる。ロックスターを夢見てるダメな大人がアメリカの私立小学校の代理教員になりすまして3ヶ月で勉強しか興味のない子供たちにロックを教えて成長をうながし、周>>続きを読む

みんなのいえ(2001年製作の映画)

3.0

三谷幸喜監督作品。「ラヂオの時間」に連続して見た。新婚夫婦が自宅を建てる。新婦の父親の引退した昔気質の大工と、新郎の友人のアーティスト気取りのデザイナーが組んで家を建てる。「ラジオの時間」にも共通する>>続きを読む

歌え!ロレッタ愛のために(1980年製作の映画)

3.7

アメリカのカントリーミュージックには興味が少なかったのでこれまで見ていなかった。シシー・スペイセクがこの作品でアカデミー主演女優賞を取ったことは知っていたけど、「キャリー」の印象が強すぎて。ロレッタ・>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.2

80年代不景気なロンドン郊外のパキスタン移民2世の男の子。家父長的な父親に反発しながら文章で身を立てたいという夢を追う。スプリングスティーンのカセットを友人から借りた主人公が、スプリングスティーンの歌>>続きを読む

イーディ、83歳 はじめての山登り(2017年製作の映画)

3.4

30年間夫の介護で自分を殺してきた老婦人が子供の頃の父親との思い出の山に一人で登ろうとするストーリー。人生はいつからでもやり直せる、年齢は理由にならないという古典的なテーマ。イーディに老人らしい頑なさ>>続きを読む

岸和田少年愚連隊 望郷(1998年製作の映画)

2.8

原作者中場利一の子供時代を中心としたストーリー。父親役に竹中直人、母親役に烏丸せつこ。祖父役に笑福亭松之助。僕は若いころ岸和田市駅近くで仕事をしていた時期があって、大阪南部の「だんじり文化(いってまえ>>続きを読む

鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

3.1

うだつの上がらない金に困った若い役者が、風呂屋で転んで記憶を無くした殺し屋のロッカーキーを出来心で盗むことから始まるドタバタ。いくら金に困ってるからとはいえ、記憶をなくした相手と自分の身分を入れ替え他>>続きを読む

レッド・ライト(2012年製作の映画)

2.0

デニーロとシガニーウィーバーを使ってこんな映画を作るとは。そういうエンディングにするにしても、もう少し説明するとか伏線を張るとかなんとかならんかったのか。どんな映画でも時間が無駄だったとは思わないけど>>続きを読む

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

2.8

三谷幸喜監督作品。「みんなのいえ」も続けて見たのでストーリーの構造変化が分かった。10代の中心的メディアは深夜放送、地元の公開録音、音楽中心の新しいFM放送だった。海外日本語短波放送、海外英語短波放送>>続きを読む

フード・インク(2008年製作の映画)

3.3

アメリカの食品産業の生産現場についての2008年のドキュメンタリー作品。「フード・インク」は「食品株式会社」というような意味。漢字では硬いし教条的な印象もある。でも「インク」が印刷のインクのような気が>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

2.8

監視社会の恐怖はエネミーオブアメリカで十分に味わったが、これはSNS時代の話。プライバシーを放棄することが最大善とされる世界に導こうとするザ•サークルの経営思想の解像度はとても低い。エマワトソンは中西>>続きを読む

博士と狂人(2018年製作の映画)

3.5

統合失調症への理解が現代に近くなったのは1920年代なので、OEDが編纂されていた時期に狂人と扱われていたことは責められない。独学で各国語を身につけたスコットランド人のマレー博士にメル・ギブソン(最後>>続きを読む

私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.7

アメリカの歴史を主に白人移民の側から見てきた気になっていた。黒人から見た公民権運動が語られる。マルコムXマーチンルーサーキングなどスター活動家の話も多いジェームズボールドウィンの原作もタイトルしか知ら>>続きを読む

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.6

池脇千鶴があまりに良く、綾野剛、菅田将暉を完全に食っている。最後の朝の海岸のシーンの池脇千鶴の表情は本当によかった。函館の海岸のボロ屋に住む、父親に障害があり母親が世話をし、菅田将暉が仮釈放中の若者、>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.6

グリコ・森永事件をテーマにしたフィクションが原作。実際こういう事件だったのかもしれないと思わせる。事件の鍵となる声をカセットテープに録られた3人の子供をストーリーの中心の据えたのがよい。その一人が成長>>続きを読む

嘘八百 京町ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.4

中井貴一の芝居が臭いのは昔からでこれは仕方がない。腕はあるが売れない陶芸家の役の佐々木蔵之介は相変わらず良い。嫁役の友近はハマり役。女芸人というより女優の風格。何よりこの年齢になった広末涼子を眺める映>>続きを読む

百円の恋(2014年製作の映画)

3.6

32歳の取り柄の女子のどうしようもない日常が前半。弁当屋の両親、出戻りの姉とその息子、安藤さくらが演じる「一子(いちこ)」前半は一子のコンビニバイトのシーンが続く。コンビニの仕事は簡単で誰にもできるか>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.0

山本譲二「累犯障害者」のエピソードを思い出す。売春する知的障害者と生活のためにそれを利用する兄の話。全体に心がひりひりするエピソードが重ねられる。しかし、他のレビューにもあるが、社会福祉に捕捉されない>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

60年代ロンドンの魅力がたっぷり詰まった映画。特にファッション。ナイトライフ、音楽もよかった。昔の風俗を今の映像で見られるのは楽しい。自分は70年代ニューヨークと、80年代東京のカルチャーが好きだと思>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

3.4

みんな演技派で安心して見ていられる。サイコパスがテーマが面白いと思った時期もあるが食傷している。宮崎あおいがよかった。

21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.0

ダーティハリーのように自分の正義感で犯罪者を撃ちまくる刑事が主人公。それを利用する汚職警官とかも古典的。マンハッタンに通じる21の橋を封鎖して警官を殺した犯人たちを追い詰める。

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.0

80年代の一作目に心躍らせた中高年とシリーズを初めて見る子供が一緒に楽しめる映画。サイエンス好きな少女が主人公だったのは良い。可愛かった。いろんな場面にシリーズの断片が埋め込まれているが、なにせ一作目>>続きを読む

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.8

震災後を舞台にした今の日本の生活保護をテーマにした映画。生活困窮者の保護の役割を十分に果たしていると言えない今の制度を、保護されるべきものを立派に保護した者、保護されるべきだったのに保護されなかった者>>続きを読む