MasaichiYaguchiさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

MasaichiYaguchi

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とべない風船(2022年製作の映画)

3.7

2018年7月の西日本豪雨による土砂災害を題材に、被災地出身でCMディレクターの宮川博至監督が初メガホンをとった本作は、豪雨災害から復興が進む瀬戸内海の島を舞台に、夫々心に傷を抱える男女の不器用ながら>>続きを読む

チョコレートな人々(2022年製作の映画)

4.1

東海テレビが多様な人が働くチョコレートブランド「久遠チョコレート」を取材したドキュメンタリーは、建前ではなく自分事として事業に取組む姿が映し出され、「温めれば、何度だって、やり直せる」という言葉と共に>>続きを読む

近江商人、走る!(2022年製作の映画)

3.4

「鬼が笑う」の三野龍一監督の最新作は、江戸時代、大坂や伊勢と並ぶ日本三大商人に数えられた近江商人たちの活躍を描いた時代劇を、売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」でエンターテイメントに描く。>>続きを読む

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

3.8

美しく力強い歌声で世界を魅了したホイットニー・ヒューストンの半生を描く本作は、彼女を失って10年が嘘のように一瞬にして鳥肌が立つ圧巻の歌唱が蘇る。
“THE VOICE”と称される圧倒的な歌声でヒュー
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フラッグ・デイ 父を想う日(2021年製作の映画)

3.5

ジャーナリストのジェニファー・ボーゲルが2005年に発表した回顧録を原作に、ショーン・ペンが実娘と共演して映画化した本作は、ヒロインの弱さや矛盾に満ちた父への愛を通し、家族の絆とは何なのかを問い掛ける>>続きを読む

餓鬼が笑う(2021年製作の映画)

3.7

古美術商として真贋の世界に生きる大江戸康さんの企画・原案を田中俊介さん主演で平波亘監督が映画化した本作は、「記憶」をモチーフに地獄巡りに迷い込む骨董屋を目指す青年を軸に、彼のラブストーリーが幻想的に繰>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

辻村深月さんの同名ベストセラー小説を原恵一監督が劇場アニメ化した本作は、学校での居場所を無くした中学生7人が集う城を舞台に、夫々が抱える問題や秘められた謎が解き明かされ、その先に胸熱な結末が待っていま>>続きを読む

ブラックナイトパレード(2022年製作の映画)

3.4

「聖☆おにいさん」の中村光さんによる漫画「ブラックナイトパレード」を、吉沢亮さんの映画初主演で福田雄一監督が映画化した本作は、笑い一杯のクリスマスコメディでサンタクロースの真実を温かく描いていく。
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ジャパニーズ スタイル Japanese Style(2020年製作の映画)

3.7

俳優の吉村界人さんと武田梨奈さんが自ら企画し、主演を務めた作品で、それぞれ新年までにやり残したことを抱えた男女が繰り広げる旅を描いたロードムービーは、激動の2022年に振り回されて、やり遂げたかったこ>>続きを読む

真・事故物件パート2 全滅(2022年製作の映画)

3.6

「真・事故物件 本当に怖い住民たち」の続編では、事故物件を舞台にした恋愛リアリティショーが、想像を絶する殺戮のバトルロワイヤルの場と化していくのを、血みどろのバイオレンスでショッキングに繰り広げる。 >>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.8

イギリス・ウェールズを舞台に、片田舎の小さなコミュニティで育てた競走馬が最高峰のレースに挑んだ実話をもとに描く本作は、「ドリームアライアンス」と名付けられた馬が奇跡的にレースに勝ち進み、彼らの人生をも>>続きを読む

Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.6

本作の俳優でもあるオーガスティン・フリッゼル監督の暗黒時代を笑い話に変えた本作では、最悪な日常から飛び出すべく、ビーチリゾートでのバカンスを目指す高校中退の親友同士の奮闘が繰り広げられる。
アンジェラ
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ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!(2021年製作の映画)

3.8

クレイアニメーションのスペシャル上映版は、テレビシリーズから厳選されたエピソード「だんろの前で」「ある雪の日」「メリークリスマス!」の3話を加え、クリスマス気分一杯に展開する。
牧場の仲間とクリスマス
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1

三宅唱監督が岸井ゆきのさん主演で、耳が聞こえない元プロボクサー・小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案に、様々な感情の間で揺れ動きながらも直向きに生きる主人公と、彼女に寄り添う人々の姿を丁寧に描き出し>>続きを読む

トゥモロー・モーニング(2022年製作の映画)

3.5

英国の作曲家ローレンス・マーク・ワイスによる脚本と音楽の同名ミュージカル舞台を映画化した本作は、離婚間際でなくても倦怠期を迎えた夫婦夫々に刺さる台詞やシチュエーションがあって、観ていて他人事とは思えな>>続きを読む

Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.7

山田貴敏さんの同名漫画を原作に、2003年と2006年に連続ドラマとして放送された「Dr.コトー診療所」の16年ぶりの続編となる劇場版は、改めて過疎地の医療問題を提起しながら、命の尊さを謳う。
19年
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

韓国を代表する俳優ソン・ガンホとイ・ビョンホンが共演し、飛行機内で発生したウイルステロの恐怖を描くパニックスリラーは、中国の「ゼロコロナ政策」を想起させるような緊迫感の中で、人を想う気持ちが胸熱にさせ>>続きを読む

かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-(2022年製作の映画)

4.0

赤坂アカさんの人気ラブコメディ漫画を原作としたアニメ「かぐや様は告らせたい」シリーズ第3期「ウルトラロマンティック」のその後を描く物語は、四宮かぐやと白銀御行、夫々の素顔と本当の気持ちが描かれる。 >>続きを読む

恋のいばら(2023年製作の映画)

3.6

城定秀夫監督最新作は、1人の男性とその元カノと今カノの歪な三角関係を通し、誰もが抱く嫉妬や恋心を繊細かつエキセントリックに描く恋愛物だが、本来、敵対関係の彼女らが、ストーリーの進行と共に変化し、意外な>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.9

前作でも最新技術による映像表現に圧倒されたが、この最新作は次元の違う映像で、我々観客もアバターの世界観に没入する。
そして物語に強い家族の絆が中心にあって心震えてしまう。
地球から遥か彼方の神秘の星パ
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ハッピーニューイヤー(2021年製作の映画)

3.9

2022年は世界的に激動の年と記憶されると思うが、個人的にも大変化の年だった。
来年こそ幸せになりたいと願う人々の為の本作は、そんな私達に新年への希望を紡ぎ出す。
年末、ホリデームードに浮き立つ高級ホ
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.6

アメリカの作家ドン・デリーロによる同名小説をアダム・ドライバー主演でノア・バームバック監督が映画化した本作は、現代アメリカに生きる家族が死を身近に感じる環境に置かれたことで、愛や幸福といった普遍的な問>>続きを読む

金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.7

ロシアのウクライナ侵攻をはじめ覇権主義が大手を振った今年、岩本ナオさんの同名コミックをアニメーション映画化した本作は、覇権争いを否定し、何が国や国民にとって大切なのか、本当の美しさとは、本当の幸せとは>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.5

夫の死を目撃してしまったハーパーは、心の傷を癒すためイギリスの田舎町へやって来る。
癒しとなる筈の自然豊かで長閑な田舎町が、やがて悪夢で地獄絵図と化す物語が衝撃的で、特に終盤からラストへの展開は啞然と
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.1

二宮和也さんの主演で、シベリアの強制収容所に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男氏の伝記ドラマは、極限状況にあっても希望を持ち続け、強い信念で行動する姿を感動的に描いていく。
第2次世界大戦後の194
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夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.6

佐藤泰志さんの同名短編を城定秀夫監督が映画化した本作は、故郷の函館ではなく関東近郊を舞台に、若くして小説家デビューを果たしたものの、その後は鳴かず飛ばずの男と行き場のないシングルマザーの歪な共同生活が>>続きを読む

天上の花(2022年製作の映画)

3.7

萩原朔太郎の娘・萩原葉子の小説「天上の花 三好達治抄」を東出昌大さん主演で映画化した本作は、太平洋戦争の渦中で詩と愛に葛藤し、懸命に生きた人々を描き、その一途な愛と憎しみが、いつしか激情と共に制御で出>>続きを読む

チーム・ジンバブエのソムリエたち(2021年製作の映画)

3.7

ワインのない国からやって来た4人の難民が世界最高峰のブラインドテイスティング大会に挑む姿を追ったドキュメンタリーは、“チーム・ジンバブエ”夫々の家族や祖国への想いを、ワインを通して浮き彫りにする。
>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.0

2022年度のノーベル文学賞を受賞した作家アニー・エルノーが若き日の実体験をもとに綴った短編小説「事件」を映画化した本作は、アメリカで中絶を厳しく規制する州が増えている現状を踏まえても、決して過去の出>>続きを読む

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.7

「指輪物語」の著者であるJ・R・R・トールキンが現代英語訳したことで知られる14世紀の叙事詩「サー・ガウェインと緑の騎士」をデブ・パテル主演で映画化したダークファンタジーは、貞節、敬虔、友情など騎士道>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.5

第157回直木賞を受賞した佐藤正午さんの同名小説を、大泉洋さん主演、有村架純さん、目黒蓮さん、柴咲コウさんの共演で廣木隆一監督が映画化した本作は、愛する掛け替えのない存在に「もう一度逢いたい」という気>>続きを読む

マッドゴッド(2021年製作の映画)

3.7

名作SFで特殊効果を手がけてきたフィル・ティペットが監督を務めたストップモーションアニメで描いたダークファンタジーは、荒廃した未来世界を舞台に、地下世界に潜り込んだ孤高の暗殺者の地獄巡りを描く。
本作
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ワイルド・ロード(2022年製作の映画)

3.4

ラッパーのマシンガン・ケリーことコルソン・ベイカーが主演し、ケビン・ベーコンが共演した本作では、犯罪組織の金を奪った男の長距離バスの一夜の逃避行が、訳あり乗客たちを巻き込みながらスリリングに描かれてい>>続きを読む

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.8

猫をモチーフにしたイラストで人気を集めたイギリスの画家ルイス・ウェインの生涯を、ベネディクト・カンバーバッチ主演で描いた伝記映画は、彼の妻と猫への変わらぬ愛に彩られた人生を波瀾万丈な物語で描き出す。>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.3

原作者の井上雄彦さんが監督・脚本を務めて新たにアニメーション映画化した「SLAM DUNK」は、週刊少年ジャンプ連載時とテレビアニメ版の興奮が蘇ってきて懐かしく、当時抱いた思いと共に観ていて胸熱になる>>続きを読む

泣いたり笑ったり(2019年製作の映画)

3.8

美しいティレニア海に面したイタリアのリゾート地ガエータの美しい景色を背景に、2組の家族の父親同士の再婚が巻き起こす騒動を描いたコメディドラマは、人生とは、幸せとはどういうことなのかを家族の視点を通し、>>続きを読む