受け手の感性の問題かもしれんが、俺はたいして「深い」とも「リアルな未来だ」だとも思わなかった。ただ、この映画は「美しいルック」と「アーティスティックなデザイン」のマスターピースだ。それだけは間違いな>>続きを読む
つくづく、傑作と失敗作というのは常に紙一重なのだと思う。目指していたものはみんな一緒で、いずれも凡百のありふれた映画を脱する為に破綻を恐れず挑戦した結果生み出されたものなのだ(多分)。そしてその奇跡>>続きを読む
人間じゃなくて、ゾンビがラスベガスに閉じ込められているという設定で初っ端から不安。要は、ゾンビにドンドン追いやられて住むところが無くなっていくという、このジャンルの持つ本質的な恐怖が無い(ラストでそ>>続きを読む
主人公の一人称視点でのストーリーテリング。それゆえの近視眼的な世界観、そしてその奇妙な没入感は『シャッターアイランド』で証明済みだし、音楽、美術も多大な相乗効果を生み出していて素晴らしい。
しか>>続きを読む
ゲージツ映画はやはり好かん(ストーリーが無いと眠くなってしまうのだ)。いちおう、化粧品店でスタッフの手つきを執拗に見つめるところで「あ、口紅の使い方を学習してるんだなー」とか、或いは中盤のシーンで畸>>続きを読む
『ロック、ストック&…』『スナッチ』の方の、いつものガイ・リッチー映画。基本的には(いい意味で!)メインのドラマに女が絡まない、小汚ねえオッサンたちのドタバタ群像劇。ストーリーのあちこちには大層なハ>>続きを読む
まあネトフリでいくらでも見れるんだけど、偶々劇場でかかっていたので、GWだしちょっと映画館へ久々に足を伸ばしてみた。
するとどうだろう。120席ちょっとの、映写室もプロジェクターもない小さい箱だ>>続きを読む
極限まで高まる虚構性。と同時に、役者の肉体による極限のリアリティ。
…ワカラン。俺たちは一体、何を見てるんだ。にもかかわらず面白いのはなんでだろう。いやワカラン。分かんねえ。
おじいさんは山へ芝刈りに…じゃなくて、
隣町へ芝刈り機に乗って、旅に出たのでした。
(おそらく)唯一にして最後の、他人に自信を持っておススメできるリンチ映画。必見。
宇宙ステーションのセットデザインが素晴らしい。ボンドガールやらその他もろもろ全部頭から吹っ飛んで、最早それしか記憶に残っておりません。あ、ジョーズが再登場したのは覚えてます。美術には何でもケン・アダ>>続きを読む
恥ずかしながら、YouTubeの切り抜き動画で見たのが初めてでした。先ず目につくのがとんでもなく過剰な破壊の表現。ただ、所謂アニメ的な「ドッカーン」みたいなすっ飛ばした動きではない。現実よりも人の感>>続きを読む
映画では、様々な登場人物が夢を見る。そして、それが夢であることを示すために必ず「引用符」で挟む。たとえば、「夢を見た」とそのまま言葉で語ってしまう事(ヒッチコック『レベッカ』)。映像の色調や音声を変>>続きを読む
「例のマボロシをどう映像化するか?」というところを一番期待して観に行ったが、これはお見事。漫画を映像化する際の、メリットの部分を最大限に引き出している。客観的な視点と主人公の主観をワンカットで見せる>>続きを読む
ほんっとにアタマにきた。原作のモンハンの特徴(ロケーションの多様さ、剥ぎ取りで強くなるシステム、魅力的な数多くのモンスター(!)等)をことごとくスポイルし、あろうことかボス級モンスターの登場シーンす>>続きを読む
お話としては、新人類だとか超人だとか、いわゆる「進化論」SFとでもいうべきもの。『2001年宇宙の旅』『攻殻機動隊』といった作品にすでに親しんでいる諸氏にはちと退屈かもしれない。フリッツ・ラングの同>>続きを読む
あれ?思ってたより普通だった。てかどこに感動したらいいのか全然わかんねーんだけど。
小津っぽい映画だと思った。こぢんまりした家族の話な所とか、場面転換の時のスチールの使いかたとか。ただこの映画の>>続きを読む
滅茶苦茶疲れる。緊張感たっぷりなシーンのせいでもあるが、やっぱり映像全体(画面+音楽)の情報量がすさまじいから、1回観ただけでは、内容をすべて把握するのは難しい。ただ、2回目観るのはかなりしんどい。>>続きを読む
なんか今回のボンド君…卑劣過ぎないか?子供をボートから突き落とすシーンは正直ビビった。これじゃあどっちが悪者か分からんじゃないか。今なら絶対に炎上モンですな。
しかし今回はビジュアルのパワーがす>>続きを読む
すっげえ。これまでのシリーズから一気にスケールアップし、ようやく大作娯楽映画の風格を身に着けたか、007よ。
テンポが良いから、全然退屈せずに観れた。お話の展開も結構丁寧で、「えっ?」みたいな場>>続きを読む
まずは、あのラスト・シーンを無理やり撮ったロマン・ポランスキーに感謝。
そもそも、(映像の中にあっては死を想起せざるを得ない)写真のアップから、この映画の本編は始まる。そしてなぜか喪服を着た、モ>>続きを読む
素晴らしい。これぞ王道の娯楽サスペンス。
※補足
C3H8プロパンの分子量は44。空気は大体窒素N2だから28。プロパンは上にたまるんじゃなくて下に沈むだろ!!!だからジョディ・フォスターみたい>>続きを読む
よくできたエンタテインメント映画。撮影技術の進歩とともに、この監督を含む一部の人たちは「カットを割らずに緊張感を持続させる」方向を突き詰めてきた訳だが、もうそろそろ限界じゃないか?
長回し自体は>>続きを読む
当時の一般的アメリカ人のイメージそのままの、ステレオタイプな気持ち悪いゲイのカップル。悪役側で、その中でも一番マヌケで、ボンドを引き立てるような役回り。この時代と比べると、今って大分マシになってるん>>続きを読む
もう、多くは語るまい。ボンドガールは浜美枝。びっくりするぐらいの美人。もうそれでええやないか。
あと、スペクターが使ってた、スラスターの逆噴射で垂直着陸するロケット、もうスペースXが実用化してま>>続きを読む
エヴァンゲリオン最新作にして完結編。しかしその作劇法は完全にハリウッドムービーのそれと同じであった。守るべき日常、帰るべき日常、かけがえのない日常。ドラマとして演じられるアクション。しかしながら、俺>>続きを読む
驚くほどシンプルな映画。その発見の歴史的重要性をことさらに強調するでもなく、ましてや反戦を主張するでもない。映画で描かれる人々というのはいつの時代であっても同じなんですよという、あっけないまでの単純>>続きを読む
非常に恐ろしい映画。安易に「傑作」などと口にすることは許されない。もしそうすれば、たちまちイーストウッドがリボルバーぶら下げて我が家にやってくるでしょう。
しかし、許されないことを承知で、あえて>>続きを読む
議事堂というのは権威の象徴である。国民の税金によって作られた場所に政治家が集まり、国民の税金で作られた椅子に座り、無意味な議論や揚げ足取りに何時間も費やし、そして国民の何倍もの給料をもらって暮らす(>>続きを読む
そもそもスタッフの中では「冠雪の大自然のなかで撮影を行う」ということが大テーマとしてあったはずであり、その意味でこの映画は、映画である以前に一種の特大プロジェクトだといえる(イニャリトゥは「一生に一>>続きを読む
『イージー☆ライダー』『卒業』等、アメリカン・ニューシネマの系譜。その先駆けとなった作品、ということらしい。
その辺の突っ込んだ話は町山智弘氏の「映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から>>続きを読む
掛け値なしの傑作。これまた傑作の香港映画のリメイクらしいが、どう見てもスコセッシのギャング映画。
007を含むMI6のエージェントらが全員集合。スペクターに奪われた原爆を総力を挙げて奪還に向かう…という結構面白そうな話なのに、演出のテンポが絶望的すぎる。いくら海中だからって、映画でも本当にのんび>>続きを読む
「えっ?」みたいなシーンのオンパレード。 しかも5分に一回ぐらいのペースで。コメディ映画かな?
折角新兵器をもらっているのに、アクションシーンは大体行き当たりばったりの力技。帽子をフリスビーみたい>>続きを読む