拘泥さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

拘泥

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8 1/2(1963年製作の映画)

4.5

4年くらい前から俺はいつこの映画を観るんだろうと常々思ってたが,なんとはなしに今日だろうなという日が来た.観た.泣けるぜこりゃ.
フェリーニの内奥はこんなにも喧騒に満ち溢れていて,夢のイメージから出発
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ラルジャン(1983年製作の映画)

5.0

こんなもんを撮れるキチガイ偏執狂,或いは神.その名をロベール・ブレッソンという.私はエドワード・ヤンを愛してるが,彼はどんだけこの映画が好きだったんだろうか.この3年後に恐怖分子が産まれている.
諸作
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.1

いや良い凄まじい映画だしかしアンダーグラウンドを観た時と同じ様に俺は語る口を持たない系だった。でもアンダーグラウンド今観たらもっと良く感じるのかもしれない。

特別な一日(1977年製作の映画)

4.4

始まった瞬間のモノクロの均整的熱から、異常カメラによる見上げるビルへの接続が美し過ぎる。とにかく常にカメラが美し過ぎる。マストロヤンニ演じるこんな男の目を見張る効能。映画作るの上手すぎる。ファシズムの>>続きを読む

暴動島根刑務所(1975年製作の映画)

3.8

『脱獄広島殺人囚』のヒットより生み出されたため大変にそれをなぞるが暴れて飯食って逃げてヤっていっちょ上がり感のパワーダウンは否めない。北大路欣也もまあいいけど敢えてコンビと言って良ければ前作の若山富三>>続きを読む

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.2

『甘い生活』前のネオレアリズモを引きずるフェリーニがジュリエッタ・マシーナとかいうすごい妻がいたから撮れた50年代とは早すぎるモノキャラクター極振りドライビングアクション.逃れ様のない現実と喪われた夢>>続きを読む

恐怖への旅(1943年製作の映画)

3.7

最後の怒涛感アホ過ぎる.情けねえよこいつ何なんだ.もうそれ以外大体忘れた.

レニングラード大攻防 1941(1985年製作の映画)

4.1

お遊びなしのドブドブ泥濘.火薬運ぶが定期的に襲撃されて定期的に死ぬ.そして死者ヅラして生き延びたりする.画面,音,半端ない.本国でどういう存在?意味わからん.

それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき(1999年製作の映画)

4.3

マジでこの男カッコ良すぎる勇気3倍のくせに。つかこの映画面白過ぎる。アンパンマンの初恋と言っても良いかもしれないとやなせたかし本人が述べている異色の作品で、疑いようもなく愛の話だ。俺たちは炎に飛び込む>>続きを読む

それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ(2006年製作の映画)

4.2

楽しいことをしているはずなのに、その隙間では自分が生きている意味が分からなくなる。燃え尽きる命をただ自覚することしか出来ぬ絶望を前に、頼り方も知らぬ。そんな命を抱き止めることが出来るのはやはりアンパン>>続きを読む

チリンの鈴(1978年製作の映画)

3.9

勇気の鈴がりんりんりんなら不思議な冒険るんるんるんだが、チリンの鈴がリンリンリンなら糞溜め冒険もういないなのだ。歌流石に流れ過ぎて笑うんだわ。

国と国の大義正義の争いに身を置いた経験はやなせたかしの
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

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その顔の変化とか、エンドロールの成田亨の大きさとか、Q、造形、SE、曲、抑制、飛ぶ時のカメラ、ニセウルトラマンの街の踏み方、わおゾーフィの操る宇宙恐竜ゼットン、そこでそのポーズ入るんか!!オタクを刺す>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

4.5

小津この人本当にやばいんだな.まずこんなちゃかちゃか音楽鳴らしちゃってやるキショガキとおばはんその他の所謂市井とやらの与太話が単純にめちゃくちゃ面白いのは言わずもがなだあいらぶゆ〜.
しかし一方どの画
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しわ(2011年製作の映画)

4.0

ただこのありふれた世界の話してるだけで映画になっちまうんだウケるよな。ウォルターCドルネーズが楽しむものさとか言っといて諦めてた老いとかいうあいつ。げんなりしたならホドロフスキーのDUNE観て元気出せ>>続きを読む

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

3.7

イタリアではマジンガーZより鋼鉄ジーグらしいよどっちも知らねえ生まれてねえ。日本語タイトルを日本上映決定する前からぶち込んでしまうそのオタク性正面から受けること能わず。巨大ロボだから当然な映画全体の動>>続きを読む

妖刀・斬首剣(1985年製作の映画)

4.4

圧倒的にバカで真っ直ぐなゴールデンハーベスト産のトンデモ剣戟。迷走中のショウブラザーズが出したメルカリで45000円とかで売られてるトンデモの『魔』と同時期に両方とも観たのだが、こっちの方が全然おもし>>続きを読む

魔 デビルズ・オーメン(1983年製作の映画)

3.9

ムエタイ野郎に弟をボコられた兄がまたボコられかけたら僧侶に助けられ、僧侶は前世の双子であるのでその身に降りかかった呪術は自分にも効くからそれを解く為に出家して悪と戦わなければならないとまあ、もちろん異>>続きを読む

肉弾(1968年製作の映画)

3.8

因数分解に代表される様なこの種の喜劇性、ダサすぎるぜ受け入れるにはまだ若過ぎるのだ。血と砂の方が圧倒的に好きだ。

コーマン帝国(2011年製作の映画)

4.0

皆観とけ。恐らくハリウッド史上最も重要な天才が、大事な話をしてるぞ。

REDLINE(2010年製作の映画)

4.1

一生動いてる。ヤバい。ダセェキムタクカッケェ。ポテチのくだりダサすぎる。
映画を観ない後輩が今までで一番かもしれないぐらい気持ちよかったって言ってた。よかった。

オルフェの遺言-私に何故と問い給うな-(1960年製作の映画)

4.1

魂の解放を謳うホドロフスキーがデビュー以前にコクトーに絶賛されたというが最終的に『エンドレス・ポエトリー』を撮っているし、べネックスとリュック・ベッソンと並んで「恐るべき子供たち」などとコクトーの著作>>続きを読む

夏の庭 The Friends(1994年製作の映画)

3.8

図らずも『光る女』を先に観た為に『光る女』→『夏の庭』という相米慎二の特大振幅体験プログラムになってしまった。
児童小説の原作付き。そういやこの表紙を姉の本棚に見たことがある。映画観てると横で何かと「
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スター80(1983年製作の映画)

3.5

この事件を知ってて観る映画でもなかった。曲要らなくない?あと地下の女と浮気した後の彼女が本命ねみたいな下りのカットのなんだこれ感とか、ちょっと観てて好きではなかった。最後の方は良かったけど。ヘフナーま>>続きを読む

人妻集団暴行致死事件(1978年製作の映画)

4.5

西の街という檻に囚われる女,東の山というシャバに安んじる男.鶏.女は見続け,笑い,生き,男は見落とした.『マル秘色情めす市場』との対比を嫌でも想起せざるを得ず,またあれに次ぐ傑作である.
少なくとも田
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カリフォルニア・ドールズ(1981年製作の映画)

4.3

あの非常にケオティックなノワールの現実との乖離を『キッスで殺せ!』で観せられたあとに観たアルドリッチの遺作は,まっこと現実的な時空の重みを感じさせながら,しかし余りにもいわゆるあっけらかんとしたサクセ>>続きを読む

光る女(1987年製作の映画)

4.5

ファッキンウルトラクレイジーめちゃくちゃありがとう.人これ以上鮮やかに狂うこと能わずグレイト相米慎二このゴミ溜めの青空もこの生命溢れネジのハズレた妙に恐ろしき山のバク転も撮れる.日本はこんなに美しいん>>続きを読む

秘技・十八武芸拳法(1980年製作の映画)

4.0

リュー・チャーリァンvsリュー・チャーフィーの兄弟対決がアツい。弟の両耳破壊する気分はどうだ。

旅芸人の記録(1975年製作の映画)

4.5

皆疲れていた。二日寝ていなかった。アンゲロプロスに象徴的なワンシーンワンカットにおける少なくない数は、ゴルフォの上映に代表される様に、眠りを覚ます暴音によって均衡を破られる。その日を生きるだけの旅芸人>>続きを読む