拘泥さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

拘泥

拘泥

映画(833)
ドラマ(0)
アニメ(0)

江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969年製作の映画)

4.2

小説とは無縁なので原作は知らないが江戸川乱歩のいくつかをごた混ぜに映画化した物らしい。まだ忘八武士道とコレしか観ていないが、石井輝男はラストシーンをクソえげつなおもすれ〜最高シーンにしなきゃいけない制>>続きを読む

LUGINSKY(2020年製作の映画)

1.8

凄い技術の嫌いな芸術。なんちゃらアートとか21世紀美術館とかでやってれば良い。こういうことをしないというレギュレーションを映画だと思っている。

鉄砲玉の美学(1973年製作の映画)

4.0

グリーナウェイとかはクソ汚ねえ癖にやっぱり美しくて結局受け入れてしまう訳だけど、これずっと汚ねえのよ。初っ端から汚過ぎる。汚くて、安くて、美しさの欠片もないこの美学、開始10分めたくそにしんどい。主人>>続きを読む

情炎(1967年製作の映画)

4.0

まるで分かり合えない金持ち、実践に磨き抜かれた労務者の若き肉体、わざわざ石と対話云々とか言ってしまう母の情夫の頭でっかち。本当にバカみたいでくだらない話だが素晴らし過ぎるショットで延々と喋られるもんだ>>続きを読む

ムクシン(2006年製作の映画)

4.3

アディバ・ヌール追悼上映にて、神の使いヤスミン・アフマドによるオーキッド三部作の締め。監督と併せご冥福お祈りいたします。
さて、この映画。何というか、ただただ世界は美しい。監督の他の映画に比べても、か
>>続きを読む

pinto(2017年製作の映画)

3.6

最初から男が友人と飲んで夜の街で別れるまではかなり良い。残りはバカみたいなちんこの話に比例するように会話も断然ダサくなり、なのでいいや。自主映画としてはとてもとてもレベルが高いな。夜の光が終始上手い。>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

4.5

例に漏れず絵面と音のヤバさは言うに及ばず。警備兵達の水溜まりの通過にはこっそりと水の音を鳴らさないキマったプライドに痺れる。
ゾーン、絶望したものを歩ませる何かの場。部屋、願いが叶う場所。コメントにも
>>続きを読む

ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.5

4年前こいつを30分で寝てからタルコフスキーは眠くなく心身健康な時に観ようと、そしたらそんな日はなくて結局眠いまま劇場に臨んだ今日、ストーカーは寝なかったがこれ秒で寝た。しかし序盤故に記憶があるところ>>続きを読む

ポール・ニューマンの ハリー&サン(1984年製作の映画)

4.2

初っ端のビル破壊からこれ絶対面白えぞ感ワクワクで案の定クソおもろいがな。息子の訳分からんエロシーンとか皿の件とかおもろ過ぎ。何でこんなことするの!って本当にそう。でもスクラップにするしか出来ないのよ。>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.0

アメリカと日本と夢の残骸に彷徨う男と女、屯してたりしてなかったり行き違い。二人の地続きの筈の会話に対する動作によって寸断され拡大してどこかへ浮遊していく様よろしい。幾つかはエドワード・ヤンど真ん中のバ>>続きを読む

お引越し(1993年製作の映画)

5.0

はいバケモン。相米をここから入らないでおいて良かった。いやまあ『光る女』から入っちゃったのは良くなかったけど。
森崎東の『ロケーション』を観た時に感じたかったのに感じられなかった物が弾け飛んだ。何だこ
>>続きを読む

下女(1960年製作の映画)

4.1

なんとこれがあった六十年後に『パラサイト』とかいうクソおもろ真っ当後継映画が作られた国があるらしい。羨ましいネ😭

殺人狂時代(1967年製作の映画)

4.3

喜八の速度が可能にするイカれハードボイルド。ハードボイルド?
渾然一体バカ。おもろ過ぎる。アホのくせに全部一流。

太陽の墓場(1960年製作の映画)

3.9

酷い湿度を伴う日本の暑さの嫌な側。つか今日涼しいな。
朝の日、暮の日、大阪城。日のかかった顔のクローズアップ。頭では良いと分かっているのに88分とは思えない長さを身体は感じる意外なハマれなさだったがふ
>>続きを読む

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

4.3

多分フェリーニで一番面白い。何故一番面白いかって、フェリーニが一番よく分かるからだろうな。親と戦い、ナニと戦い、爆乳に敗北。その爆乳或いは雪にすれ違い見損なった熟女ミッシング引き摺り続けるフェリーニの>>続きを読む

(1997年製作の映画)

4.1

首が痛い画が延々可哀想過ぎて面白過ぎる。シャオカン×首の始まりは度々、果ては『日子』まで。首を支えて貰って運転するのに爆笑。そんな愛があるし、だがそんなものしかない。せっかく首に表れてくれているのに、>>続きを読む

ローリング・サンダー(1977年製作の映画)

4.6

間2年くらいで2回借りたら2回とも再生不良で半ばグレて観てなかったのにうっかり買っちゃって良かった〜。
『タクシードライバー』より断然好きだコレ。長年のベトナム捕虜上がりのおっさん。キャデラックも銀貨
>>続きを読む

男達の別れ98.12.28@赤坂BLITZ(2005年製作の映画)

5.0

2016年8月21日RadioheadラストがStreet Spiritであったことにすっげ泣いた。2018年5月16日アルゲリッチのプロコフィエフ3番で号泣。アンコールはシューマン/リストはWidm>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.5

『湯気』を朗読してる間は唯一早く終わって欲しくて余計なこと考えてしまったがそれ以外は余裕で5時間半経った。そういえば濱口は黒沢清に師事したらしいね。あのど真ん中顔。
剥き出しのコミュニケーションが鵜飼
>>続きを読む

愛情萬歳(1994年製作の映画)

4.3

初っ端風呂入ってるところからいくら何でもおもろ過ぎる。こんな風呂に勝手に入って勝手にリスカしてボウリングしてしまう。そんなことせざるを得ない人間だからこんな状態になっているし、そうだからこんな事をせざ>>続きを読む

冬のほつれまで(2020年製作の映画)

3.3

アケルマンは好きだがガスヴァンサントやらハネケやらは時々好きだがそこまで好きじゃなく、そしてジャームッシュは常に全く好きじゃないと立場を表明しておく。勿論かなりつまらないが、普通に画と色と音がめっちゃ>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.3

まず根本的に映画ってあまり所謂会話をしない方が面白いと思ってるんでその意味では全体的に会話し過ぎて疲れた。しかし一方でやはり『PASSION』をはじめとした濱口の言葉と非言葉の態度を見聞していると、嫌>>続きを読む

劇場版 おうちでキャノンボール2020(2022年製作の映画)

-

まあ、おもしろかったけどもこういう企画の空間的広がりのなさに対してどうしても「コロナなりに」という枕詞はつかざるを得ない。そしてあの絶対に友達にしたくない黒田の清々しいまでに何一つ分かっていないワナビ>>続きを読む

麻雀放浪記2020(2019年製作の映画)

3.6

iPhoneで撮られてるので観た。こんなに撮れるんだ。凄過ぎるな。それなりの質の映像と音が続くことはなんて大事なんだという炎尾燃のエビ映画の気持ち。こんなものが麻雀放浪記を名乗るな。

泥の河(1981年製作の映画)

5.0

本当に勝手な感覚というか主観として,私は80年代の真ん中までが通時的共時的集積としての邦画の区切りで,そこで邦画は死んだと思っているところがある.映画史的にも多少の符号はあろう.
さて,その感覚から言
>>続きを読む

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

4.2

シャルルイケメン過ぎ。
マジラルジャン前夜。同じ終わる世界を見ているのに、そこに生きているのに、俺たちは誰一人同じものを知らない。
こんな美しい蛇、死の誘惑を映してしまえる程に死を捉えられるこのバケモ
>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

3.8

iPhoneで撮っているという一点のみで、2年半前にスマホでなんか撮ってみたい→これ観るまでもなく即挫折した時に買ったので今更観ている。また撮りたくなったので。
しかしすげえ奴だショーン・ベイカー。上
>>続きを読む

黄金の馬車(1953年製作の映画)

3.7

Good evening.は良過ぎ。ラストも良い。
多分ヴィヴァルディが嫌いだから、そのテンポに沿う喜劇がそんな好きじゃない。

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

4.1

せつねーね脚本&長回し。こんな撮るのに最高の家作られた時点で俺の負けっすわ。

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.4

前から久石譲が悪いとかではなくて音楽いらねえだろと思ってたけど、改めて観ると全然音楽あるのは良いな。面白い。

当時常に死にたがっていたそうなたけし。このだらけきった夏休みでさえ結末への多分最短距離で
>>続きを読む

乱れる(1964年製作の映画)

4.1

初成瀬巳喜男.縦線と光と影が圧倒的に上手く美しい.電気を消した時の残る電気,割と長回しで座って顔に光が当たるシーンの気持ちよさたるや.
基本的に顔の往復によって駆動し,動作,視線,交錯,否,交錯しない
>>続きを読む

MOTHERS(2020年製作の映画)

4.5

この人がペンや筆や他の何でもなくキャメラを持つ人でよかったありがとう(私は基本それしか読めないため)と切に思う映画だった。お姉ちゃん強いよく撮ったな。家族を撮った。従兄弟うっさい笑
自分も撮った。これ
>>続きを読む

サウダーヂ デジタルリマスター版(2011年製作の映画)

4.3

私は生きるにマジ無様とは言え生まれ育ちは客観的に見て明らかに恵まれた側で何も知らないのであまりこの社会については語る口を持たない。証拠に私は「その場」からの脱出を画策したことがない。遠方の大学へわざわ>>続きを読む

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.9

怒涛にスリ始めるとめちゃくちゃ面白いということが面白い。抵抗もそうだったが、この頃のブレッソンは、面白いんだけど月並みな言葉で言えば、古さを感じる。でも座る時の手紙の手への寄り、マジよかったな。アホみ>>続きを読む