拘泥さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

拘泥

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驚異の大日本帝国/汝の敵日本を知れ(1945年製作の映画)

3.8

良く知ってるし良く作ってある。武士道を裏切りに還元し更に開国後の侵略に繋げる構成の大胆さたるや。異民族の得体の知れなさをクローズアップして別の国というか作ってる国の同じ構造の問題を避ける。良い仕事して>>続きを読む

幸せな人生からの拾遺集(2012年製作の映画)

4.5

These are not memoriesをThis is all real what you seeをIt has nothing to do with my memories anymore. >>続きを読む

ホット・スポット(1991年製作の映画)

3.7

バカアホで恥ずかしい映画を世に出したお陰で次作が作れたんじゃないか本当に偉い。デニス・ホッパーは元々大天才なんかじゃないんです。そこは素敵なんです。

アウト・オブ・ブルー(1980年製作の映画)

3.5

ラストムービーで頑張り過ぎて出禁になったもんだからもう普通にイージーライダーまたやったんか。いや勿論ある程度の別方向への恨みというか怒りというかを携えちゃいるが。デニス・ホッパーという作者が「おお正に>>続きを読む

ドラえもん のび太のドラビアンナイト(1991年製作の映画)

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普通に芝山努って名前が宮崎駿と同列に語られてないのはおかしいよね?冒頭のスネ夫で爆笑した。

ワイルド・ブリット(1990年製作の映画)

4.1

ド臭え臭すぎる面白え。ほんとドコッテリのゴテゴテでエグみパないBGMでしっっかりフラッシュバック腹一杯で吐きそうになる。サイモン・ヤム出てくる辺りの顔の濃さで判断してる感じ堪らなく面白い。尺に対してや>>続きを読む

風たちの午後(1980年製作の映画)

4.2

部屋も雨も風もその男もその女もその名もその血もその水も実に理想的に映画を進行する実に良い目が良い.何言ってんだかイマイチ分からない録音が良い.何も出来なそうな何でもできそうな諦めの様な気怠さが燻り噎せ>>続きを読む

誰がキャプテン・アレックスを殺したか(2010年製作の映画)

3.8

卒論を書き終えた開放感のまま最初に観たから諸々許すし、許したら色々おもろいな。何より日本の劇場でこれが観れたことには感動した。Rockson Emmanuelも来得るすかね著作権ガチ終わってるけど。

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.5

天の才。ハネケはこの人の影響受けすぎだろ。まあ天の才だから受けちゃうよね。じゃがいもバッコンするとこからの膨張した尋常じゃないドライブ感のもたらす等身大であるはずもないのに斯の様に鈍く煌めくクソやかま>>続きを読む

ジャッリカットゥ 牛の怒り(2019年製作の映画)

3.9

いや狂ってるけども笑
もうちょい大事に狂えよ人間なら.こんなことでここまで狂うな.ちゃんとしろ.

走り来る男(1989年製作の映画)

4.4

クソイカれてる素晴らしい.ズラウスキーアラン・コルノーカサヴェテスなど感じた.最高にキマった撮影でこんなきんもい気まずさ不安不条理おもろいに決まってる.音楽マジきも.何や最後,これに泣ける人は素敵だな>>続きを読む

セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.4

タイトルからして必敗である霧社事件蜂起決行後のゲリラ戦が展開.もう何かずっと凄いんだけど誰が観ても白眉はやはり逃走中の森の中.男達は何故と泣き歌う女性達のケリは前作に書いた虹の橋の絶望そのものであって>>続きを読む

セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

4.3

台湾に存在した民族による日本の歴史上に残る武装蜂起をガチで気合入れて作った力作.日本に占領されたセデック族の,死に行くための戦いが描かれる.恐らく実際の蜂起の下りに比べれば大きく脚色はあるだろうがどう>>続きを読む

ビル・エヴァンス タイム・リメンバード(2015年製作の映画)

3.7

映画として別に面白くないけど,『黙ってピアノを弾いてくれ』は被写体が最低の芸術だったのでアレだったけどこっちは被写体が割と最高の芸術なので普通に保ってた.切ねえよ.

階段通りの人々(1994年製作の映画)

4.4

如何にも「素朴」な会話で展開する寓話で典型的なシネフィル御用達の映画という風.こういう系統の会話でやる劇を寛容に受け付けるほど俺はまだジジイじゃないはずなんだけど何故か普通に愛してるもうジジイか.A >>続きを読む

黒薔薇昇天(1975年製作の映画)

3.9

神代映画は毎度女性の扱いがあんまりリアルに加害的でその点観るに堪えるが、神代がこの映画においてゲージツと芸術、作ってますねんと作っているのですの関係を如何に考えていたのかによってまた捉え方が異なりそれ>>続きを読む

郊遊 ピクニック(2013年製作の映画)

4.0

おじいちゃんこんなん作っちゃった…しかもこの次に『日子』撮っちゃった…
女の後ろで酒飲んじゃって、からの空の酒飲んじゃって、なんもできない何分間、顔面白すぎるし悲し過ぎる。去られて立って去って、ああな
>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.1

顔面映画の極み。『炎628』を遥かに上回る顔面っぷり。こんな語り口で時間があっという間に過ぎるってどういうことなんだ。どんだけ優れてんだ。あの壁のキメラの落書きマジでなんなんだ。分かんねえから教会おち>>続きを読む

ドラゴンVS不死身の妖婆(1973年製作の映画)

4.3

音を置き去りにするモンタージュによる異常なテンポ、何一つ納得いかない展開、日本語を訳した日本語、登場人物全員まるでバカで見どころ満載の非常にイカした映画。ババアが車に轢かれてもっと轢いてみなとか言いな>>続きを読む

町でいちばんの美女/ありきたりな狂気の物語(1981年製作の映画)

4.2

バカ愚かもんばっかでかなりおもろいくせそのバカ達の悲哀も中々ソリッドでクる。パッケージにたけしがコメント寄せてるのは大いに分かる。非常にたけし。王家衛は謎。

砂の女(1964年製作の映画)

4.3

俺はなんでこんな美しい日本映画を輸入してるなんてことになってんすかね??日本の未来は暗い。
砂のヤバさに気づいてこんだけやる天才。サンキュー。

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)

4.6

まず映画としてはこんなスコアの映画ではないと言っておく。そこまで優れたドキュメンタリーではない。だが受けた感動と尾を引く喪失感を以って、単純な感情からこのくらいの点にしたい。
私はこういう映画,特にバ
>>続きを読む

マッハ!(2003年製作の映画)

3.9

バラエティ番組かってくらいの繰り返しに特殊効果使わないでこんなものを撮っちゃったって爆上がりのテンションが滲み出ていて微笑ましい否微笑ましくねえよ熱ありすぎ。炎のキックとかしないのよまともな人間は。思>>続きを読む

これがロシヤだ/カメラを持った男(1929年製作の映画)

3.8

冒頭で述べられた通り,汎ゆる旧来の作劇の文法とは異なる固有の文法を生み出す実験であると,して映画でないらしきものをジガ・ヴェルトフ的に引くだけ引いた結果実にmotion pictureと言うべきものに>>続きを読む

影の列車(1997年製作の映画)

4.8

開始から暫く流れる復元されたというフィルムの裏には映写機の音が鳴り響いている。現代には、中心に来た車の音が鳴り響く。であればフィルムはこの映画のうちに存在する「物」として屹立する。その後編集台の上で眺>>続きを読む

工事中(2001年製作の映画)

3.9

去年フィルメックスの特集かなんかで観た昨夜あなたが微笑んでいたがやりたかったのはこれだったんだろうし、これをやるってのは無理だな。こんなにフィクショナルでありながら素朴な「あるがまま」で歴史の一層を紡>>続きを読む

徳川セックス禁止令 色情大名(1972年製作の映画)

4.2

令175条閨房禁止令即ちセックス禁止令を発令するその心は,ただセックスが下手なだけのクソ童貞田舎大名が,その醜いニンフォメニアっぷりを何ら正当化しようともしない爆笑の開き直りを通して「権力者は性におい>>続きを読む

カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

3.0

日本の実写化の共通コードとしての原作とかいう何か在るらしい物を酷く雑把に多少在らしめることとその余白(余白の方が当然遥かに多いが)の「都合」に支配された脚本と音楽と配役と撮影と編集に従うと、余りにも映>>続きを読む

ボルテックス 巨大生物総進撃(2012年製作の映画)

2.0

普通に全然いいとこ無い映画だけどとりわけ主人公が心底キモく母性本能云々の呪いから僕が君を救ったんだよ、キスしたった笑の下りの壊滅的おもんなさ最悪。蜂がちぎるとこだけ急にRockson Emmanuel>>続きを読む

独立機関銃隊未だ射撃中(1963年製作の映画)

4.4

完璧な尺の間緊張感を一切途切らせず,敵地のトーチカという密室一つの舞台で,日本の戦争状態における「内と外」という形を克明に浮かび上がらせる.してラストに浮かぶ「終」は純度100%文字通りの終でこんなも>>続きを読む

コックファイター(1974年製作の映画)

4.1

闘鶏映画という他に類を見ない設定で,かつ多層な側面を見せる佳作.何とも地味ながら渋いスポ根映画的汗と涙の熱血にも見え,一方COCKという名の関する通り鶏はもとより,生々しい暴力(特にその強い発露は初見>>続きを読む

大アマゾンの半魚人(1954年製作の映画)

3.4

そりゃデルトロもシェイプオブウォーター作るわな笑
半魚人がうろちょろ人殺す映画なんだけど、この臆病さとスケベさと顔面のかわいさからは初めの殺人などは到底信じられず、「殺処分されるべき怪物である」とする
>>続きを読む

ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(1985年製作の映画)

4.3

ポール・シュレイダー、コッポラにルーカス、更にこの俳優陣(緒形拳は正直三島と言うには合わないが素晴らしい演技)と錚々たる面々によりながら日本未上映未ソフト化ということであまりにも勿体無い。クライテリオ>>続きを読む

カランジル(2003年製作の映画)

4.0

ブラジルはカランジル刑務所で起きた暴動囚人の殺戮事件が起こるまでを描いた「ブラジルのゴリゴリの社会派のクソおもすれー映画」系譜の一つ。起こるまでとは言っても、何か物語的な展開を丹念に映すわけではない。>>続きを読む

砂丘(1970年製作の映画)

4.4

『欲望』のロンドンからアメリカの『砂丘』zabriskie pointに場を移し、女に飽いたといって女撮ってやってしかできねえカメラマンから色々行動したり考えてもただ女とイチャコラするありふれた非日常>>続きを読む