TagoMagoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

4.5

燻った邪鬼 摂津巌が殺人を繰り返す。なぜ彼が人を殺すのか。女への支配欲ゆえか、父の姿に見る世の欺瞞的態度への反発か、金の為必要にかられたのか。そのどれも要因ではあるんだろうが、明らかになるはずもない。>>続きを読む

炎628(1985年製作の映画)

4.0

太平洋戦争の現場がどうだったか、ヒトラー率いるドイツ軍の現場がどんなだったか、なんて知る由もないけど、多かれ少なかれ戦争の現場は熱狂してるんだろうと思う。

ディアハンターくらい疲れた。

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

最後ぶっ倒れた後のイキ顔最高やな。
演出が徹底的に俗っぽくて好き。

コカイン決めた後、セックスに乗ってこない相手に硬くなったチン子触らせて乗り気にさせるの笑うわ。

全財産を賭けたチームをテレビで応
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哀しき獣(2010年製作の映画)

4.5

これ、殺し方が銃中心だったらクソつまんないと思う。息の上がった心臓や肺のような異様に性急なリズムで、刃物中心で殺し合うから最高な訳で。刃物で肉が裂ける音のオンパレード。ヘッドフォン推奨。

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.2

ただ事でない当事者性を持ったゲットー映画。リサーチでは得られない、濃密な主観的空気と客観性の両立。言葉のニュアンスは理解出来てないけど、多分この映画を一言で表すならば"コンシャス"なのだろうと思う。>>続きを読む

地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.5

最後は何を観させられてるのか全く分からんのだけど、全体通してただただ美しい。特に撃墜されて川に刺さった戦闘機の翼の下を船でくぐるシーンがアクションを含め惚れ惚れするほど美しい。撃墜された戦闘機が荘厳な>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.6

タイの刑務所に放り込まれる「暁に祈れ」を裏っ返したみたいな映画。あちらもA24製作。

1人で生きてく事は出来ないんだけど、他人と影響しあって共生してくのも辛くてしょうがない。そんな時に逃げ込みたくな
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37セカンズ(2019年製作の映画)

4.0

普通に面白い。こびり付く差別・逆差別が少々でもあったらこの普通に面白い映画って作れないと思う。名のある派手な役者が脇に寄って、フルパワー出してんのも凄え。

タイで見た彼女の所作が、なぜ私が?と思った
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

とんでもないヒトモノカネの掛け方。撮影とか照明とか凄すぎてむしろそっちが気になって入り込めず。

最前線物語 ザ・リコンストラクション(1980年製作の映画)

4.9

子供の時戦争に開戦宣言とか捕虜条約があるのが不思議だった。ルールがあるのが不思議だった。
この映画は停戦前後で殺戮が犯罪化するかが分岐するルールだったり、脱走兵は射殺するローカルルールだったり、戦時の
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麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

3.8

暴力と脅迫を使った権利強奪の為に始められる戦争は、終戦時もキレイに終わるわけもなく、妥結点を探る交渉にしかなり得ない。妥協による一部権利復帰を求める兄と、争議継続による全権復帰を求めるお弟、果たしてど>>続きを読む

絞殺魔(1968年製作の映画)

4.9

後半ずっと思考と自分の存在を掻き回されると同時にカウンセリングを受けている様な心地良さがある。曇ったInnervisionsを晴らす様に画面は白く染まり、アルバートはもちろん尋問するボトムリーも自己の>>続きを読む

恋のエチュード(1971年製作の映画)

4.6

恋愛を美化しない恋愛映画。男も女も本能と生理に従いながら、相手と交わる時は絵具を混ぜ合わせるように迎え入れる。最大限のリスペクトを込めながら。相手への期待、不安、曖昧さ、怖れ、性への好奇心、悦び、痛み>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.1

最初の4分くらいのシーンで主要2人のキャラの説明が8割型終わってんの驚異的。人物造形を一シーン足りとも崩さず、大変愛らしいがでもやっぱ盲信的であり危ういデブをポールウォーターハウザーさんが熱演。良い歳>>続きを読む

音楽(2019年製作の映画)

3.8

通しで何度も見たいかって言うとそうじゃないけど、部分的には何回も見たい映像作品よりの魅力のやつ。何気に最後の男と女の教室のシーンが好き。
初セックスみたいって新井英樹コメントがドンずば。

コンプリシティ/優しい共犯(2018年製作の映画)

2.5

唐突に入るクラブシーンが、クラブもののAVのそれと瓜二つ。時制を入れ替えてる効果はなにかあったのだろうか。タイトルにより始まって20分くらいでオチがわかる。

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.6

女の言う「どうしたいの?」が生まれる前後の話。そう言わなきゃいけない状況ってほんとに胸糞が悪い。。
思ったのは、綾野剛と池脇千鶴の演じた人物はもうちょっとあがいて生きてれば、良く生活できたんじゃないか
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松ヶ根乱射事件(2006年製作の映画)

4.5

ままならなさに直面した時、どう振る舞うかという点について凄くリアルな映画だと思う。公開当時見た時から、兄が弟と2人きりの部屋で癇癪を起こすシーケンスが忘れられなかった。
セックスを情けなさの発露として
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枝葉のこと(2017年製作の映画)

4.2

有象無象の全てに唾を吐くノイズの中に、愛するものが生きることだけを望む感傷が埋まっている。ハードコアパンクバンドのカルト盤みたいな映画。忘れがたい。

家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.3

少ない登場人物、数少ないロケーション、なんだけども映ってない筈のその外側の社会ばかりが表される。搾取と言うより幽閉されてるくらいに見えた。小道具使いも演出も巧み過ぎ。

少女ムシェット(1967年製作の映画)

4.5

世界がどう見えるかを切り取るのが映画。なら、これは世界まる見え。ダーツが刺さるほどありふれた村で起きる、身に覚えのあるダークファンタジー。

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.8

廊下の先の先のその部屋に彼が居る。みんなが知ってる秘密を棺桶まで抱えて。

自分の呼吸が聞こえるほどの静寂と共に死はやってくる。一人目の殺人仕事を請け負った翌日の朝、デニーロの家は遠くで赤ちゃんの泣き
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THE INFORMER/三秒間の死角(2019年製作の映画)

3.0

刑務所以降回収不能になった感。連続ドラマ向きの題材だった。

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.5

朝9:00の上映回。朝から見るもんじゃなかった。前の座席のカップルはこの後のデートどうするのでしょう。これ見た後のプランなんて消化試合になりかねん。

泥沼結婚物語だと構えて見ててすら前半のスカーレッ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.9

光州へ戻るきっかけがとても上品な見せ方。政権が武力行使や情報統制しているのに国民が余りに問題意識が弱いのに違和感があったけど、現実に巻き込まれたらあんなものなのか。前政権も強権独裁だったこともあるのか>>続きを読む

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

4.6

名作中の名作。100%ピュアギャングスタライフの話を通して普遍的な組織・集合体論や政治の在り方を語り、その中で一個人が均衡するバランスを見せる。LAの街の論理を体現するデンゼルワシントンのカリスマの前>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

4.0

死後の世界の捉え方によっては確かに自殺すらもまともな選択肢じゃなくなるんだよな。なんたるこっちゃ。小雪の諦観を持つも恐怖する芝居が凄いのとスタイルが凄いのと。断トツで小雪のシーンが怖い。
加藤晴彦を媒
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I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)

4.5

自分の身体と相手の身体は別な物だと認識して、自分の存在自体について考えられる人間という生き物は「どうして自分は他ならぬこのような人間になったのかと」過去や未来を思う。
ダンスを何の為に踊るのか?それと
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