TagoMagoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

TagoMago

TagoMago

映画(491)
ドラマ(1)
アニメ(0)

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.7

外見はともかく中身がちゃんと社会派な映画が不在の国にあって、近年で唯一の社会派映画だと思う。

この生徒達が持ってる課題は日本で育ったみんなが持ってる課題だ。

松岡茉優演じるさなちゃんは、クラスメイ
>>続きを読む

ポルトガル、夏の終わり(2019年製作の映画)

3.8

思った様にうまく進まんのが人生だけど、感じたままに進めようとすることが出来るのもまた人生。うまくはいかないかもだけど。

しこりの残る既定路線を選択せず、それ以外の選択ばかりする登場人物たちがなんだか
>>続きを読む

(1989年製作の映画)

4.3

秘密をめぐる映画。

秘密を共有する事で私たちになり、秘密を共有しなければ私たちにはならない構図。犯罪なんて分かりやすいものじゃなくても、秘密には秘密にする理由があるから秘密なのであって、それが共有さ
>>続きを読む

港町(2018年製作の映画)

4.4

これ、すご。整い過ぎてんだけど、でも、これ、ドキュメンタリーやからしゃあないよな。。。呆気にとられました。編集の望まれる通りに完璧に。これ程の偶発と町を訪ねた必然に名前をつける必要はなく、『港町』。

透明人間(2019年製作の映画)

4.3

状況が揃えば人間は簡単に正気を失える、ことが体感できるパートが最高でしたよ。

これを完全貸切状態のレイトショーで1人で見たのは大変心細かった。

ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)

3.6

リドリースコット作品の中にあって締まりが弱い。硬派なポリティカルアクションでもなく、エンタメに振り切れるでもなく帯に短し襷に長し。ロマンス要素がマジに要らない。でもこれがあったからゼロダークサーティが>>続きを読む

デジャヴ(2006年製作の映画)

3.9

さっぱり爽やかー。気力なしで見られる良作。さくさくカット割ってるけど撮影量半端ないから予算とても多いんじゃないだろうか。

25時(2002年製作の映画)

4.4

ドープやなー。最後ちょいセンチメンタル過ぎるとこ以外、まったく古びれない。
「ムショでは肝心な時以外ブチギレんな」とか、金言が出っ放し。モンティをアメリカにかけてるとか、出来過ぎてるけど、まぁご愛嬌。
>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.9

いつの間にかできたしこりと、自分を愛するおまじない。

わかりみが強すぎる。これ見て改めて、もう2度と寄る辺の無い思春期をやり直したくないなと思った。当時感じてた満たされなさがまんま蘇っちゃって、めち
>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

3.7

爺さんのモーニングルーティンが凄ぇ格好良かったです。あと、小道具が大体良い。

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.5

ありあわせのファンタジーはない。つけあわせの希望じみたセリフもほぼない。だが何故だが希望を感じる。

一番の理由は多分、本人役を演じることになったブレイディー彼の表情。付き物が取れた様な表情を見せるシ
>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

4.8

オアシスはそれ自体が目的地になることはなく、あくまで休息地であるが、オアシスの存在を信じるからこそ砂漠を歩ける。それにしたってその希望はあまりにも儚いが、それでも確かにオアシスを経験した2人はそれまで>>続きを読む

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.6

宗教は本質的には"生きていくには辛すぎるから考え方を揃えて色々考えを拡散させる事やめましょう"という類のものだと思う。そういう枠組みがある事は悪い事じゃ無いと思うが、それ使って騙し始めると見過ごせるも>>続きを読む

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

4.6

愛せよ。己自身を。とことん愛せよ。太陽はいつも愛で包んでくれている。ウィレム・デフォーは僕の光だ。 満島真之介

監督の考えるゴッホを通して己を愛するとは何かに触れた気がした。
「神は自然であり、自然
>>続きを読む

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.4

完璧な優等生か?恐ろしい怪物か?とジャンル的な状況設定を作った上で、全くジャンル的にはストーリーが進まない。そのシチュエーションに惹かれて見に行ったクチだったのでまんまと面食らった。終わってみればメッ>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.3

ギャングと呼ぶには組織としてあまりに未熟な少年集団。その暴力とドラッグと青春の話。これを青春として描くのが彼らのリアルなのかも知れない。

自転車競争でバレない様にブレーキを握ってわざと負ける彼が、お
>>続きを読む

13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

4.1

人種問題は犯罪問題にすり替えられて、表面的な抑圧から逃れ難いシステム的抑圧に"合法的に"移管した。
アメリカの民意がそれに自覚的だったかどうかはともかく、この映画は客観的に見て問題のすり替えと差別の継
>>続きを読む

ミルコのひかり(2005年製作の映画)

4.7

感性が違う・個性が違う人と接することでその人のフィルターが新しい発見をもたらしてくれる。そんな当たり前だけどないがしろにしがちな素晴らしさをジワーっと体に浸透させる様に実感させてくれる。良すぎる。>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.6

小説と現実と両方で興味を持続させつつ、現実を少しずつしか出さないことで主人公スーザンの読感をサスペンスにする構成。

この物語をどう受け取るか解釈の範囲がもの凄い広いが、中盤スーザン自身の言う「時には
>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.5

自分と他人との境界を作る"窓"と"皮膚・肉体"の映画。ジャケ選びして観たら今のムードにドンピシャ合った。

コロナ以後の世界は、建物の窓はどうなり、人と社会の距離はどう変わるんだろうかと思いを巡らして
>>続きを読む

バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所(2012年製作の映画)

3.0

屋外を徹底して写さず狭い画だけで閉塞感出そうとするのずっこい、というかもたない。
写してるものにロマンはあるけど、内容が追いついてない感。1時間くらいなら普通に楽しめた気がする。

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.2

体調最悪で鑑賞。傑作トレーニングデイの日本版みたいな趣き。

1番の見所は役所広司演じるガミさんの統治の仕方と、警察組織全体のヤクザ統治の仕方。ガミさんのことが異端として描かれてるけど、警察組織のやり
>>続きを読む

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.0

暴力は人を興奮させ、熱狂させるってそれ自体は事実でしかないわけで、その事実をひたすら映像化して体験させてくれる。

暴力を反芻するシーンなんて一個もないんだけど、逆に人を殴り殴られした日の夜の興奮とや
>>続きを読む