ガさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

(2023年製作の映画)

4.2

面白すぎて悶えた。

戦国武将なんて、聖人君主なわけがないしましてや善人なわけがない。
行ったことの道理を通すなら、こんな極悪非道で狡猾な人間性以外あり得ないわ、確かに。

そして、初めてチェンソーマ
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正欲(2023年製作の映画)

3.8

やっぱり映画は観たことないものが観たい。
同性愛が溢れる映画界で、
この映画は、これまでに出会ったことない愛の形を観せてくれた。

LGBTQが市民権を得たとして、それで多様性って完成するんだっけ?話
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.1

「幸福は楽しくない」
金言だなぁ。
三島由紀夫が「若さが幸福を求めるなどといふのは衰退である」と言ったのを想起させる。

彼女の生活が堕落していく過程にも、もちろん楽しい瞬間がある。
喫茶店で、おじい
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アダプテーション(2002年製作の映画)

3.9

構成の美学。
2つの時間軸が交わっていく心地よさ。そして、それがキャラクターの魅力と抱える問題とも寸分違わずハマってる。
劇中でメタ構造を組んで、さらに本作の実際の脚本家を想像させるっていう2重メタ構
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.0

不条理な厭世観のお話。
保安官と退官した同僚の対話で、映画に込められた主題を全て語る。
「この国は人に厳しい。何かを変えられるなんて思い上がらないことだ」
なんて不条理。
その不条理を形象するアントン
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.6

CGのすごみよ。

前半と後半で主人公の造詣に変化があったけど、その根拠みたいなものが全く分からなかった。
ストーリーを転がすために置かれてるような…
ストーリーも上手くハマってる感じはなかった…
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さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

2.5

あかんなぁ
まず、キャラクター造詣がそもそも曖昧…
なんで海のものを食べちゃいけないのか、そんなに頑ななのになぜ漁師を目指すのか、よく分からなかった。
漫画家も弟も垢抜けすぎおばあちゃんも全部物語のイ
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ガザの美容室(2015年製作の映画)

-

ニュースで流れる大観と、そこで生きる人々の生活の差異。
想像力の乏しさからニュースを見ても、確かに現実としてある悲劇に何も心を寄り添わせられない。自分の弱さだけどね。

でも、映画でなら共感できる。も
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.9

アニメーションドキュメンタリーなるものを初めて観た。
これがアニメーションである意味って、匿名性だと思う。
ある個人の体験を、遍在する社会の問題に転化してるんだな。

紛争・難民移民、セクシャルマイノ
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キリエのうた(2023年製作の映画)

3.4

うーん。

アイナジエンドの歌声以外に、良さが見当たらない。

3軸の物語が、どこにも収束せずにただ「こんなことがあったよ」ってだけに感じた。

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

叔父と甥、大人と子供という関係である前に人と人だ。
そして、人と人である以上、全てを理解し合うことはできないんだな。たぶん家族でも恋人でも友達でもそう。

だけど、他者は理解できないと知った上で、大切
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.0

脳汁吹き出すカルトよ。
流れを断絶するプロットポイントから溢れ出した意味分からなさ。カルト、ホラー、サイコがぐちゃぐちゃに混ざったカオス。
そして、最後にはそのカオスが一つの答えに収斂されていく。
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鮫肌男と桃尻女(1998年製作の映画)

-

楽しいけど、
茶の味、ナイスの森には及ばんなぁ。

浅野忠信はまじでナイスガイ。

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

30歳という何とも曖昧な年齢。
世間的には大人とされてみんな身を固めているけど、心どこかではまだ奔放に色んな物事に目移りしちゃってたりする。
だけど、それに流されると、後に残るのは後悔と痛み。
年齢は
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劇場(2020年製作の映画)

3.6

ヒモ男と付き合ってる人の生態と感情がよく分かる。

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

-

これはあまり話せない映画だな。
男性が何を語ってもどこにも辿り着かないような無力さを感じる。

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.9

遠い昔に観たきりでだったけど、めっちゃおもろいわ。
なんでサメに襲われながらも殺すだけの単純明快なストーリーでこれだけ血湧き肉躍るんや。
これは脚本単体で考えるとかできないタイプの映画だな。

地上で
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.0

登場人物の心情もストーリーも永遠にチグハグだ…
序盤や大切な転換点で、日常でそんなこと言わんやろって説明台詞ばっかりだし、
ちょっとしたアクションとリアクションにも違和感ありまくりだし、
過去の出来事
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.7

クイズを正解する要因があるのだと決め込んで観てて、ユージュアルサスペクツ的な時間軸に、さらにミリオネアの時間軸足してきておもろいやんって思ってたが、まさか答えは運命だとは…
どんでん返しサスペンスに毒
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.5

おもろ〜とはならんけど、なんだか身に沁みていく映画だな。
女刑事の存在感と最後の幸福の定義が、自然体で良い。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

やっとウェスアンダーソンの楽しみ方を分かってきた。
というか、クレジット終わりに入った"wake up"ってナレでわかった。

要するにこれは夢の中。演劇メタ構造も、夢の脈絡のなさと結びつく。
物語ど
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茶の味(2003年製作の映画)

3.7

これは、もう石井ワールドと言っていい世界観。
絶対いらないサブプロットの詰め合わせこそが、この映画のメインプロット。
それが楽しいって本来娯楽のあるべき姿だよな。

セイ・エニシング(1989年製作の映画)

3.4

特に大きな感慨はなかった。
卒業パーティーシーンが最高潮。
楽しそう。

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.1

やべ〜
最近、自分がバッド入ってた心持ちがそのまま描写されてやがる。

やりたいことは次の展開を見出せず低空飛行で、仲の良かったあいつは着実に前に進んでいていつしか隣に入れなくなるんだ。

それでもな
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バービー(2023年製作の映画)

3.4

全ての既成概念を滑稽に映す。
女性蔑視や男尊社会やフェミニズムはもちろんだけど、そのカウンターカルチャー的なジェンダー平等もバカにしてる印象。

それはそれでブラックなコメディとしていいんだけど、そも
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笑の大学(2004年製作の映画)

3.5

2人の会話劇だけで、こんだけ豊かな物語にできるのは本当すごい

世田谷ラブストーリー(2015年製作の映画)

3.3

話し下手で家誘い下手の様子、ほぼおれの話やんって思ってるおれみたいやつが5万人くらい居そう。

ワイルド・エンジェル(1966年製作の映画)

3.8

自由と引き換えに、モラルや社会性を取っ払った人間の縮図。
それはもちろん、体制側と衝突するし、衝突したら逃げるしかない。

でも、最後にピーターフォンダが恋人に「逃げましょう」と言われて応える。
「ど
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.4

小ネタは気持ちいいものがあったけど、全体感を観ると結構微妙。

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

4.3

久しぶりに号泣した。

ただ家族と平穏に暮らしたいなんてささやかな願望が、理不尽な悪意と抗えないシステムで途絶えさせられる。
弱者はただ翻弄されるだけだ。

でも、その弱者の中に純粋な愛情や笑顔、幸せ
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西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)

3.9

ただの牧歌的な話でないところが良い。
どれだけ好意を抱いていても、誰かと長く面と向かって過ごしてたら、少なからず軋轢が生まれると思う。
それをうまく取り繕えない若さと、そこから生まれる後悔がリアル。
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