敢えて希望を描かない視点だからこそ可視化される世界
1.Impressiom
ある新興宗教の団体に骨の髄まで洗脳されまくった母親にひたすら翻弄され、学校でもカルトだのなんだのいじめられまくったりする>>続きを読む
本作を観たキッカケは驚くほどシンプルで、今時珍しくSNSを全く介さずだった。
数週間前、今回鑑賞した劇場と同じ「シアターセブン」にてふと目があったポスターのビジュアルイメージにパッと惹かれて観ようと思>>続きを読む
まるで昆虫の死骸をコレクションするのと同じ分脈で幸福な家族を見ると刃物や鋏や猛毒ガスで崩壊に導きたがる正に『和製ジョーカー』とでも呼称すべきとんでもねえ紅のダークヒーロー、ちーちゃん。
やることなすこ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『ひとくず』のその先を写像した珠玉作
1.impression
本作を監督した上西雄大氏のロングランの傑作『ひとくず』において、孤独な少女鞠がカネマサと初めてラーメンを食べるシーンがあるのだが、>>続きを読む
広島・長崎を襲った原爆投下に関して正当化してるだの、当時の模様をリアルに描かれてるだの、良くも悪くも色んな前評判があって幾分のバイアスを持っての鑑賞を余儀なくされたものの、それほどセンセーショナルな>>続きを読む
1950s以降、なぜロックンロールを背負う者たちは演奏しながら時にシャウトし、時にステージ上を暴れまくり、客席と共に踊り倒し、顔もメイクしたり煌びやかな衣装を着たりしてリビドーを歌い続けるのか?
正に>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
恐れ入りました!
本作は淀みなきエヴァーグリーンな青春物語と思いきや良い意味で裏切られたパンキッシュ作品です!!
1.ファーストインプレッション
女子中学生の安藤絢子(アン)はいつも寡黙かつ孤独な少>>続きを読む
「精神と肉体と思考を自由にさせるもの、それこそがレゲエであり音楽そのものだ。」という誰かのインタビューでの言明が象徴しているようにLIVE本編のみならず「ジャマイカ人にとってレゲエとは何か?」という命>>続きを読む
家庭の事情で一時的に老夫婦の家に預けられたコット。
彼女の内向的な性格が二人の愛情と共に光が増していく、という派手な展開もない静謐で繊細な作風ながらもじんわりと感動した。
鑑賞後、タイトルはなぜ不定冠>>続きを読む
なぜ『真珠の首飾りの少女』や『手紙を書く女』はこちらを見つめているのか?
ズバリ我々に“気づいた”からである。
そんな物語が成立するような光と影とのコントラストを極めた末の作品群はとても写真のように美>>続きを読む
凄すぎて2回ほど死にそうになった。
もうストーリーだとか伏線回収だとかギミックだとかトリックだとかは半ばどうでもよくてただただここで繰り出されるアートコラージュの如き映像芸術にただただ振り回される食>>続きを読む
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No matter where you go, there you are.
❶ファーストインプレッション
本作はタイトルからビジュアルイメージからも明らかなようにセクシーな身なりを着た女性が主人公>>続きを読む
本作のキーワードはズバリ【パラレルワールド(並行世界)】
とはいえ、別にSFチックな展開が繰り広げられる訳ではなく何気ない日常生活があちらでも同時に続いているのに過ぎないそんな世界を登場人物達は生きて>>続きを読む
「認知症」「貧困「停学」「ラブホ援交(援交って言葉はもう古いのかもしれない、パパ活とも違うんだよねw、まあそんなところです)」などやもすればヘヴィになりがちな要素を内包しつつもそれらを突き抜けるほどの>>続きを読む
アクアマンは他の超絶男や蝙蝠男や驚愕女や光男などに比べて(こう書くとショッカーの怪人みたいになるんですが)JLのDC勢でも比較的地味な印象があったので多少不安感があったのだが一人息子の父親の持つナイー>>続きを読む
『ゴジラ-1.0/C』
予想の8兆倍凄かった。
モノクロだからこそ伝わってくるものがハンパなくて浮遊する魚やら飛び散る奴の肉片やら時代が織りなす空気やら色彩を失ったからこそ嗅覚やら聴覚に訴える生々しさ>>続きを読む
そもそも本作を観るきっかけは撮影担当であの 『ディスコーズハイ』『ボールドアズ、君』その他諸々でお世話になっているあのおかもしこと岡本祟監督が関わってる事だったので、その内容に関しては予告編も観ずに全>>続きを読む
1.インプレッション
いやもう、一言でいうと(全然一言じゃないけど)最高で最強で最狂で最幸すぎる作品である!これは一晩寝かせた今でもまだ思うからこう断言したい、本作『キリエのうた』は岩井俊二監督作品の>>続きを読む
まるでタ○ーレコードのようなカラーリングの可愛いらしいアイドルユニットのようなポスタービジュアルを見て「ああ、そういう感じのアイドル青春映画ね、『辻占恋慕』の大野大輔監督にしては新境地にでたな。」とか>>続きを読む
娘が誘拐された割には冷静な若い母親も無職のヤバげな引きこもりニートの男性も全体的に人間ドラマに対峙するというより隠しカメラで彼らを背後から覗き見るようなある意味斬新な映像作品だなと思った。
でもその>>続きを読む
2分毎にリープしてループする世界に人々がデジャヴと既視感を覚えつつ翻弄されつつも要領を掴んでいく様に爆笑してたら徐々に建前より本音の部分が露呈し始め人間関係までもが混沌を極めてハラハラしてたらまさかま>>続きを読む
正直、アレ??と思った。
あの事前に公開されたポスタービジュアルやタイトルセンスだとかあの渋いフォント等から醸し出されれる我々が予測する「渋さ」だとか「意味深さ」や「真っ向勝負感」が皆無で拍子抜けした>>続きを読む
圧倒的壮絶傑作ここに爆誕!!
「シリアスさもヘビーさもリアリティーもぶち込まれながらぐいぐいと引き込まれた。
これは、沖縄の小さな村の現実でもあり、我々日本社会全体に突きつけられる「何か」でもある。」>>続きを読む
Flushにとってジャスティス・リーグの大先輩であり戦友、ダイアナが活躍する『Wonder Woman』(2017)でスティーブが彼女に放った「僕は今日を救う 君は明日を救え」という超絶名台詞があった>>続きを読む
控えめに言って超絶傑作。
何気ない日常生活を題材にしつつも辛気臭くもわざとらしくもなくユーモラスでありつつ辻凪子を初めとする役者陣の自然な演技とレイ・ハラカミを思わせるアンビエントな音像との融合っぷり>>続きを読む
家族愛もイジメも児童虐待も友情も性への目覚めもどこか淫靡体質な最近の政治的世相を風刺したような描写もあちこちに散りばめておいて最後の最後に「で、あなたはどう思う?」と私の心の奥底に全てを丸投げされたよ>>続きを読む
正にタイトルが示唆する通り「コインロッカー」が登場して「生後間も無くロッカーに捨てられた発達障害の女の子とヤクの密売人男との不思議な心の交流」を描いた話。
と書くと児童虐待という社会現象に向き合った『>>続きを読む
「前作以上に2人のやりとりがユルい」と何となく認知してたのだけどもはや予想の10倍以上のユルさだった。大袈裟ではなく「これ実は裏で生配信してんじゃないの?」とか思うぐらいにちさと(髙石あかり)とまひろ>>続きを読む
実は前作も観ていないし例えるなら「UNIQLOじゃなくてGU」みたいなDCにおけるジャスティス・リーグ勢からすると格が落ちるけどまあ悪くないだろうみたいな中途半端なイメージがあってそんなに期待してなか>>続きを読む
個人的に庵野監督にも石ノ森作品にも特撮界隈にもそれほど思い入れのない私だが、これほどワクワクしつつドキドキしつつドギマギしつつハラハラしつつつウルウルしつつ観た映画があっただろうか。
本作を観ていて>>続きを読む
1.This is the LIVE
いやこれめっちゃスゴい!!!最高すぎる!!!圧倒的すぎる!!!
もう恐れ入りすぎました!!!!
冒頭からうるさくて申し訳ないが、本当にそうなのだ。
なんとなく原作>>続きを読む
1.THE FOOLSという概念
凄かった。本作は一言で言えばTHE FOOLSと言うインディーズバンドのドキュメンタリー映画なんだけれどももうバンドヒストリーのドキュメンタリーというジャンルの域を完>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「家族」と「ファミリー」の狭間で
1."茶飲友達"が"ティーフレンズ"に変わる時
「茶飲友達」という牧歌的ってか素朴な言葉で老人達を惹きつけておいて実際やってる事は「ティーフレンズ」という売春斡旋ク>>続きを読む
無機質だけどどこかヒューマニズム溢れる松本映画の映像美とそこから垣間見える狂気の正体とは?
1.Overview
出演がほぼほぼ岡本崇×ぽてさらちゃん。のみという映画界隈では『ディスコーズハイ』でお>>続きを読む
「ロッククライミングのさなか崖から落ちて死んだ恋人への供養とSNSのバズりを求めて地上600mもの超絶高い古い鉄塔にまで登ったもののハシゴがぶっ壊れてしまってもう後に引けなくなった二人の女子の運命やい>>続きを読む
1.OVERVIEW
ポスターのイメージから上西雄大監督『ひとくず』にもあい通ずるような「家族がテーマのシリアスもの?」かと勝手に予想して観てたらその予想が良い意味で大きく覆された。
「三世帯4人、>>続きを読む