教授さんの映画レビュー・感想・評価

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映画を愛する君へ(2024年製作の映画)

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「映画」に心惹かれる人にとって、素晴らしい提起がされる部分がたくさんあったという感慨と、割と他人事というかアルノー・デプレシャン監督の超個人的なエッセイというような風合いも強く割と無関心になってしまう>>続きを読む

機動戦士ガンダム II 哀・戦士編(1981年製作の映画)

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観ている時は面白かったし、今更ながら何を評価すれば良いのか、というのがつきまとう作品であることをすっかり忘れていたのは迂闊だったとも思う。

「ガンダム」があまりにも市民権を得てしまったこと。未曾有の
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Broken Rage(2024年製作の映画)

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Amazonプライムでの配信作品。
で、北野武監督の新作。

前作の「首」公開時にカンヌ映画祭で本作の構想を語っていた時点で「つまらなそう」と北野監督のファンながら思っていたのだが、ほぼ想定通りにつま
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二・二六事件 脱出(1962年製作の映画)

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高倉健主演の「2.26事件」繋がりで、成り行きで期待感もなく、の鑑賞。

先日観た「動乱」と比べるとかなり面白い。
史実における岡田啓介、作中では岡部(柳永二郎)を青年将校が占拠する総理官邸から救出す
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動乱(1980年製作の映画)

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昭和が舞台で、製作年も昭和なので、異論の挟む余地のない「昭和の価値観」の映画。

「2.26」事件を扱った映画ながら、そして主演の高倉健、吉永小百合や、脇を固める俳優陣もオールスターキャストの大作なが
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ゴダールの探偵(1985年製作の映画)

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「敵」を経てのある意味で「フランス文学」の最高峰のひとつ、でもあるジャン・リュック=ゴダールの80年代。
もはや、劇映画としての「分かりやすさ」は皆無で何がなんだかわからない映画。

「自分が、探偵、
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(2025年製作の映画)

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吉田大八監督の作品は個人的にハズレなし。描きたいテーマの方向性が、僕の関心事と共通していたりするので、評判の悪かった「騙し絵の牙」も含めて好きで、今作も大好きな作品。

まず、主人公の渡辺儀助を演じる
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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

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面白かったけど、そうでもないみたいな感情が交互にくる作品だった。
鑑賞から一日経って、正直既に色々忘れてしまっていることに愕然とする。

ひとつひとつ思い出してみると、本作の主役はタイトルにもある「九
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

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公開からふた月ぐらいを経て、ようやく鑑賞。
平日昼間、サービスデーというのもあるとはいえ、客席はほぼ満員だったことに驚く。
何せ、近くの席にいたカップルが、男性は缶ビールを持ち込み3缶開け、上映中に私
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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

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「空虚」に満ちた映画であることに気付くのにラストまでわからなかった。
「考察」的な映画はあまり得意ではなく、好きではないのだが、そういうタイプの作品で、映画の構造が賢しい作品ではある、と思う。

その
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

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とても面白かった。
やはり鬱蒼した時代に生きていると、単純にスカッとする。

大枠の物語の構造はもう何万回と観たような映画の繰り返しではある。
善良な市民が陥れられ、命が奪われ。
その無念を晴らす為に
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

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とりあえず本作において「拗らせている」とか「自己中心的過ぎる」とか「あり得ない迷惑をかけ過ぎる」とか「痛い(イタイ)人」とか、そういう論点や言葉遣いで本作の主人公をなるべく評価しないこと、というのを気>>続きを読む

噂の女(1954年製作の映画)

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1954年の作品。
世の中の空気や言論がうるさくなっていて、見るに耐えない日々の中、本作のような「昭和の価値観」は正直言って(残念なことに)とても落ち着く。

「映画」としての豊かさもそう。
ひとつひ
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

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デヴィッド・リンチが亡くなったそうな。
という距離感で、ようやくちゃんと観ていこうという気になった。
元々、映画ファンの間は人気の監督だが、僕にはどうにも相性が悪い。

Wikipediaには「ストー
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晩春(1949年製作の映画)

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ストーリーの面白さ、演出やショットの面白さ、演技の面白さが詰まった映画。
当時よりも現代の方が、きっと素直に理解も深まる先進性というのも感じる。

時代柄、本作が「芸術作品」というよりは「娯楽作品」と
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

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ずっと体調やらメンタルが優れず、なかなか映画が観られずの状態でなんとか鑑賞。
感受性が尖ってしまうと、余計に良い映画に出会っても神経を逆撫でされてしまう、ということを痛感して、観た後にショックを受けて
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卑弥呼(1974年製作の映画)

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安っぽい「アバンギャルド」という、日本の「アート感覚」の貧しさが全開の映画。
というのが日本の1970年代という時代の空虚さと、欧米からの文化レベルの差を痛感させられる。

やはり、わかりやすい「イン
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地獄でも大丈夫(2022年製作の映画)

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嫌いなタイプの映画だなぁ。
「若さ」と「才気」は良い点なんだろうけど、単に「未熟」に尽きる才気の部類。

主人公のふたり。ナミ(オ・ウリ)とソヌ(パン・ヒョリン)のシフターフッドは、正直見飽きた展開。
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(1965年製作の映画)

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ちゃんと現代でも、その意義やメッセージを普遍として伝えられる作品が、過去の歴史の中にあって、本作をはじめとする往年の日本映画の中にも膨大に残っている。

本作もシンプルにタイトルとして「侍」と記され、
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ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

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地味過ぎず派手過ぎず映画の時間を堪能できる佳作という風情で素晴らしい。でもやっぱり地味かもしれない。

ダニー・ライオンの写真集をベースにして、まさに「フォトブック」的な風合いを再現したような「映画」
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バトル・ロワイアル II〜鎮魂歌(レクイエム)〜(2003年製作の映画)

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前作があまりにも傑作だったにも関わらず、その良さがまるで本作には残っていないことに驚く。
前作の「感動」は作品のクオリティと必ずしもイコールではなく、脚本自体に映画として雑な部分や、下手に感じる部分は
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ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

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いわゆる「映画好き界隈」と常に距離があって再三ここで書きまくっていることではあるのだが、かつての「アリ・アスター」への熱狂にも「?」があって、ほぼほぼ期待がなかったのだが、本作は監督のクリストファー・>>続きを読む

アフターマス(2016年製作の映画)

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端的に言えば非常に良いところが多いのだけど、最終的には大事なところに踏み込めなかったという無念な気持ちになる作品。

まず、2016年当初の本作の主演にアーノルド・シュワルツェネッガーの起用というのが
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

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まぁ、面白かったという感じ。
誤解を招かないように説明すると、大仰ではなく「面白い」という映画が近年どんどん少なくなっている。
いわゆる「面白さ」というものがなかなか定義しづらいもので、作品の完成度と
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

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1939年の製作などで80年以上前の映画なわけだが、配信用などでリマスターされた画質で観て、とにかく画面の美しさ、迫力に圧倒される。

前半とラストの「現実」パートはモノクロ、舞台となる「オズの国」は
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フェイス/オフ(1997年製作の映画)

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まさか、あまり関心もないくせにニコラス・ケイジの主演作を立て続けに観るとは、と自分でも驚いている。
最近「A」ならびに「A2」や「わたしの魔境」のレビューにも書いたが、個人的興味が溢れ過ぎて「オウム真
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

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ニコラス・ケイジのことをそこまで好きではないのだが、いち映画ファン(?)として親しみを込めて「ニコケイ」と省略して呼ぶのは、あまり好きじゃない。

「映画」だけに留まらず、多少マニアックな趣味、偏愛が
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

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前作はかなりの高評価にしていたはずが、ほとんど忘れてしまっている。
あと、本作を鑑賞するまでに過去のリドリー・スコット作品を2作品鑑賞した。
その結果だと、本作は「?」という感想。

事前情報で今回は
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

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大傑作。
ストーリーを「物語る」というテクニックだけを見ても秀逸。
事件の発端になる「拳銃」の組み込み方。
テルマ(ジーナ・デイビス)とルイーズ(スーザン・サランドン)の冒頭段階でのキャラクターをほぼ
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誰かに見られてる(1987年製作の映画)

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あまり期待せずに観たが、予想に反して面白かった。
トム・ベレンジャーもミミ・ロジャースも、なんならロレイン・ブラッコも、主要な登場人物は「地味」だ。
内容も、よくありがちな「刑事アクション」と勝手に思
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わたしの魔境(2022年製作の映画)

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冒頭の5分で飽きた。
「オウム真理教」についての書籍を読み漁り、関連動画を観まくりの日々で、わざわざ「映画」という形で知りたいものも観たいものも、無限にある中で、本作は何も映し出してはくれない。

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A2(2001年製作の映画)

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前作以上に「社会」の複雑さ、あるいは人間の「不可思議さ」を炙り出すドキュメンタリー作品になっている。

まず前作に野暮ったさを感じた点がブラッシュアップされている。
主題歌やBGMを排したことで内容も
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「A」(1998年製作の映画)

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体調がすこぶる悪い中、よりにもよって「オウム真理教事件」のことを熱心に調べ始めている。
そのため新作映画の鑑賞であったり旧作品の視聴が疎かになっているのだが、止まらなくなっている。

1978年生まれ
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007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

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「クレイグボンド」の2作目。
とりあえず本作では個人的に「007」シリーズを全作観たことになる。

本作はとにかくルックや、ショット、編集などが大きく変わり、よりこれまでの「007」映画としての風合い
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

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ようやく足かけ6年ばかりを経ての「007」シリーズを制覇しつつある現状。
残るは本作と、次作「慰めの報酬」のみ。
ようやくダニエル・クレイグのボンドに到達。

冒頭はパル・クールアクション。当時の流行
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007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999年製作の映画)

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毎度毎度の展開ではあるのだけれど、今回は驚くべきことに「人間ドラマ」が展開していた。

シリーズの一番面白いところであるオープニングテーマのシーン。
ガービッジの主題歌はあまりインパクトがない印象だが
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