Echoesさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

スパイの妻(2020年製作の映画)

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商社経営者の妻聡子は豊かな暮らしを享受しながらも夫が何を考えているか腹の底を全く読めていない。
ノモンハン事件後の満州から帰ってきた夫が何かを隠していることを悟った聡子は、夫を詮索するも彼は何も打ち明
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オアシス:スーパーソニック(2016年製作の映画)

4.0

僕が中二病にかかり洋楽ロックを聴き始めた際に一番最初に触ったバンドの一つであるオアシス。
オランダからイギリスに強制送還されたとか彼らのエピソードはライナーノーツでも多数触れられていたので知ったつもり
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

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時代背景の説明は最小限に抑えつつ時系列を交錯させ裁判を通してデモの当日一体何が起きたかを明らかにしていく構成になっており観ていて先が気になって仕方なかった。法廷ものにありがちな胸糞が悪くなるような展開>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.7

人とアンドロイドとの境目がわからなくなるフィリップ・K・ディック的な展開だったり過去のAIものSFで取り扱われてきたテーマが詰め込まれた感があり既視感は覚えたが、そこそこ意外性があるプロットと不穏な雰>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

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主人公のエージェントがお高いスーツを着てリゾート地を飛び回りカーチェイスを繰り広げ、世界の崩壊を防ぐために敵との最終決戦に挑むというのはジェームズ・ボンドそのもの。
一方で時系列の操作とそれを可能にす
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インターステラー(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

IMAXで上映していたので数年ぶりに鑑賞した。
まず何者かが土星近くに設けたワームホールを目指すという展開は良い。一体「彼ら」とは何者で何の目的があるのか?こうした未知のもの、人智を超えたものを前にす
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

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フードバンクのシーン、ダニエルが履歴書の提出先から怒られるシーン、ケイティが万引きするシーン…淡々と突きつけられる現実はあまりにやるせない。
ネット環境がない家庭にとって不平等なことを理由にコロナ禍で
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それでもボクはやってない(2007年製作の映画)

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平凡な男性が痴漢冤罪に巻き込まれる映画。
一度逮捕されてしまうと無罪を勝ち取ることがいかに難しいか。疑わしきは罰せずとか実体的真実の発見とかいった刑事司法の原則や目的が建前ですらなくなっていること強引
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ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

4.0

破滅的な蕩尽を重ね狂王呼ばわりされたルートヴィヒ2世の心理状態にフォーカスしたほぼ4時間の超大作映画。豪華絢爛ながらも倒錯してどこか退廃的な世界観はこれぞヴィスコンティといったかんじで長尺にも飽きさせ>>続きを読む

鬼が来た!(2000年製作の映画)

4.0

前から観てみたかったものの色々しんどそうだったのでなかなか手をつけられなかった映画をようやく鑑賞した。
序盤中盤は話の進行も緩やかでユーモラスな展開だが、後半1時間の不穏さは凄まじく観ていて息が詰まる
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ソナチネ(1993年製作の映画)

3.5

その男、凶暴につきと同様全体的に静謐な雰囲気の中からも底知れぬ狂気を感じさせられる映画だった。
オープニングクレジットは気狂いピエロのオマージュだろうか。
何気ない瞬間に唐突にバイオレントな描写が挿入
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

3.5

最近読んだユヴァル・ノア・ハラリ氏のベストセラー「21レッスンズ」の中で本作について言及されていたので鑑賞した。
ハラリ氏曰く人間固有の自由意志なるものは虚構に過ぎず、人は生じては消えてを繰り返す様々
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

異言語間だけではなく友人や家族の間でさえも時折感じる意思疎通の断絶や相互理解の難しさ、それに起因する疎外感という普遍的なものを描いた映画だった。
日本人出演者の演技は確かにオーバーで奇異に見えるところ
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

4.0

アパルトヘイトの影響が色濃く残り、黒人と白人の間で対立が続く南アフリカの中で、ラグビーW杯を通して民族の融和と一つの国づくりを目指したネルソン・マンデラの伝記映画。
マンデラが追い求めた理念は理想主義
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24時間戦争(2016年製作の映画)

3.5

昨年フォードVSフェラーリを観て面白かったのでその背景を知りたくて鑑賞した。
映画はフォードの社内政治に焦点を当てており実質的にフォードVSフォードと化していたが、本作は1960年代のルマン24時間背
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

登場人物も多く長尺な映画なので、序盤は話の筋を追うことに精一杯だったが、観終わったあとどうしてこうなってしまったんだろうと考えだすと、何ともいえない感情でいっぱいになった。
本作公開時には大セルビア主
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.0

映画的な派手な演出や起伏には乏しかったものの、パンデミックの恐怖を淡々と描いた映画だった。
バスの中で感染者がマスクをせずに咳をするシーンは、恐怖や嫌悪感を覚えさせられるもので印象に残った。
ジュード
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