マーク漏れ。今更言うこともない。
国道を走る。目的地に向かって運転する行為は能動的でありながら、引き返すという選択肢は除外されている。
バーチャルとオタクがテーマなのに、現実世界の生き辛さがそこまで伝わらない。
スピルバーグ自身の80年代を清算した感じ。「シャイニング」のセット完全再現はさすがに高まる。
映画館で見ないと駄目だったかな>>続きを読む
イエスタデイを披露するシーンをピークとして30分くらいの短編にしたらまだ見れたかもしれない。
フォレストタッカーという人物を魅力的に見せることに成功してるし、痺れる演出やカットが多い。
ジャクソンCフランクの曲がかかる逃走シーンは素晴らしかった。思わず誰の曲か調べてしまったよ。
抉ってくる。
剥がれてしまった革靴を縛る紐を探し、足下に切り替わるカット。前半の幸福な画面からの対比。これが処女作らしいが、想像以上にリアリズムに徹している。
森や花が生きているように動く演出なんかは、まさにバッドトリップ。
まず見せたい画ありきなんだろう。メンタルヘルス、コミューンといった要素は爆発的に素晴らしい終盤のカットへ繋がる仕掛けとして機能している>>続きを読む
前作「イレブン・ミニッツ」で唐突に訪れた"犬の視点"カットにはブッ飛ばされたが、今回は丸ごと"ロバの視点"というか、最早"ロバの自伝的映画"で、つまり今回もブっ飛んでるし、カメラを置く位置も演出も前作>>続きを読む
まったく咀嚼しきれない新しさ(ストーリーの明快さや、すべてを説明する無粋さも包含している)に遭遇した感覚。
ロジック優先の思考では成立し得ない展開。拒絶を感じる一歩手前の陶酔感。
狭山が舞台だと知らずに見たのでびっくりした。
ここに出てくる町の風景、ゲーセン、ファッションセンターしまむら。知りすぎている風景であり、郊外の虚無感もわかりすぎるほどよくわかる。
現代のシステムに大きな矛盾を感じながら、amazonの巨大倉庫やファストフード店で働き、どうにか生計を立てる。
(ノマドの人々の生活に欠かせない「車」もまた、当然ながら資本主義の象徴でもある)
リー>>続きを読む
『わたしは、ダニエル・ブレイク』では社会保障を受けたくても受けられない、機能不全に陥ったセーフティネットが前提としてあった。そして冒頭、「生活保護を受けるくらいなら飢えた方がマシ」との語りから始まる本>>続きを読む
テーマ的には難しかったと思う(実際、ワシントンハイツにおける人種や生活を反映していないとの批判もあるらしい)が、全方位的に届けられる娯楽作として、普通にクオリティが高い。
「ラップを取り入れたミュージ>>続きを読む
冒頭〜作戦開始後の展開だけで、作品のトーン&マナーがわかる。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」と路線は同じで、残虐と快楽が全く矛盾しない職人芸。
記録。公開時のレイトショーで自分ひとりしか客がいなかった。鑑賞中、背後が気になる体験として忘れられない。
「この人、殺されるだろうな」と思った人がちゃんと殺される。バイオレンスはさらに増強され、ストーリーはより明快に。
今、ヤクザ映画を商業的にやるという点でベストに近い着地な気がする。
前作で規定されてし>>続きを読む
抗争の図式自体はかなりシンプルだし、完全に刑事目線で展開していくので見やすく楽しい。大上の過去を明らかにしていくシークエンスで映画中の「正しさ」の形が定まってしまったのが少し残念だった。
点数は保留。
日本版パッケージの「あなたが金持ちになるか、貧乏になるか?答えはこの映画が教えてくれる」という、おそろしく的外れなコピーは、行き過ぎた資本主義の惨状を自ら体現してくれたのかもしれない。
「男達の別れ」の音源を最初に聞いた時は、凄いライブアルバムだなという単純な印象だったのが、DVDを初めて見たときに途轍もなく異様なものを感じたことを思い出す。
佐藤伸治のやつれた顔と虚ろな目。この後す>>続きを読む
「自分は、男女やその他多くの差別に対して理解がある」と思いこんでいる(勿論他人事ではなく)リベラル層にも強烈に問いかけるだろう。
多層的な問題提起を我々に突きつけながらも、終始エンタテイメント作品とし>>続きを読む
無駄が多くて違和感満載な脚本に突っ込みつつも、バキバキに原色多用な照明演出や美術が素晴らしく最後まで見れてしまう。
過剰さの美学。ビガップ。
急遽時間が空いたので何か見ようと思ったところ、これしかやっていなかった。
『アトランタ』のペーパーボーイの人が出ていて嬉しくなった。大味なアクション以外に何も残らないが、これを家で見たとしても最後まで>>続きを読む
初めて映画館で見た。
鋭く迫ってくるような音が凄まじいし、視野いっぱいに広がるジャックニコルソンの表情が最高すぎてニヤニヤしてしまう。
相変わらずカメラの中では人々がせわしなく動き回るが、同時に決定的なカットはとても静かに、しかも何度も訪れる。
突然降り出す大雨に象徴されるような、抑えることのできない感情は、田畑智子の素晴らしすぎる表>>続きを読む