前作(ニモ)は『通常多くの子供を残す魚がたった1人の子供のために尽くす物語(魚が哺乳類的な価値観を獲得する物語)』であったのに対し
今作は、『記憶力にハンデを抱える主人公ドリーが両親を探す物語』とな>>続きを読む
-映画全体として昼から夜へと向かう
OPシーンのアンディの部屋の壁紙を使ったのはトイストーリーシリーズでしか出来ない事で、素晴らしいアイディアだった。
-月というのは「死」の象徴であり、これは主人>>続きを読む
この映画のホラーは、Jホラーと対極にある描き方だと感じた。
つまり、日本のホラー映画の多くは身近に感じる恐怖を誇張していくのに対し、この映画は、全く非現実で異質なものに対する分からなさ・不安を「現代ア>>続きを読む
特殊メイクが素晴らしい
ゲイリーオールドマンだと一目で気付く人はなかなかいないのでは?
「ハンデをもつ少女が美人コンテストでの栄光を目指す物語」であることを一目で伝えるオープニングシーン
1."眼鏡をかけた幼い少女"が、テレビを眼鏡越しに見つめる
2.テレビに映る美人コンテスト優勝の瞬>>続きを読む
-素人が作ったかのようにコミカルとシリアスの線引きがとても曖昧になっている
しかし、それは主人公マケーブ保安官そのもの(※酒を飲んで横柄な物言いをするが、時として正論である)でもあるので、結果として「>>続きを読む
2人の人物(この映画では片方が動物)が横たわってお互いの目を見つめる演技は、心は通じているが、これから辿る境遇を想像しながら、二度と会うことは出来ないだろうということを確認し合う瞬間としてよく使われて>>続きを読む
|素晴らしい会議室シーン
クラウツ管制官(エド・ハリス)率いるNASA管制官のチームは、事故の起こったアポロ13をどのように地球に帰還させるかについて小さな会議室で議論する。
シーン1「←」方向を>>続きを読む
明らかなフィクションなのにテレビ中継の映像のような体裁を最後まで貫き通すナンセンスさが良い
カメラのシャッターを切る行為
対比
1.ソ連兵の集合写真を撮る旧型のカメラ
2.ドイツ製のインスタントカメラ
前者は、全員が兵士であることを除けば、よくある集合写真の撮影風景であり、「シャッターを>>続きを読む
-上座下座が徹底されていて良い
「次郎」と「楓の方」の座る位置が逆転していたりする
-冒頭の狂阿弥の余興にて2つの山を見上げる場面、3兄弟(とその家来)、隣国の藩主がこちらに振り返るタイミングと仕>>続きを読む
-細野晴臣サウンドが最高にキマってる
|アニメーションならではの演技論
宮沢賢治の原作「銀河鉄道の夜」は、今日にも多様な解釈の余白を残す作品である。
この解釈の余白を、映像上でどのように表現してい>>続きを読む
-アニメーションというのは、それ自体がそもそも虚構であり、それを我々鑑賞者が勝手に現実であると見立てることによって成立している表現であるということ。
-パーフェクトブルーが現実/妄想であったのに対し>>続きを読む
-物語が進むにつれて、主人公の発言がジョーク(虚言)なのかそうでないのか非常に曖昧になってくる。ついには映像そのものまでも...。
結局映画ってカットの連なりでしかなく、ウソの連続を辻褄が合うように>>続きを読む
アクションシーンでは、カットとカットの間で視線をあまり動かさなくていいように緻密に絵と動きを配置して構成している(グラフィックマッチカット)。そのため、起こっていることを即座に把握できる。
特にこの>>続きを読む
3Dの空間に平面のイラスト素材を置いているかのような画面が印象的。
ジブリ作品の中で初めて3Dデジタル技術を使って制作された宮崎駿監督のもののけ姫は、3Dによる違和感を徹底的に排除して、3Dであるこ>>続きを読む
子供を載せた疎開船が撃沈されるシーン
起こっていることは悲惨そのものなのだが、まるでギャグかなと思ってしまうような特撮シーンと躊躇ないカット編集が印象に残った。
全く死者に寄り添わない淡々とした編>>続きを読む
- 0:31:40 軍入隊のためバスに乗車するシーン
運転手が主人公を怒鳴りつける。
ワイパーに弾かれた水しぶきが運転手の口から放出されているように見える。ゼメキスマジック。
-実際の企業、著名人>>続きを読む
-設定が面白い
-冒頭のシーンを中盤でも情報を足しながら何度も繰り返し見せるというのは、連続ドラマ的な手法だと思った。
つまり冒頭のシーンを忘れていても大丈夫で、1度きりの鑑賞で満足できる映画の作り>>続きを読む
-次第に変貌していくカーツの様子について上官が口にする場面。説明の台詞と同時に、カーツの写真の見せ方も変わっていく
カーツの姿が映る写真の表
↓
うっすらと姿が見える裏
↓
斜めにして姿が完全に見え>>続きを読む
以下のシーンでは、登場する3人の人物の立ち位置や心情が明示的に描かれている。
学校の屋上で会話する杜崎と松野。背景には高知城が見える。
↑後のシーンでも象徴的に使われている高崎城だが、この映画では街>>続きを読む
-リアリティの線引きが曖昧、後半は監督が暴走
例えば、死者の霊を呼び出す儀式を行うシーン。霊の力によってコップがひとりでに動いたり文字が書かれるというのだが、人物が机の下を覗いただけでは、「種も仕掛>>続きを読む
「映画は人工的であり、音の助けがなければ作り物に見えてしまう」
-主張がキングコング(1933)の時代の映画音楽から更新されてない。
-音楽を聞くたびに、その映画の光景が思い浮かべられる。そのため、>>続きを読む
1カットあたりの間が平均して長い
ただそれがどこかのシーンで効果的に回収された、という部分は見つけられなかった
この映画はどんなドラマティックあるいは悲劇的なシチュエーションでもどこかシュール、喜劇のようにしてしまう
・シンメトリーを意識した平面的なショットの多様
・ありえないスピードでパンするカメラ
・>>続きを読む
-「画面に映るもの」に向き合う監督の姿勢と徹底した考察が5時間という長丁の映画にしている(しかも面白い)
モキュメンタリーと呼ばれるドキュメンタリー風フィクションの真逆をやってる
つまり、カメラの前>>続きを読む
島田の親分が若い衆に座頭市を紹介する場面
セリフの進行と同時にキャラクターの立ち位置や向きを更新していくことで、座頭市と親分の関係性を徐々に明らかにしていく。
この映画の根幹をなすある仕掛けの再現に注目して見た
見たままというよりはあくまで演出にとどめ、再構成して表現しているので、極力不自然さは抑えられている(つまり実際にフィルムを逆回しにしても自然に見れ>>続きを読む
人の注意を別のものに引き付け、その隙にものを盗んだりするトリックを、カメラの運動によって再現している(冒頭の主人公が刑務所の診療室から逃げるシーンなど)
例えばカメラを固定した状態で、実際にスクリー>>続きを読む
-団地を使った追いかけっこ(服装からしてさながらパックマン)
-鏡というと、大体は自分を見るもの(自分を映すもの)
しかし車のサイドミラーは、他を見るためのもの
-靴というモチーフ
被写体Aと被写体Bの位置関係が人目で分かるようなショットが無いと、距離感が掴めず、奥行きのある映像にならない
この時代に3D立体映画に挑戦したヒッチコックはすごい
-花瓶、ビン、観葉植物などの小物を人物の全景に置くことで人物同士を隔てる
立体効果によってさらに小物が手前にあるように感じられるため、より構図>>続きを読む
冒頭の薄氷にノコギリが突き立てられるシーンは、3D効果を演出しながら
物語全体を説明しているシーンにもなっていてとてもイイ
|夢の中(記憶の世界)を映像化する
記憶の曖昧さや自由さによって引き起こされる妙なフィクション感が夢の世界にリアリティを与える。夢の世界では、妙に事がうまく進んだり、必要の無い物は意識(描写)されな>>続きを読む
魔法によって体が大きくなったり小さくなったりする=心身の成長に伴う葛藤を表現している
しかし最後は"適正"の大きさに留まる
-3D映画として見れば面白いのかも