PERSPECTIVEさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)

2.0

絶対に真似してはいけないロードショー。昨今問題となっているタレント吹替と同レベルで鑑賞の妨げにしかなっていない編集には昔だから許されるとかいう次元を遥かに超えていた。ただ縦字幕はかなり見やすくてよかっ>>続きを読む

ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版(1978年製作の映画)

4.2

ロメロ版にあったジワジワとした恐怖感や社会批判をゴッソリ削り取り、身軽になったのはいいがつながりがなくなった分無駄な要素が多くなっているのはいただけない。あと音楽が粘っこさに定評があるプログレだという>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.6

 「大国アメリカも俺たちの手の中にあったのさ」と嘯く爺様たちの身の上話を延々聞き続ける210分間。同じ長尺ギャングものの「ゴッドファーザー」や「ワンス・アポンアタイム・イン・アメリカ」ではきっちり閉ま>>続きを読む

最後の追跡(2016年製作の映画)

4.5

この映画の主役はテキサスそのもの。そこはまるで西部開拓時代からずっと取り残されたかのように、最上の破壊とカタルシスを与えてくれる銃がものをいう極限空間。その中で生きる人間の、なんというはかなさと美しさ>>続きを読む

NO SMOKING(2019年製作の映画)

3.5

今を自由かつ確実に歩いている細野さんの姿があまりにも非現実的に輝いており、リアルな経路をたどる意味が全く見いだせていない(製作陣も途中でそのことに気づいたのか、星野源氏による経歴解説は途中でブツ切れて>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

この映画自体には何の価値もない。これまで映画のお約束とされた、観た者を特定の感情に誘導する装置がまったくない。あるのは独自性のない使い古しのオマージュと、とても現実的そうな中に紛れているちょっとした破>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.8

明日は華よと銃を持ち、キミは華よとそれに立ち向かう。それを愉しむ見えない兄弟。
「信じる」ということがどれほど恐ろしく、また素晴らしいことなのかを延々思い知らされる。この世に一方的な意味しか持たないも
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スティング(1973年製作の映画)

4.4

「オチがいい」っていうのはこういうことを言うんですぜ旦那。

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

4.5

セピア色の写真に閉じ込められた楽しいひと時。現実をよく知る大人にもうなっていたとわかっているからこそ、明日もわからぬ子どもであり続けたいと願い続ける。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

ヘンリー・フォンダという古き良きアメリカへの愛が深すぎるヤンデレ大往生物語。彼をつけ狙うハーモニカは彼に殺された人々と、彼に捨てられたハーモニカの怨霊であり、彼を死ぬほど愛したレオーネその人である。

ラスト・シューティスト(1976年製作の映画)

4.7

老いらくのゆる~い西部劇の中にある若者というニューシネマ的成分が実に見事に働いている。
演出神ドン・シーゲルの奥義たる鏡を用いた空間の強引な拡張と、撮影神ブルース・サーティースによる決闘前の朝の美しさ
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

3.3

「姿隠して血隠さず」「銃投げ渡しからの連射」などといった後世に語り継がれる神演出と、「ゆるい、長い、どうでもいい」ストーリーの二項対立という、西部劇「そういうとこやぞ」展覧会。

真昼の決闘(1952年製作の映画)

5.0

現実的な理不尽をおとぎ話たる西部劇に持ち込むという離れ業によって、ヒーローはよりカッコよく見えるようになりましたとさ。

荒野の決闘(1946年製作の映画)

4.6

駅馬車が太陽ならこちらは月。いずれ欠けてなくなるとわかっているからこそ、今ある光は切なくも美しく輝くのだ。

駅馬車(1939年製作の映画)

4.5

酸いも甘いも苦いも全部乗せた西部劇=荒野に生きる人間ドラマの真骨頂。
陳腐と紙一重の普遍性は、80年経った現代でも遜色なく輝き続ける。

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.2

僕の中でセルジオレオーネの偉大さが増強された瞬間である。
というかマカロニにレオーネとニューシネマパラダイスは味を壊してしまうのでやめようね!

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

4.6

自分の推しを史上最強のファムファタールにするぞ計画。
そのためにありったけのフィルムノワールをぶち込む男の姿に苦笑するべきかはたまた喝采を送るべきか。

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

これからは獲得したテクニックを窓から放り投げるインテリジェンスが必要となる。

-- ロバート・フリップ --

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

そりゃあんた堀勝之祐に「お前は元気にな~~~~~る!」といわれちゃ瀕死の人間も復活しますわ。
あと山ちゃんのクッソやる気のないDJボイスすき。

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

5.0

現代の世界観をあえて見せないことで、いつでもあそこに帰ってこれ、いつでも同じ感動を受けられる。そこはまさに映画を愛する人が帰ってこれる魂のふる里。

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.5

恋は盲目とはまさにこのこと。旅は確かに終わった。しかしこんな奥行きの無い世界にいったい誰が住めるのだ?

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.8

登場人物への姿勢は常に同じなのに、全く正反対の感触が均一に存在しているという事実。

アカルイミライ(2002年製作の映画)

3.8

”虚無”も時には”漠然”と、さらにそれは”幻想”と置き換えられる。そしてそれがザラザラしたフィルターにかけられる。相対するものも配分が同じなら争いは起こらず0になる。

回路(2000年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

WIREによって美術館は地球の端と端。もう窓ガラスを割ることも、ダイヤルを回すことも、言葉の亡霊になることも不要。勝ち得たものと引き換えに夜の眠りへ舟を漕げば、ボクはキミになり、キミの始まりの日へと帰>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

4.0

荒野にいないペキンパー
モリコーネのいないレオーネ
乾いた暴力はそのままに、どうしようもない笑いと親近感に襲われる。

大いなる幻影 Barren Illusion(1999年製作の映画)

3.9

重苦しい世を幽霊のように漠然と生きているだけ。そしてそれを呆然と見ているだけ。ただそれだけでどうしようもなく幸福なのです。

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.5

正に性悪説のプロパガンダ。一瞬たりとも安寧は訪れず、心は常に締め付けられ、そして蝕まれる。

地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.8

漠然とした状態で強引なまでにスパッっと終わらせることで、変に臭わせるよりも心に残らせる。いいねいいねぇ。映画だねぇ。
軍人コートの警備員に人力ノーカントリーにベネットチャージ、さらに「ウォンテッド」の
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さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.4

 老兵の姿を通して、彼がいたあらゆる時代の映画が見えてくる。物語を見るのではなく、その歴史の重さをただただ感じ、自分の映画に抱く思いを確認してみよう。

運び屋(2018年製作の映画)

5.0

 本質は何も変わってないのに自分は英雄に変われたと勘違いした男の能天気なイキがりと冷酷な挫折と、それでも訪れる温かな救い。
 これをよりにもよって自分自身に与えるというのだから、イーストウッドの自虐精
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

3.6

 良くも悪くもテッサトンプソンが凄い映画。その役柄に合わないはずの挙動のハチャメチャさとハイスペックぶりに全く違和感を感じさせない。
 ただ脚本のせいかそれともポリコレのせいか、クリヘムが最後まで3枚
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メン・イン・ブラック3(2012年製作の映画)

4.0

シリーズにおけるジョーンズの魅力を完コピしてのけたジョシュに脱帽。
続編における役者の固定という縛りを見事に打ち破った快作。

メン・イン・ブラック2(2002年製作の映画)

3.3

日常感を押し出すのはいいがそれと約80分ほどの短尺のせいでかなりgdgdになってしまった感はあるのが辛い。

メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

3.8

少しの真面目さと強烈な可笑しさ、それにキモチ悪さを隠し味に入れればどんなにばかばかしい設定でも絶対に面白くなるという好例。

大真面目な顔して変なこと言ったり珍しく大爆笑してたりとシリーズで一番ジョー
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