ハンナアーレントの、悪の凡庸という定義は本当に面白い。
ここの時代のこの情勢のハンナの、「ある視点」からの考えというのはとてつもなく重要で、この時代の良識ある人間が物事を俯瞰し、多角的にみる事に必要で>>続きを読む
ケイトブランシェットのあの研ぎ澄まされたエロスは、女とも男とも形容しがたい、舞台全体に漂う香りのような謎のそれとして、この映画の設定に没入させてくれる一種の信憑性を持たせてくれる。
彼女の危うさを含>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
コンセプトも分かる。キャッチフレーズも好き。
しかしもっと、深掘りして欲しかった。3つの物語にかける時間をあと20分ずつ増やしたら、もっといい映画になるのになあ。
ドランは、こと恋愛、家族関係の心理表現において完璧主義者であると映画を通して感じさせられてきた。
僕自身、彼のやりたい事がわかって愛おしく感じるのだが、初期の作品には時折、彼の撮りたい心理表現のシーン>>続きを読む