スニフさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

スニフ

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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.0

台風の襲来とともに思春期の中学生たちが本能のまま踊り出す
「ただいま、おかえり」を繰り返しながら教室のドアを蹴りあげ好きな女の子を襲うシーンはもはや狂気だし ラストの優等生の男の子はまるでスケキヨだし
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牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)

4.1

本土から台湾に移住してきた人々の当時の情勢を織り交ぜながら文化や政治などの空気感が伝わり切なくなる映画だった
少年の暗闇を照らす懐中電灯の光と母の時計、なんていうか胸が苦しくなった
そして届かぬテープ
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マザー!(2017年製作の映画)

3.8

夫が見ず知らずの人間を家に招き入れて他人が家に居座り 家を荒らされていくのをひたすらイライラしながら見ていたのに そんなことはどうでもよくなるような奇想天外でカオスな展開にブラボーです
脇も豪華で何よ
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機械じかけのピアノのための未完成の戯曲(1976年製作の映画)

3.0

旧ソ連時代にチェーホフの短編をニキータ・ミハルコフが映画化
ある貴族の結婚祝いに集まった上流階級の人々が繰り広げる人間模様
ただのセレブのバカ騒ぎが中盤以降どんどん面白くなる
ミハイルの奥さんサーシャ
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ヴィヴィアン・マイヤーを探して(2013年製作の映画)

4.0

このドキュメンタリーによって彼女の素性が明かされて、本名を隠したり殻にこもっていた彼女は死後発見された写真で注目を浴びたことをどう思っているのかな
写真が発見された事で私たちもこの素晴らしい写真の数々
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白い馬(1952年製作の映画)

3.8

赤い風船と2本立てDVDなのでこちらも鑑賞

こちらは馬と少年の友情🐴
白馬の目が本当に少年と意思疎通しているかのようで驚く
赤い風船もそうだったけどこの時代にどうやって撮影したのだろう
少年の弟役で
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赤い風船(1956年製作の映画)

3.6

少年に懐いてどこまでも少年の後をついてくる赤い風船🎈
監督の息子でもあるパスカル君が可愛くて可愛くて🤍
映像だけで楽しめるの素晴らしいし、これぞ究極の癒し映画かもね

アンナ・オズ(1996年製作の映画)

2.8

パリで暮らすアンナと夢の中でベニスにいるもうひとりの自分
夢の自分に侵食されて残るのはどちらのアンナか
マリエンバード並みに深く考えてはダメなやつ
この頃のシャルロット・ゲンズブールは元々のキュートで
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カンフー・マスター!(1987年製作の映画)

3.6

娘の同級生に恋をするジェーン・バーキンがキュートで可笑しい
一歩間違えたらヤバい話だけどジェーン・バーキンがそれはそれはキュートに演じていてキュンとなる
カンフーマスターとは男の子が好きな日本のゲーム
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魂のまなざし(2020年製作の映画)

3.8

フィンランドの画家ヘレン・シャルフベックにとって重要だった1915年から1923年までの8年間を描いた作品
母との葛藤、年下の青年との恋愛、自身の成長が静かに丁寧に描かれている

映像も美しく何よりも
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エコール(2004年製作の映画)

4.0

ミネハハよりも世界観がより神秘的
閉鎖された空間、バレエ、同じ原作でも全く異なる映画になってる
外の世界への憧れと恐怖
成長して卒業した先の描かれ方も確信に触れずふわっとしている
ミネハハみたいなあか
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ミネハハ 秘密の森の少女たち(2005年製作の映画)

4.0

トゥシューズが血で滲むまで踊り続けるオープニングからもう残酷で絶望しか見えなかったしやっぱり絶望しかなかった
外の世界を知ることもなく閉鎖された女学校の寄宿舎でバレエを踊り続ける日々
少女達は妖精のよ
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愛してる、愛してない...(2002年製作の映画)

3.3

1本の薔薇から始まった恋
思い込みの強さがサイコパスに変貌する恐怖
前半の不可解な行動は後半に視点を変えて判明する
そしてオドレイのかわいい笑顔にゾッとするのよ

ホウ・シャオシェンの レッド・バルーン(2007年製作の映画)

3.5

ホウ監督がアルベール・ラモリスの「赤い風船」にオマージュを捧げた作品
パリに暮らす人形劇師のスザンヌと息子のシモン、新しいベビーシッターの中国人留学生ソンの日常を静かに描いた優しい映画

ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

3.8

思い出の吉祥寺バウスシアター最後の上映映画
いつもは閑散としていた映画館が閉館直前は名残惜しむ人々で溢れかえっていた
そんなセンチメンタルな中で観た自堕落な生活をするしかない売れない役者のイカれたロー
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ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.0

クリスマスの豪華で美しいストーリーから一変し父が亡くなったことから始まる不穏な日々
ブルジョワ一家の2年間を少年の視点から描く幻想と現実の狭間の世界
第一章の一族のクリスマスパーティーはメイドたちもい
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三重スパイ(2003年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦前の1930年代のパリを舞台にしたロメール後期の作品
これ、かなり面白かった
題材も重いのにロメールならではの会話劇は冴え渡り、観てるこちら側もいろんな思考を掻き立てられる
呆気なく描か
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シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

3.9

アルザス地方の古都ストラスブールが舞台
下手したらただのストーカー映画になりかねないところを見事なまでの顔面偏差値と美しい街並みと光と音の力で乗り切り さらには素敵な余韻を残してくれる魔法の映画はこち
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運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

3.5

修理したばかりの妹の靴をなくしてしまった少年が両親にバレることを恐れて見つかるまで自分の靴を妹と交互に履くことに
アリとザーラの兄弟がなんとも健気
ラストはナイス父ちゃん!でほっこりしたけど要所要所イ
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薬指の標本(2004年製作の映画)

4.0

小川洋子さんの原作をディアーヌ・ベルトランが映画化
湿度の高い甘美な世界はそのままに小川洋子作品とフランス映画の世界観がとてつもなく合う
港町の喧騒と山の奥の静寂の中で奏でる素晴らしい音楽はPorti
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

3.7

何となく匂いで分かるチェコ映画の色をそのまま詰め込んだような映画だった
太陽が出てるけど薄暗いみたいなアンダーグラウンドなおとぎの国
ヴァレリーの若さに嫉妬するお祖母様は吸血鬼というよりは白雪姫の魔女
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可愛い悪魔(1982年製作の映画)

3.8

大林作品とは知る余地もなく子供の頃にテレビで観て震え上がったドラマ
火サスでありながら人気が高くDVD化までされているのが凄い
思えばホラーが苦手になった原因はこれだったのかもしれない
改めて観てみた
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パパは、出張中!(1985年製作の映画)

4.0

50年代初頭の旧ユーゴスラビア、スターリンに反発し独自の社会主義を確立しようとしていたチトー体制を背景にひとりの少年から見た激動の時代と家族と少年の初恋を描く
少年の兄役が『ジプシーのとき』のベルハン
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グリーン・カード(1990年製作の映画)

4.0

既婚者しか入れない温室付きのアパートメントを借りる為だけに偽装結婚するアンディ・マクダウェル扮する主人公ブロンディ
その部屋が本当に素敵すぎて何十年も憧れ続けてる

ジュビリー/聖なる年(1978年製作の映画)

3.5

エリザベス1世がタイムループして退廃した近未来のロンドンを目撃するという若干SF要素も含まれた奇想天外なストーリー
デレク・ジャーマンのアートな世界観と70年代のパンクが融合するアバンギャルドでアナー
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エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

3.5

ロシアのアレクサンドル・ソクーロフによる監督自身が迷い込んだ迷路の中へ
幻想と現実の区別もつかないまま19世紀のエルミタージュ美術館の中を彷徨う
90分のワンカットはまさしく幻想
憧れのセーブルの食器
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ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

3.8

1900年の聖バレンタインデー
オーストラリアの名門寄宿女学校の生徒たちが山へピクニックに出かけ失踪するという実際に起った事件の映画化

これピーター・ウィラーの作品だったのね
ミステリーもさることな
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汚れた血(1986年製作の映画)

4.0

アレックス3部作の2作目
デビットボウイのモダンラブで街中を疾走するアレックス、アレックスのためにバイクで疾走するリーズ、ラストで何かを振り切るように滑走路を全力疾走するアンナ
純粋ゆえの疾走感が痛い

ガンモ(1997年製作の映画)

3.8

嫌なことしか映してないし観終わった後の空虚感もすごいのだけど好きな映画
雨のプールのキスと汚れたお風呂で食べる不味そうなスパゲティと壁のベーコン、もうそれだけでハーモニー・コリンはピュアで変態で天才な
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セシルの歓び(1967年製作の映画)

3.0

夫がいながら撮影旅行先で偶然出会った青年と恋に落ちるモデルをBBがキュートに演じている
ディスコのシーンでDJがレコードに針を落として流れる挿入歌の『Do you want to marry me 』
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

4.0

大傑作でした
バーバラ・ローデンという素晴らしい才能
ケン・ローチの夜空に星のあるようにやケリー・ライカートを観た時の衝撃と同じ感覚だった
乾いたアメリカの空のブルーがワンダのやり切れない涙のようだ
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スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記(1970年製作の映画)

3.3

ロイ・アンダーソンの長編デビュー作
大人じゃないけど子供でもない恋に憧れる思春期の恋愛が等身大に描かれている
ロイ・アンダーソンらしかぬ瑞々しい恋の物語だけど、ラストの北欧名物ザリガニパーティーでのシ
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魅せられて(1996年製作の映画)

3.6

美しいトスカーナの田園風景と90年代のオルタナが融合する不思議
遥か昔に観たけどベルトルッチ作品だとは知らなかった
内容はすっかり忘れてたけどHoleの曲でガンガンに歌って踊りまくるシーンだけは覚えて
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.4

初めて観たのです
私の中でフランケンシュタインは若かりし頃に観た『ミツバチのささやき』だったのでいつか観ようと思って何十年も経ってしまった
フランケンシュタインって博士の名前だったのね
哀しき不器用な
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メランコリア(2011年製作の映画)

3.5

ジャスティンの長い長い結婚式とメランコリアとういう鬱と惑星
惑星が近づくにつれ正気を取り戻していくジャスティンとパニックになる姉クレアとの対比
神秘的で美しい映像はファンタジーと現実の狭間に揺れる
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傷ついた男(1983年製作の映画)

3.9

ギベール脚本、シェロー監督、ジャンユーグ主演と言うだけでも観たくてたまらなかった映画
暴力的な男に惹かれ愛し方を知らないまま愛しボロボロに破滅していく少年
ジャン=ユーグ・アングラード 当時28歳にし
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