文字さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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サラエボの花(2006年製作の映画)

3.1

タイトルが示している通り、BH映画。血をめぐる問題は根が深いものであると改めて認識させられた。
母親が抱える秘密が、モノローグで明かされることなくあくまでダイアローグによって示されたことにヒューマニズ
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ソフィアの夜明け(2009年製作の映画)

3.6

ブルガリア映画。ソフィアの雰囲気がつたわってきた。音楽も好き。
実存的不安に陥り、酒とドラッグに溺れる主人公。自分が社会から疎外されていると感じる彼は、「私が私であるということ」と時間現象が一致してい
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ファウスト(2011年製作の映画)

2.5

ゲーテの『ファウスト』から監督独自の解釈で映像化した作品。正直難解すぎてよくわからなかった。映像美は素晴らしい。直接的にはメフィストフェレスは出てこないので、原作とは大きくかけ離れているのだろう。
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1900年(1976年製作の映画)

3.1

長い。多分これまで見た映画の中で一番長かった。まさかインターナショナルを二作連続で聞くとは思わなかった。
イタリア現代史を立場の異なる二人の青年の視点から描いた叙述詩。ベルトルッチ作品。
北イタリアの
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中国女(1967年製作の映画)

4.6

ほぼ初めてのゴダール映画鑑賞。やはり難解であることは否めない。
若干背景を理解できない箇所も散見された。
「芸術は現実の反映ではなく、反映の現実。」これはゴダールの思想を役者の口をして語らせたのだろう
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エビータ(1996年製作の映画)

3.9

もともとジョン・バーンズのノンフィクション『エビータ』を読んで知った。ある程度の前提知識があった方が理解できると思う。
アルゼンチンの独裁者フアン・ペロンの妻エヴァ・ペロンの半生を描いたミュージカル調
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西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

3.5

反戦映画の古典。
作品全体を通じて考えさせられる箇所がいくつもあった。90年近く前の映画であるが、普遍性を持っている。
ほぼ無言で続く塹壕戦のシーンは圧巻の一言に尽きる。何の抑揚もなく戦闘が続いていく
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スパルタカス(1960年製作の映画)

3.6

スパルタカスの反乱を取り上げた壮大な叙事詩。
途中冗長とも取れるシーンもあったが、それも含めて作品に深みを与えているようにも思う。ローマをゲバルトするスパルタカスの抵抗の意思表示が特に素晴らしい。
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かたつむり(1966年製作の映画)

3.2

ファンタスティックプラネットと一緒に見た。
この世界はかくも不条理であるということを痛感させられる作品。
深夜に見るものではない。

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.5

最高にカオスなSF映画だった。
まず全体を通して作画がシュルレアリスム調で素晴らしい。
細部まで何らかのメタファとなっているのではないかとても考えてしまった。
例外化・主権者・国家理性・原罪など哲学的
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ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

4.4

いわゆる「アイヒマン論争」を取り上げた作品。「正義と世論は対立するか」と言う命題に対し、一つの見解を提供してくれる。何度も見返したい作品だった。
アレントの冷徹に見えるほどの慧眼、徹底した懐疑的な態度
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

夢為胡蝶栩栩然胡蝶也

自己の自己性の不確実さを如実に描いた作品。実話を元に制作されたということに驚かされた。
現在で言うところの統合失調症を患う主人公の未来先取り的な時間感覚が作品全体を通して見て取
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ハムレット(1948年製作の映画)

4.1

 ハムレットの口をして語られる言葉から、シェイクスピアの演劇に対する哲学が見て取れる。時間こそ長いが冗長さはなかった。簒奪は存続し得ないことを明示した作品でもある。
 ハムレットは狂気を装っているつも
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戦艦バウンティ号の叛乱(1935年製作の映画)

3.8

贈与の否定、収奪と再分配の否定、商品交換の否定が随所に見受けられた。
ティモール出てきてびっくりした

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

2.2

音楽とかダンスは良かったが、根本的にストーリーに共感できない。特にラスト

葡萄畑に帰ろう(2017年製作の映画)

3.8

初めてのジョージア映画
シニカルな政治風刺が素晴らしい。
ただ、タイトルは英題と同じく”The Chair”であってほしかった。
ジョージア感を出したいことは理解できるがタイトルと内容との乖離がどうし
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レベッカ(1940年製作の映画)

3.2

終始名前の明かされない主人公と終始映像で描かれることのないレベッカの対比が印象的
想像力を掻き立てられる

カサブランカ(1942年製作の映画)

2.6

程よい加減のプロパガンダ映画
タイコーウンドー

ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.6

dangerousなのは私でもなければ、コミュニストでもない。資本=ネーション=国家のことです。